
ドイツピックス
更新2017.04.12
まさに1点モノ!センターシートのポルシェ911カレラSがオークションへ

NAO

この「セントロ」と呼ばれるこのポルシェ911(997)カレラSシリーズ、ただの911モデルではないのです。助手席はなく、運転席が単独でど真ん中に位置しているです!
ハンドルやペダル、その他機能もすべて中央に装備されています。そして右隣にはセンターコンソール、ハンドブレーキ、シフトレバーがついています。このなんとも見慣れないインテリアと配置は、レーシングトラックでもバランスの取れた重量配分をするのが得意なスーパーカー、マクラーレンF1からインスパイアされたものです。
シートは横方向に移動可能
この一点モノのモデル「セントロ」は、355馬力の6気筒ボクサーと6速MTが装備された2008年に発売されたポルシェ911カレラSがベースとなっています。この車は、2012年にある顧客の注文によってオハイオのトリニティ・モータースポーツグループによって手が加えられました。非常に精巧な改造技術に加えて、運転する際に必要なコントロール部分の工夫も抜かりありません。ドライバーが乗り降りしやすいように、中央のコブラのレーシングシートは左の運転席ドアまで移動することができるのです!
なんと作業時間は300時間!
このモデルを作り上げるのにかかった総作業時間は、少なくとも300時間だということです。その膨大な時間とコストをかけたセントロ自体の購入時価格は68,000ユーロ。オーナーとともに約49,000キロを走ってきたこのポルシェ911が、この度モントレーのカーウィークにて競りに出されることとなりました。競売サイトによれば、2015年8月末の段階で今もなお競り合いが続いている。現在一番の高値は約58,700ユーロ(約800万円)ほど。主催のオークションハウスは少なくとも76,780ユーロ(約1,045万円)は見込まれるであろうとのこと。
このように車のオーナーがオリジナルで手を加えたものというのは、オークションにおいて非常に注目が集まります。手元を離れるのは辛いことですが、次のオーナーはその車の使い込みから乗り手の愛情をこの上なく感じることができるはずです。オーナーは変われど、その車にかけた情熱は世代を超えていつまでも引き継いでほしいものですね!
出典・参照元:http://www.auto-news.de/
[ライター/NAO]