更新2025.06.24
並行輸入車のリセールは悪い?メリットや高く売る方法とは
外車王SOKEN編集部
日本の自動車市場では国産車のシェアが高く、海外で人気のモデルでも、国内で正規販売されていない輸入車は多く存在します。このような正規ディーラーでは購入できないクルマの入手方法に「並行輸入」があります。
並行輸入車は購入の選択肢を広げてくれる一方で、「リセールバリューが悪い」イメージを持たれがちです。では、実際のところはどうなのでしょうか。
本記事では、並行輸入車のリセール実態やメリット、高く売るための方法を解説します。
「並行輸入車の購入を考えている」または「すでに保有していて高く売却したい」人は、ぜひ参考にしてください。
並行輸入車とは
並行輸入車とは、正規代理店以外のルートで輸入されたクルマのことです。
通常の正規輸入車は、メーカー指定の代理店を経由して正規ディーラーで販売されています。これに対し、並行輸入車は正規代理店を通さず、海外のディーラーや中古車販売店経由で日本に輸入されています。
現地から直接買い付けているため、日本で正規輸入のないモデルや本国限定車の購入が可能です。特にアメリカのクルマは日本での正規販売が少なく、並行輸入車が多く見られます。
たとえば、アメリカの2大自動車メーカーはフォードとGMですが、2025年現在、日本で正規輸入車を購入できるのはGM傘下のシボレーとキャデラックのみです。フォードはかつて国内に正規ディーラーがあったものの、2016年9月に日本市場から撤退しました。また、1960~70年代のアメリカ車についても、ほとんどが並行輸入車です。
並行輸入車はリセールバリューが悪い傾向がある
正規輸入車と比べて、並行輸入車はリセールバリューが悪くなりがちです。主な理由は下記のとおりです。
・メーカー保証がなく正規ディーラーのメンテナンスを受けにくい
・日本仕様ではないために不便な部分がある
正規輸入車の場合、多くが日本仕様にカスタマイズされていて、メーカーの新車保証も付いています。「輸入車でも日本で走行しやすく、万が一の際は正規ディーラーで適切なメンテナンスを受けられる」安心感こそ、正規輸入車のメリットといえるでしょう。
一方で、並行輸入車は基本的にメーカー保証がありません。修理やメンテナンスを希望して正規ディーラーに持ち込んでも、対応を断られることは少なくないでしょう。また、車種によっては自動車保険の加入条件が厳しく設定されています。こうした背景によって維持費が高額になり、リセールも悪化してしまう傾向があります。
ただし、人気のあるモデルは例外です。日本未発売や本国限定の希少モデルであれば、一部愛好家からの需要があり、一定のリセールを期待できるでしょう。
▼関連記事
輸入車のリセールが悪い理由とは?損せず高く売るコツも解説
リセールバリューの高い輸入車7選|高く売る方法も解説
並行輸入車のメリット
リセールが悪いとはいえ、並行輸入車には下記のメリットもあります。
工夫次第で安く購入できる
並行輸入車はメーカーの制限がないため、工夫次第で安く購入することが可能です。
正規ディーラーの場合、メーカーによって販売価格帯の指定があります。並行輸入車にはそのような制限がなく、正規ディーラーほどの店舗運営コストもかかりません。総じて並行輸入車は販売の自由度が高いため、車種によっては正規ディーラーよりも購入時のトータルコストを抑えられます。
また、並行輸入車の購入価格は為替の影響を受けるため、円高時は安く購入できるチャンスです。逆に円安が進むと、正規ディーラーと購入価格がそれほど変わらない、あるいは高くなる可能性もある点に注意しましょう。
ディーラーからは購入できないクルマが手に入る
並行輸入車のもう1つのメリットは、正規ディーラーでは購入できないクルマも手に入れられる点にあります。日本未発売のモデルや地域限定の特別グレードも、並行輸入であれば購入可能です。
「日本仕様車では物足りない」「個性的であまり見かけないクルマに乗りたい」人にとっては、並行輸入車は魅力的な購入ルートといえるでしょう。
並行輸入車を高く売るためのポイント
すでに並行輸入車を購入・保有している場合、少しでも高く売るためには何をすればよいのでしょうか。並行輸入車の買取価格を高くするポイントは下記の2つです。
そのクルマの価値を見極められる業者を選ぶ
クルマの買取価格は業者によって異なります。並行輸入車の買取実績が豊富で、クルマの価値を見極められる業者を選びましょう。
買取実績が豊富にある業者は、独自の販売ルートをもっています。日本では需要が少ない並行輸入車でも、海外を含めて多様な販路をもっていれば、国内の買取相場に縛られない価格が期待できるでしょう。
モデルチェンジ前に売る
一般的に、モデルチェンジ後のクルマは中古車市場で旧モデル扱いとなり、リセールも下がりやすくなるため、モデルチェンジ前に売ることも重要です。
特に、フルモデルチェンジの後は買取価格が下落しやすいため、売却タイミングには注意しましょう。一般的に、輸入車のフルモデルチェンジの周期は5~7年程度です。直近5年ほど新型の発表がない場合、近いうちにモデルチェンジが行われる可能性があります。
「外車王」は、20年以上にわたる実績がある輸入車専門の買取業者です。並行輸入車はもちろん、アメリカ車から欧州車まで幅広い買取実績があります。「思い入れのあるクルマをできる限り適正な価格で評価してほしい」人はぜひお問合せください。申込みから売却まで、完全無料でご利用できます。
まとめ
並行輸入車であれば、正規ディーラーでは手に入らない希少車や未販売のクルマも購入可能です。購入の選択肢が一気に広がり、クルマに乗る喜びが一段と深まるでしょう。
並行輸入車はリセールバリューが悪くなる傾向がありますが、人気モデルや希少車はこの限りではありません。中古車市場での最終的な買取価格は需給バランスで決まります。たとえ並行輸入車でも、供給量を上回る需要があれば高く売れる可能性はあるでしょう。
なお、売却の際は業者選定やフルモデルチェンジのタイミングに注意してください。また、並行輸入車を含め、多数の外車販売実績のある買取業者を選ぶことが重要です。