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更新2016.04.19

ポルシェ・マカンが牽引。販売される4台のうち3台がSUV化するポルシェを許せるか

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松村 透

ポルシェにおける、2016年第1四半期の販売台数の約70%がSUVという事実。カイエンに引き続き、マカンも発売直後から瞬く間に「日本でよく見掛けるポルシェ」の代表格になったのではないでしょうか。

1.ポルシェのSUV化はマカンの登場でより顕著に


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●2016年第1四半期トータル:
55,974台
●各モデルの内訳:
マカン/21,576台
カイエン/17,598台
911/7,711台
ボクスター/3,029台
ケイマン/2,822台
その他/3,238台

筆者も、この数字を見て驚きました。以前の記事でも取りあげましたが、事実上、SUVがもっとも売れているポルシェとなっており、さらにそのなかで重要な位置を占めているのがマカンでもあるのです。

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2.いまや、中国市場が世界No.1のポルシェ販売市場に


▼国別のポルシェ販売台数および増減率
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出典:ポルシェ公式データより

こうして見ると、ポルシェの全世界の売り上げの30%が中国市場ということが分かってきます。永らく、アメリカがポルシェの市場だったものが変わりつつあるということですね。

中国では、本年度中に正規ディーラー網を100店舗まで拡大する計画もあり(日本は約40店舗/2016年4月現在)、今後さらに販路が拡大することで、より販売台数も伸びることが予想されます。

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また、高級車ブランドだけに、どの国、どの地域で売り上げが伸びているかを把握することで、世界の景気動向をある程度は認識できる指標となりそうです。

3.ポルシェの販売累計台数でみる日本市場は?


▼今年1月からのポルシェ累計台数(日本)
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出典:JAIA輸入車新車登録台数データより

わずかではありますが、日本市場もポルシェの好調ぶりに貢献しているのではないでしょうか。ニューモデルが発売されると、都心部ではすぐに街中でポルシェを見掛ける機会が多い印象です。高価なクルマにも関わらず…。

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4.気になる911の存在意義は?


クルマ好きにとって、気になるポイントはここではないでしょうか。さすがにSUVのポルシェになるは勘弁してくれ。買う(買えない)は別にして、自分たちが求める、あるいは理想とするブランドイメージを堅持してほしいと・・・。

このあたりはメーカーの方が一枚も二枚も上手…というか、実にしたたかです。メーカーも、911の存在意義(そして、ユーザーが求めているもの。幻想を含めて)を十二分に理解したうえで、カイエン/マカンを展開し、ボクスター/ケイマンを販売しているに違いありません。

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その気になれば、もはや乗用車感覚(!!)で乗れるように911を仕立てていますし、オプションの組み合わせ方次第で、スポーティなモデルにすることも可能です。それでも物足らないのなら、カレラS、カレラGTS。はたまたGT3/GT3RSやターボ/ターボS。911Rに至るまで…。まさに全方位隙無しの状態です。

それでも自分の求める911ではない…としたら、もはや過去に遡るしかありません。

5.このままSUVのポルシェとなってしまうのか?


プラグインハイブリッド車(PHEV)や電気自動車の導入を加速していくことが予想されます。遅かれ早かれ、911やボクスター/ケイマンにもPHEV車や電気自動車のモデルが追加される時代が訪れます。

かつて、ポルシェ959で実装されたことが後々、市販車に反映されていったように、ポルシェ918の存在が近未来のポルシェ像を前倒しして具現化したものであるのは間違いないと予想します。

これは筆者の主観ですが、ポルシェの音色が変わってきたと感じたのはカレラGT以降なのです。V10エンジンを搭載したMT車のポルシェが放ったスペシャルモデル…。近い将来、いやもしかしたらもうすでに、世界中で争奪戦が始まっているのかもしれません。もう2度と、あんなモデルがポルシェから発売されることはないでしょうから…。

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