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更新2020.08.24

20年前のネオクラシックカーならではの、最新のハイブリッドカーにはない魅力とは?

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松村 透

これまで、空冷ポルシェ911フェラーリ・テスタロッサの高騰に関する記事でもご紹介いたしましたが、1990年前後に新車で販売されていた「ネオクラシック」と呼ばれる世代の輸入車の人気が高まっていることを実感する機会が増えてきたように思います(日本車にも同様のことがいえると推察しますが、今回は輸入車に限定いたします)。

20年前のネオクラシックカーならではの、最新のハイブリッドカーにはない魅力とは?

ハイブリッドカーや高年式の輸入車よりも、高値で維持費が掛かるケースも珍しくないようです。真夏の渋滞でもエアコンが問題なく効いて、大画面のカーナビが道案内してくれて、車庫入れの際はセンサーやバックカメラがサポート・・・というわけにはいきません。この種のクルマに「道具としての役割」を求めるにはちょっと酷な気がします。

しかし、それでも敢えてネオクラシック世代のクルマを求めるのはなぜでしょうか?検証してみました。

1.インターネットの普及


ハイブリッドカー全勢の時代に、なぜネオクラシックカーが人気なのか?ハイブリッドカー全勢の時代に、なぜネオクラシックカーが人気なのか?
出典:総務省「平成25年通信利用動向調査」

探している部品を検索して入手できたり、情報源を駆使して分からないことを調べたり、クルマを売買することもできます。総務省が開示しているインターネットの利用状況は、平成25年末の時点で「13歳~59歳までの世代では9割を超えて」います。インターネットを介して国内外の同じ趣味を持つ仲間と出会うことで貴重な情報を得たり、オフ会などでリアルに交流を深めた経験のある方も少なくないはずです。インターネットの存在が、ネオクラシック世代のクルマを購入するときの後押しとなっている可能性は大いにありそうです。

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2.ネオクラシックカーが現行モデルだったときに憧れていた世代が購買層となった


ハイブリッドカー全勢の時代に、なぜネオクラシックカーが人気なのか?
出典:総務省「平成25年通信利用動向調査」

いわゆる第2次ベビーブームの人たちが「アラフォー世代」に差し掛かっています。購買層の絶対数が多い世代が、ある程度の年収が得られるようになったことも人気の要因のひとつといえそうです。さらに独身者であれば、自由に使える金銭の幅もより増えますし、思い切った買い物もできます。少年時代に憧れていたモデルが、自分の決断ひとつで手に入るかもしれない・・・。割合はわずかかもしれませんが、晩婚化の要因のひとつとしても挙げられそうです。いい年した息子が結婚もせずにいまだにクルマに夢中・・・。親御さんにとっては非常に頭の痛い問題かもしれません。

3.この年代のクルマでしか味わえない世界がある


3ペダルのMTや左ハンドル、ドアを閉めたときの重厚な手応えなど、日本では少数派となりつつあるものばかり。複雑な電子制御システムが装備されていて、いざというときは安心だけれど、自らが操っている感覚が希薄になりつつあるのが現代のモデル。この傾向は今後も加速傾向にあるといえるでしょう。やがては自動運転が実用化されることを視野に入れると、まさに真逆ともいえる存在のネオクラシック世代のクルマを今のうちに乗っておきたいという衝動にかられることもありそうです。

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4.そろそろ重整備が必要な年代に差し掛かってきた



1995年に新車で購入したクルマだとしても、今年で20年。例えば、当時新車で売られていた日本車で、いまも現役で走っているモデルがどれほどあるでしょうか?ワンオーナー車で雨天未使用、エアコン付きガレージで大事に保管されてきたクルマだとしても、各部品の経年変化は避けられません。仮に運良く内外装の程度の良い個体を手に入れることができたとしても、すでに数十年の時を経てきたもの。気持ちよく走らせるためにも、エンジンをはじめとする各部のオーバーホールや、レストアに近い作業が必要な個体も少なくないはずです。

5.日本から絶対数が減りつつある


これまでも何度かお伝えしてまいりましたが、日本にあるネオクラシック世代のクルマが海外に流出しているのはご存知の通りです。数年前なら豊富に選択肢があったり、新車当時に比べてもかなり現実的になっていたはずのモデルが気づけば入手困難になっていたりします。この流れがいつまでつづくのかまったく見当がつきませんが、しばらくは収まりそうにないのではと予想します。これはと思う情報をキャッチしたら、随時カレントライフ上でご紹介したいと思います。

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6.ネオクラシックカーの今後はどうなるのか?



現存するネオクラシックカーを生かすも殺すも、現オーナーあるいは近い将来オーナーとなる方々の裁量に掛かっているといえます。欠品する部品が増え、曖昧な点検整備を繰り返してしまっているうちに、あっという間に工場の片隅で朽ち果てていく可能性もあるのです。

ネオクラシックカー世代のクルマが減ることはあっても、増えることはぼほ皆無なはずです。オーナーが代金を支払い、手に入れたクルマをどうしようとご本人の自由であることは確かです。しかし、そのクルマの運命を手に入れたオーナーが握っていることを頭の片隅に覚えておいていただけたら・・・と思います。

[ライター江上透]

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