ポルシェ911という車はなぜこんなにも人々の心を掴んで離さぬのか

ポルシェ911というクルマに惹かれたきっかけ

私がポルシェ911というクルマに惹かれるきっかけとなったのは「湾岸ミッドナイト」という漫画の存在です。実は、私が赤ちゃんの頃から連載されていた作品なんです。

主人公のアキオは通称「悪魔のZ」と呼ばれる、S30型フェアレディZに乗っています。登場するポルシェ911(ブラックバード)はアキオのライバルといった設定ではあるのですが、お互いライバル心をたぎらせて火花を散らす…といったスポ根漫画とは違い、心を通わせる描写もあったりして、そこがまたファンとしてはたまらないものがあります。

登場するポルシェ911は、964型のターボ3.6。実在する911がモデルチェンジを重ねていっても、作品に登場するブラックバードの愛車はこのターボ3.6のまま。作品のあらゆる描写に作者のポルシェ愛がにじみ出ており、いつでも真の主人公であるかのような特別なポジションで描かれていました。

(既に連載は終わっていますが、いつもクルマだけはアシスタントに書かせず自らが描いていたそうです。)

なにぶんミーハーな私ですので、特別なところにたちまち惹かれていきました。そういう経緯から、ポルシェ911ってそんなにすごいクルマなのかと興味がわいていったのです。

水平対向エンジンリア搭載・リア駆動・丸目フロントライト・流線型のボディ…。

ある種の掟のように、50年前からずっと継承されてきたこのスタイル。そんな意地のようなこだわりが、たまらなく大好きです。

これまでは、雑誌を見て動画を見て、あこがれるのみでした。

しかしこの度、(仕事ではありますが)外車王でポルシェ911を取り扱いさせていただき、実際にステアリングを握り、アクセルペダルを踏み、改めてこのクルマの素晴らしさを体感することができました。

997カレラS、993カレラ、964カレラ2

これまでに担当させていただいた中で、4名のオーナー様から大切に乗られたポルシェ911を託していただきました。

997カレラS、993カレラ、964カレラ2と、それぞれ強烈な個性を放つ、3種とも非常に人気の高いモデルです。

特に輸入車に乗っておられる方は、思い入れやこだわっている点をいくつもお持ちだと思いますが、ポルシェ911に関してはどの方もとびぬけて並々ならぬ思い入れやこだわりをお持ちの方ばかり。愛情をたっぷり受けたコンディションに、査定をさせていただいている間も、仕事という時間を忘れて感動しきりでした。

また、オーナー様より本当に楽しいお話をお伺いすることができ、大変刺激を受けております。

過去いろんな輸入車に乗ってきた方が、今回で初めてポルシェ911に乗った、というオーナー様もいらっしゃいました。一瞬でその魅力に染まり、もう911以外考えられないと熱狂的なお言葉もいただくほどでした。

それだけ特別な、クルマという概念を超えた何かを備えた逸品なのではないでしょうか。

街乗りに耐えうる取り回しやすさや、10万kmを超えようとも現役で走る、ひとつひとつ精密な機械がボディにぎっしりつまっています。

部類としては高額車・スーパーカー(スポーツカー)の位置でありますが、このポジションにある車で、ポルシェ911以上に「走ってなんぼ」という言葉の似合う車を私は知りません。

見て良し! 走って良し! かっこ良し!

これだけの地位を築いてきたのにも納得ですね。

[ライター/外車王編集部]

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