2021年06月16日

車の点検の種類は?点検の内容・頻度・依頼先・行う場所について解説

車の点検には、「日常点検」、「法定点検」、「自動車継続検査」の3つがあります。それぞれどのような点検で、どの程度の頻度で行えばよいのでしょうか。ここでは、車の点検の内容や頻度、点検の依頼先・行う場所などを解説します。点検に関する知識を身につけて、車のコンディションを良好な状態に維持しましょう。

 



車の法定点検とは


車の法定点検は、法律の定めにより義務付けられている点検です。乗用車の法定点検には、12ヶ月点検と24ヶ月点検があります。ここからは、点検の内容、頻度、費用、点検をしなかった場合の罰則について解説します。


法定点検の内容


法定点検の対象は、タイヤやホイールなどの「走行装置」、ハンドルやステアリング機構などの「かじとり装置」、ブレーキ関連の「制動装置」、クラッチやトランスミッションなどの「動力伝達装置」、バッテリーや配線などの「電気装置」、エンジンまわりの「原動機」、排気関連の「エグゾーストパイプ・マフラー」です。この法定点検は、車を安全に走行させるために必要な点検であり、車検とは異なります。


一方、車検は正式名称を「自動車継続検査」といい、目的は「法律の定めによる保安基準を満たしているか検査すること」です。車検は保安基準を満たしてさえいれば合格できます。そのため、安全面を考慮するのであれば、法定点検で入念な整備を受けた方がよいでしょう。


車の法定点検の頻度


法定点検は、法律により義務付けられている点検で、車の登録種別によって実施頻度が異なります。例えば、自家用車の法定点検の実施頻度は12ヶ月・24ヶ月ごとです。一方、事業用は3ヶ月ごと、自家用の小型・中型トラックは6ヶ月ごと、レンタカーは12ヶ月ごとになります。


車の法定点検の費用


自家用車のケースでは、12ヶ月点検と24ヶ月点検で点検費用が異なります。費用に違いがあるのは、12ヶ月点検の内容と24ヶ月点検の内容が異なるためです。12ヶ月点検よりも24ヶ月点検の方がより念入りな点検が実施されるため、費用が高くなっています。費用の目安は1万円前後から2万5,000円前後ですが、車の種類によって異なります。


また、点検により部品交換が必要になった場合は、別途部品代がかかります。


車の法定点検を行わないとどうなる?


法定点検は先述した通り、法律の定めにより義務付けられている点検です。法定点検の時期を過ぎてしまったときの罰則はあるのでしょうか。


自家用車の場合、法定点検を受けなくても罰則はありません。しかし、安全に使用するためにも法定点検を受けておくことが大切です。一方、事業用の車は、法定点検をしないと罰則の対象となります。罰則は、30万円以下の罰金(道路運送車両法違反第110条)です。


車の日常点検とは


日常点検とは、運転者が行う点検のことです。日常点検については、道路運送車両法第47条2項に「自動車の使用者は、自動車の走行距離、運行時の状態等から判断した適切な時期に、国土交通省令で定める技術上の基準により、灯火装置の点灯、制動装置の作動その他の日常的に点検すべき事項について、目視等により自動車を点検しなければならない。」と定められており、車の使用者の義務となっています。


日常点検は、車を使用しているときに違和感を感じたり、異常を発見したりしたときに行わなければなりません。ここからは、日常点検の内容や頻度について解説します。


車の日常点検の内容


日常点検では、ウィンドウォッシャー液、ブレーキオイル、冷却水など「エンジンルーム」、タイヤの亀裂や破損など「タイヤまわり」、エンジンのかかり具合やブレーキの効き具合など「操作関連」の確認をします。車の取扱い説明書に点検する場所や項目が記載されているため、点検前に目を通しておくとよいでしょう。


車の日常点検の頻度


日常点検は、走行距離や運行時の状態などの使用状況に応じた適切な時期に行う必要があります。
かつて、日常点検を行うタイミングは「運行前」とされていましたが、「ドライバーが必要だと判断したとき」に変更されました。ただし、全く点検をしなくてよいわけではありません。


頻繁に車に乗る場合は数週間に1回、乗る回数が少なくても1ヶ月に1回程度は点検することをおすすめします。事業用の車の場合は、1日に1回運行前に必ず点検しなければなりません。


車の日常点検の費用


車の日常点検は、ドライバー自身が行う点検ですが、ディーラーや整備工場に依頼することも可能です。


日常点検を業者に依頼する場合、車の大きさによって点検費用が異なります。おおよその目安は、3,000円から5,000円程度です。なお、部品交換や液剤の補充などがある場合は、追加で費用が発生することがあります。


車の日常点検を行わないとどうなる?


日常点検を実施しなくても罰則はありません。しかし、車を安全に運行させ、運転中のトラブルを避けるためにも、日常点検はしておきましょう。


車の点検を受けられる場所



車の点検は、ディーラーや整備工場などで実施します。ここからは、点検を受ける場所ごとの特徴を解説します。


ディーラー


ディーラーでは、日常点検、法定点検、車検を受けられます。ディーラーでは、車種に合った工具や正規部品を使った整備を受けることが可能です。ただし、正規ディーラーでの点検・整備をすると費用が高くなる場合があります。また、点検は乗っているメーカーのディーラーに依頼しましょう。ディーラーで取り扱っている車種以外の場合、点検を断られてしまう可能性があります。


整備工場


整備工場には、メーカーや車種を問わず点検を依頼できます。ただし、指定工場や認証工場でなければ法定点検の内容が記録される整備記録簿を発行できないため、指定または認証を受けているか事前に確認しましょう。


ガソリンスタンド


ガソリンスタンドでも車の点検を受けられます。ガソリンスタンドの場合、併設されている工場によって受けられる点検が異なるため、事前にどのような点検・整備を実施できるか確認しておきましょう。

外車王編集部

執筆者: 外車王編集部


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