ビトゥルボの最終進化形、マセラティ3200GT

ターボをまとったラグジュアリーなイタリアン・グランツーリズモ、3200GTの魅力とは?

マセラティというと、1970年代に子供時代を過ごした世代にとってはボーラやメラク、カムシンといったミッドシップでウエッジシェイプのいわゆる「スーパーカー」を作っていたメーカーの印象が強いです。

また、ウエッジシェイプというとマセラティには「ブーメラン」というショーモデルがありました。ウエッジシェイプというより、もはや「くさびそのもの」といったフォルムに、ドアの部分まで広がったグラスエリア。円筒状に配置されたメーターの周りにハンドル部分があって、それをぐるぐる回す。実にアバンギャルドではあるものの、ふと築地市場を走り回っていたターレを思い出してしまわなくもない、ちょっと微妙なステアリング周り。

いや、筆者はあのクルマ、ものすごく好きでした。そして実はあれがたった一台だけとはいえ実際に走ることの出来る車両だったということを知って、つくづくマセラティというメーカーをリスペクトしました。


▲丸でまとめられたメーター周り。トライデントのエンブレムが美しい

フェラーリとランボルギーニという二大巨頭の狭間、ちょっと通好みというか、ひと味違う小粋な小学生達に支持されていた(って、それあんまり嬉しくないかもしれない、マセラティさんにとって)印象があります。

スーパーカーというとサーキットの狼ですが、ここでも通というか癖のありそうなキャラがボーラを操っていましたしね。そして時代が下って、クルマ好きの読むコミックスがGT-Romanになったとき、今度はマセラティ・ビトゥルボが憧れになります。ぱっと見た感じオーソドックスな箱形の乗用車、でも中身はツインターボの高性能車。そのダンディズムというかやんちゃな大人っぽさを知ると、俄然デザインもかっこよく見えるというか、いやそもそもかっこよかったことに気づいてハッとするというか、そういう魅力をたたえたクルマでした。


▲シンプルな中にラグジュアリーな質感を漂わせるインパネ周り

さて、そのマセラティから1998年にデビューした高級スポーツクーペが、今回ご紹介する3200GTです。名前の通り3.2リッターの、90°V8DOHCエンジンをツインターボ(ビトゥルボ)で武装し、370HP/6250rpm、50kgm/4500rpmの大馬力を誇るグランツーリスモ。ラグジュアリーな内装に加えて、圧倒的な動力性能。スーパーカーの帝王・ランボルギーニ・カウンタックLP400が当時公称375HPでしたから、スーパーカーに分類されてもおかしくないクルマでしょう。さらにスーパーカーの巨匠・ジョルジェット・ジウジアーロがデザインした、フロントが長く、キャビンが短く、ファストバックの流れるようなボディライン。そして、ここが大事なイタリア製。どれをとってもスーパーカーでしかあり得ません。


▲クラシカルな趣を感じさせるヘッドライト周りの造形

マセラティという会社は、1997年にフィアットの傘下からフェラーリの下へ移っています。3200GTが生まれたのはその一年後ですから、フェラーリの血が入っていることになります。だからもはやこのクルマ、スーパーカーでないことがあろうかいいやない(反語表現)、といった感じですね。

日本での当時の販売価格は1100-1150万円でした。スーパーカーとしてはぶっ飛んでないというか、ぶっ飛び方が少なめの価格設定ですね。90年代後半で考えると、BMWの740辺りと同じ価格帯でしょうか。

年式は新しいとは言えませんが、昔憧れたスーパーカーよりはかなり若くて、ぴちぴちと言っても過言ではありません(過言かなぁ)し、なんといっても価格が現実的です。さらに、このモデル以降マセラティはターボを作っていません。最後のビトゥルボ、ビトゥルボの完成形、とも言えるかも知れません。


▲特徴的なブーメラン型のテールランプ。マセラティとブーメランは縁が深い?

最後に

ハイテク化が進んで自動運転も視野に入りつつある今、インテリジェントでエコロジーなクルマは世の中に掃いて捨てるほどありますが、こういうめくるめく魅力にあふれたモデルは果たしてどれくらいあるのでしょうか。運命の出会いかも知れません、目が合ってしまったあなた、潔く観念して是非ガレージに加えてやってください。

[ライター/外車王編集部]

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