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ドイツニュース

更新2023.05.30

ステランティスが英にEU離脱協定見直し要求、EVへの関税巡り

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外車王SOKEN編集部

欧州自動車大手のステランティスが英政府に対して、欧州連合(EU)との離脱協定の見直しを求めている。英国からEUに輸出される電動商用車に2024年から関税が課されることになっているためだ。EUと再交渉し、ルールが変更されなければ同社の英工場を閉鎖すると警告している。



離脱協定で定められた通商ルールでは、英からEUに輸出される電動商用車の部品調達について、付加価値の45%以上が英国またはEU産でなければ、24年から車両に関税が課される。車載電池が付加価値の半分近くを占めるため、英国内では電池の生産増強が急務となっている。


ステランティスは21年、イングランド北西部のエルズミアポートに電動商用車工場を建設することを決めた際、部品調達規制を順守できると見込んでいた。しかし、英下院の担当委員会に提出した書簡で、ロシアのウクライナ侵攻や原材料コストの上昇、サプライチェーンの混乱で事情が変わったとして、英政府とEUの交渉によって同規制の適用を27年まで再送りするよう要請。これが実現しなければ英工場を閉鎖し、数千人の雇用が失われると警告した。


同書簡の内容は15日に公表された。英国に生産拠点を置く自動車メーカーで、EV用電池を現地生産しているのは日産だけ。自動車業界では英国では車載電池の供給体制が整っていないことから、部品調達規制の適用延期を求める声が上がっていたが、公然と要求したのはステランティスが初めてだ。


英スナク首相の報道官は17日、同問題についてEUと交渉していることを明らかにした上で、「決着できると期待している」と述べた。


[画像/Adobe Stock 提供元/FBC Business Consulting GmbH]

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