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更新2021.05.10

ランチア・デルタHF インテグラーレ 16V エボルツィオーネの魅力

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外車王SOKEN編集部

今回ご紹介するのは、WRCで6連勝、黄金時代を築いた戦うハッチバック「ランチア・デルタHFインテグラーレ16Vエボルツィオーネ」です!


ランチア・デルタHFインテグラーレ16Vエボルツィオーネについて


ランチア・デルタがデビューしたのは1979年。もともとは当時ヨーロッパで大ヒットしていたフォルクスワーゲンのゴルフに対抗して作られた、ごく普通の実用的な5ドアハッチバックでした。デザインもゴルフと同じ、ジウジアーロのイタルデザイン。実用一点張りのゴルフに対して、アルカンターラの内装などで少しだけ高級な路線を狙っていました。



そんなちょっと上品な感じの普通の乗用車だったデルタに、思いもよらない転機が訪れるのです。


1985年。当時世界ラリー選手権(WRC)では、市販車をベースに大場なモディファイを施したグループBというカテゴリーが人気でした。ランチアからも新たに4WDモデルを投入するため、デルタS4というホモロゲーションモデルが発売されましたが、これは「デルタ」という名前が付いているもののボディもシャーシも別物で、1.8リッターのスーパーチャージャー+ターボチャージャー付き250psエンジン、フルタイム4WDという戦うランチアでした。


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ランチア・デルタHFインテグラーレ16Vエボルツィオーネの魅力



▲アバルトのハンドルに、整然とメーターが並ぶスパルタンなコクピット


そして、レース用のデルタS4は890kgの車体に450-600 psというとんでもない怪物でした。 グループBクラスはしかし、性能のエスカレーションが激しく、次第に人の制御できないパワーが暴走し始め、事故が相次ぐようになり、1986年を最後にカテゴリーそのものが廃止されました。


そこで次の年からグループAに参戦するため、ごく普通のファミリーカーだったデルタをベースに167psの2リッターDOHCターボエンジンとフルタイム4WDで武装した、デルタHF4WDが企画されました。開発には現在フィアットのスポーティモデルを手掛けているアバルトが携わり、わずか半年ほどで完成されたと言われています。


コンパクトな車体にハイパワーなターボエンジン、フルタイム4WD。ラリーカーとして理想的な構成が功を奏し、以降6年間WRCでランチア・デルタは勝ち続けます。



▲戦うクルマのオーラをまとう、シンプルなダッシュボード


その間市販車のデルタは、1988年には特徴的なブリスター・フェンダーが装備され、エンジンも185psにパワーアップされたHFインテグラーレになり、翌1989年には4バルブ化されて200psのHFインテグラーレ16Vに進化しました。エンジン寸法が大きくなったためボンネットが張り出し、WRCカーの要求からバンパーやフロントグリルまわりに通風口が多く設けられました。またこのモデルから前後の駆動力配分がFF寄りからFR寄りに変更されました。


そして、1992年に登場したのがエボリューションモデル、HFインテグラーレ16Vエボルツィオーネです。より大きく張り出したブリスターフェンダー、210psにパワーアップしたエンジン、ボディ剛性もアップし足まわりもリファインされました。このモデルから国内では3ナンバーのサイズになっています。 



▲あくまでベースはちょっと高級な5ドアハッチバック


HF4WD以降のデルタに搭載されている2リッターエンジンは、フィアットのアウレリオ・ランプレディが開発した通称ランプレディ・ユニットがベースになっています。デルタのエンジンはフェラーリのエンジンである、ということを言う人が時々居ますが、これはランプレディがもともとフェラーリのエンジン開発者だったこと、またランチア・ストラトスのエンジンがフェラーリだったこと等から一部にそう伝わっているものと思われます。


ランプレディ・ユニットはバルブの駆動にコグドベルトが使われていて、このベルトが現代のクルマと比較して細めであること、またデルタは熱的に厳しい設計であることとあわせて、メンテナンスのスパンは短いと言われています。 筆者は以前、オーナーの厚意でHFインテグラーレ16Vに試乗したことがあります。やや回転が上がった辺りからぐわっとパワーが乗ってくるエンジンで、低速ではあまりしなやかに感じなかった足まわりも速度が上がるにつれてしっくりくる、ちょっと頑張って走ると楽しいクルマという印象でした。かなり走行距離を経た個体でしたが、カーブでもよく踏ん張り安心感がありました。



▲このクルマが六年連続でWRCを制覇したモデルであることを思い起こさせるプレート


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最後に、ランチア・デルタHFインテグラーレ16Vエボルツィオーネとは


WRCで活躍したコンパクトな4WDターボカーというと、国産でもランサーエボリューションやインプレッサWRXなどがありますが、その如何にも戦うマシン然としたスタイリングに対して、ちょっと高級な5ドアハッチバックといった佇まいのランチア・デルタは「ちょっとやんちゃな大人の心」を鷲掴みにする魅力を湛えています。また、旧き佳きWRCを懐かしく思うファンには、他に代わるものがないモデルと言えるでしょう。 

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