アメリカ・ビッグスリーの一角、ゼネラル・モーターズ。ゼネラル・モーターズの所有するブランドの中でも上級モデルを担当するキャデラックがかつて生産・販売していた2シーター・オープンカーがキャデラック・アランテです。当時北米ではメルセデス・ベンツ・SLクラスなどのコンバーチブル・モデルが人気で、それに対抗して投入されたのがこのキャデラック・アランテ。当時のフラッグシップ、デ・ヴィルの2倍という高額なプライスタグが付けられていました。

キャデラックの
買取相場一覧

2018年10月現在、日本の中古車市場に出回っているキャデラック・アランテは1台もありません。よって、キャデラック・アランテの買取相場は事実上存在しないといえるでしょう。あまり販売が伸びなかった原因として、高価な価格と、プラスチックを多用した安っぽいインテリア、独自性の薄い他車との共用のパワートレイン、などが挙げられるでしょう。雨漏りやボディーの軋み音などの問題が頻発したとも言われています。

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キャデラック・アランテの価格が高くなった原因はただ一つ。ボディーをピニンファリーナで製造するために、このクルマの運搬のためだけに作られたボーイング747F貨物機でわざわざ空輸をしていたのです。カタログにも名門ピニンファリーナとの「世界一長い自動車生産ライン」と明記され、大々的に宣伝されましたが、結果は前述の通りでした。のちに空輸をやめ、足回りやエンジンも改良されましたが、時すでに遅し、売れ行きは回復することなく生産終了となってしまいました。

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