2025年06月05日

中古車を買うなら走行距離を要チェック!距離別の特徴や注意点を解説

中古車を選ぶ判断基準の1つが「走行距離」です。一般的に、中古車の走行距離は短いほどいいといわれますが、短ければ短いほど絶対にいいクルマというわけではありません。今回は、中古車と走行距離の関係を解説します。また、走行距離の解説とあわせて中古車を買うときにチェックしたい項目も紹介しているため、クルマを購入する際の参考にしてみてください。


中古車の走行距離を見るときのポイント


中古車の走行距離をチェックする際は、単純な数値だけでなく、年式や使用環境との関係を確認しましょう。適切な評価基準を知ることで、コストパフォーマンスに優れた中古車を見つけることができます。


1年につき1万キロを目安に考える


中古車の走行距離の目安は、1年1万kmを基準にするとよいでしょう。たとえば、初年度登録年から3年経過している車輌であれば3万km前後、5年経過している車輌であれば5万km前後が年式相応の走行距離になります。


10万kmを超えていても問題はなし


従来、クルマの寿命は10万kmとされてきましたが、現在の自動車技術では10万kmを超えても十分に使用可能なクルマが多数存在します。実際に、自動車検査登録情報協会の統計によると、乗用車の平均使用年数は年々延びており、多くのクルマが10万kmを超えて使用されています。


10万kmを超えたクルマでも、定期的なメンテナンスが行われていれば、エンジンやトランスミッション、ブレーキシステムなどの主要部品は正常に機能し続けます。むしろ、適度に使用されているクルマは、各部品が正常に作動しており、長期間放置されたクルマよりも状態がよい場合もあります。走行距離だけでなく、メンテナンス履歴や使用環境を総合的に評価しましょう。


年式が古いのに走行距離が短い中古車には要注意


年式相応の走行距離以下の車輌は、いい中古車だと思ってしまうかもしれません。しかし、年式が古いのに走行距離が少ない場合は、注意が必要です。土日祝といった休日にしかクルマを動かしていなかったり、長期間ガレージで放置されていたりする可能性が高く、エンジンやトランスミッションなどのメカニズムコンディションが良好ではないことがあります。


年式が古いのに走行距離が短い車輌は、購入後にエンジントラブルが発生する可能性が高いでしょう。年式が古いのに走行距離が少ない車輌の購入を検討しているときは、エンジンを定期的にかけていたか、メカニズムに不具合やトラブルがないかを確認しましょう。


【走行距離別】中古車の特徴


【走行距離別】中古車の特徴


中古車を購入するときは、どのくらいの走行距離の車輌がおすすめなのでしょうか。ここでは、走行距離から中古車を選ぶときのコツを紹介します。


3万km|良好な中古車


エンジンやトランスミッションなどメカニズムの不具合が少ない良質な中古車を望む場合は、走行距離3万km程度の車輌を検討しましょう。特に、初年度登録年から3年以内、走行距離3万km程度の車輌であれば、機械系の状態がよく、交換部品や大きなトラブルにあう可能性が低いと言えます。ただし、状態がいい車輌は価格が高い場合が多いため、予算に収まるかどうかがポイントと言えるでしょう。



5万km|多少の難はあるが安く買える


購入後に多数の部品交換が必要になる事態を避けたい場合は、走行距離5万km程度の車輌を選びましょう。走行距離5万kmを節目に買取価格と販売価格が下がる傾向があるため、適度に状態がいい中古車を安く購入したいときは、5万kmを少し超えた程度の車輌を狙うとよいです。


10万km|コストを抑えたい方に最適


中古車の購入費用をなるべく安く抑えたい場合は、10万kmを超えた車輌を選びましょう。ただし、10万kmを超えた車輌は、交換しなければならない部品の数が多いため、結果的により多くの費用がかかる恐れがあります。たとえば、エンジンの回転運動を伝えるタイミングベルトは、10万kmでの交換を推奨するモデルが多いです。中古車を購入する時点で、走行距離が10万km程度であるにもかかわらず、タイミングベルトの交換をした履歴がない車輌は、購入後にタイミングベルトの交換や経年劣化した部品の交換が必要になる可能性があります。


走行距離10万km以上の中古車を購入するときは、機械系の部品交換やメンテナンスが行われているか事前に確認しましょう。


中古車を購入する際の注意ポイント


中古車を購入するときには、走行距離のほかにもチェックしておくべき項目があります。チェックすべき項目とそれぞれの注意点について、詳しくみていきましょう。


メンテナンスの状態


クルマのメンテナンス状態は、記録簿を見るとわかります。交換した部品の種類、利用した工場、交換した時期などが記載されています。


事故車かどうか


事故車かどうかは、修復歴の有無と外装の部品交換履歴から判断します。車体骨格(シャシー)まで修理している場合には、中古車情報に「修復歴有り」と表記されるため、わかりやすいでしょう。しかし、車体骨格にまで修理が及ばない事故の場合、中古車情報には「修復歴無し」と記載されます。骨格修理にまで及ばない事故車は、中古車を実際に見たときに、左右のヘッドライトの劣化具合やバンパーが真新しいなどの車輌状態から判断するしかありません。販売店によっては、「修復歴あり」にならない程度の事故歴を把握している場合があるため、販売員に聞いてみてもよいでしょう。


タイヤの状態


タイヤの残り溝やひび割れ・硬化などの劣化具合を確認しましょう。残り溝は、1.6mmを下回ると車検に合格できません。また、タイヤの側面にひび割れが発生していたり、ゴムが硬化している場合には、タイヤ本来の性能を発揮できない可能性が高いです。購入を検討している中古車のタイヤ残り溝が1.6mm目前であったり、ひび割れ・硬化していたりする場合は、タイヤ交換をすぐにしなければならないことを理解しておきましょう。


次の車検までの期間


中古車によっては、車検有効期間が残っています。車検の有効期限が残っている場合には、次の車検の時期を確認しておきましょう。購入後すぐに車検が必要になることを知らずに購入すると、後悔する恐れがあります。


中古車の走行距離についてよくある質問


中古車の走行距離についてよくある質問


中古車の走行距離についてよくある質問をまとめましたので、中古車購入の参考にしてみてください。


Q.走行距離20万キロ以上のクルマはすぐに故障する?


走行距離が20万km以上の中古車でも、定期点検および部品交換などのメンテナンスを行っていれば、すぐに故障することはありません。ただし、走行距離20万km以上のクルマを購入するときは、納車整備を念入りに行うよう依頼しましょう。また、購入後のメンテナンスを欠かさないことが長持ちさせるコツです。


Q.走行距離が不明な中古車は購入しても大丈夫?


中古車の中には、走行距離が「不明」の車輌も存在します。走行距離不明の主な理由は、メーターの故障による交換です。購入を検討している中古車の走行距離が不明の場合は、販売店に理由を聞きましょう。


Q.中古車の走行距離は改ざんされることはあるの?


中古車は、走行距離を改ざんされるケースがあります。特に個人売買やインターネットオークションで販売されている車輌は、メーター改ざんされる可能性が高いでしょう。ただし、現在は走行管理システムや車検証に過去2回分の走行距離の記載するなど、対策が進んでいるため、走行距離の改ざんは少なくなってきています。

外車王編集部

執筆者: 外車王編集部


輸入車において総合的にサービス展開する外車王の知見を活かし、中古車の購入やお乗り換え、売却に関わる様々なノウハウをプロの視点でお届けしています。

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