ボルボ・カーズ、BEVの充電と決済の簡易化に取り組む

スウェーデン乗用車大手のボルボ・カーズは19日、完全電気自動車(BEV)の充電と料金決済を容易にする取り組みを進めていると発表した。BEVの普及拡大を後押しする狙い。スマートフォンアプリの「ボルボ・カー・アプリ」に様々な充電機能と支払い方法を統合し、ワンストップのサービスを提供する。同社は2030年までに純粋な電気自動車メーカーとなる目標を掲げている。

顧客は同アプリを使い、世界中で複数の充電サービス事業者が運営する数十万カ所の公共充電ポイントを検索し、充電設備の情報をリアルタイムで取得できる。支払いもアプリを通じた操作で完了する。

主要市場における充電の利便性も向上している。欧州では充電サービス大手のプラグサーフィンとの提携により27万カ所以上の充電ポイントが利用できる。中国では星星充電(Star Charge)、国家電網(State Grid)、特来電新能源(TELD)の大手3社と契約を結び、ウィーチャットペイやアリペイなどの主要な決済サービスを通じて支払ができるようにした。3社を合わせた公共充電ポイントのカバー率は75%を超える。米国では同アプリの最新版を年末までに導入し、全米の2万5,000カ所の充電ポイントを利用できるようにする。

BEVユーザーへの優遇措置も各地域で実施している。欧州では独イオニティが運営する高速充電スタンドで充電する際、最初の12カ月は特別料金で利用できる。また中国では上記の大手3社の充電サービスの利用が無料になる。

そのほか、欧州では現地の小売店や公益企業などと協力して公共の充電スタンド設置整備事業に投資し、ボルボ・カーの顧客以外も利用できるようにしている。

［画像/VOLVO 提供元/FBC Business Consulting GmbH］