もはや楽しい休日の光景しか思い浮かばない。幸せ運ぶフォルクスワーゲン・バス

「フォルクスワーゲン・タイプ2」愛らしいボディに秘められたその魅力とは?

フォルクスワーゲン・タイプ2とは

世界一の大ヒット車・フォルクスワーゲンビートル。正式には「タイプ1」と呼ばれていました。タイプ1のシャーシはもともとかなりフラットな構造で、架装するボディに関していろいろと対応できる素質を持っていました。それを活かして、戦時中にはボディを載せ替えて軽量シンプルな軍用車「キューベルワーゲン」や、水陸両用の「シュビムワーゲン」などが造られました。

そのシャーシに積載性の大きな箱形のボディを載せよう、というアイデアで1950年に生まれたのがタイプ2です。


▲マイルメーター。もしかしたらカリフォルニアの太陽の下で青春を過ごした個体かな?

このアイデア、実はフォルクスワーゲン社の人間ではなく、オランダに輸出する際の仲介ディーラーで、ベン・ポンという人が出したものでした。フォルクスワーゲンの工場を見学したときに、作業用に使われていたタイプ1ベースの運搬車を見て思いついた、とされています。その後彼はフリーハンドでラフスケッチを描いて、フォルクスワーゲンの経営責任者がこれを見て「よし、やろう」ということになったという、なかなか不思議な経緯で開発がスタートしたモデルなんですね。

フォルクスワーゲン・タイプ2の魅力


▲なんとなく0系新幹線のようなかわいらしいヘッドライト

全長や全幅はタイプ1とそうそう変わらないのですが、とにかく容積が大きい分ボディが重くなって、さらに積載量も大きくなったので、元々のシャーシでは持たなかったと言われています。それでタイプ2では新にラダー型のフレームを入れて、サスペンションやトーションバーも強化されました。また運転席がタイプ1よりも前に移動したので、シフトやアクセル、ブレーキなども、より長いリンケージが必要になりました。

車重が重くなったもののエンジンはそのままだったので、その分ギヤ比は低速寄りに変更され、最高速はせいぜい90km/h。それでもそのスピードを維持して走れたこと、また基本的には商用車として造られたこともあって、その辺りはあまり問題にならなかったようです。


▲バンパーの傷ひとつにも物語が秘められている……、ような気がする

ボンネットのない四角いスタイルで、一般的には「ワーゲンバス」などと呼ばれています。ただ、四角い中にも絶妙の丸みを帯びていて、誰が見ても「これはかわいい」というデザインに仕上がっています。この辺り、現代のハイエースやキャラバンではなかなか湧いてこない感情なのではないかと思います。

また、ベースとしては商用車の位置づけですが、タイプ2には非常にたくさんのバリエーションモデルがあり、乗用モデルやキャンパーも人気でした。中にはルーフのサイドに小窓が並んだ21ウインドウや23ウインドウ(リアウインドウが一枚のものと、センターと左右に分かれているもの)といった非常にグラスエリアの広いものもありました。サンルーフも全開にすれば、そこはもう陽光降り注ぐサンルーム。さらにフロントウインドウがオープンできるサファリウインドウなどという装備もあり、オープンエア感溢れるドライブが満喫できただろうなあと想像は膨らみます。


▲2列目シートが縦に配置された、実に楽しげな車内

シートも基本は3列ですが、まん中のシートをアレンジしてテーブルを備えた楽しげなタイプもあったようです。すべてのドアをオープンして風を通せば、もうなんというか旧きよき時代のピクニックの情景が目の前に浮かぶようじゃないですか。

ドイツ生まれのタイプ2ですが、アメリカでも多く販売されました。60年代から70年代、ヒッピームーブメントの頃には、ラブ&ピースな若者達が値段のこなれたタイプ2で大陸を旅するシーンも見られたようです。

カリフォルニアの海岸通り、荒野を突っ切るフリーウェイ、カナディアン・ロッキーの針葉樹に囲まれたカントリーロード。そんな絵に描いたような素晴らしい景色の中に、タイプ2はもう必要不可欠な登場人物というか構成要素なんじゃないでしょうか。そう、どんなシチュエーションにも馴染み、溶け込み、でも埋もれてしまわない。これほど愛らしい乗り物は他になかなか見当たりません。


▲あえてアルミホイールにしようという気が起こらない、はまりすぎるくらいはまったデザインのホイールキャップ

最後に、フォルクスワーゲン・タイプ2とは

今となっては稀少なタイプ2の初期型T1モデル。年式は古いですけど心配ありません、基本設計はさらに古いです(こらこら)。トラブルも少ないとは言いがたいでしょうし、なにより現代の自動車と比べると動力性能は圧倒的に劣っているでしょう。でも、外から眺めているだけでもう楽しい休日、ハッピーなライフスタイルしか見えてこない。こんな車は今もう無いんじゃないでしょうか。

クルマを買うというよりシアワセを手に入れる。カーローンでも購入できる人生のパラダイス。タイプ2の四角いボディには、楽しかったあの時代の空気がいっぱい詰まっているのです。たぶん。

[ライター/外車王編集部]

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