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カーゼニ

更新2019.01.07

結局ゼニの力がものをいう?自動車メーカーも、ゼニがない日本市場には興味が持てないのか

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伊達軍曹

いよいよ始まった2019年。各位におかれては、はたしてどのような「年頭の抱負」をお持ちでいらっしゃるだろうか? それはわからないが、少なくともわたくし個人の抱負は「CL CARS“カーゼニ”の原稿を落とさない」である。

休載の理由は「原稿料」にあった




どれだけの数の人にお読みいただいているのかは知らないが、まぁ読んでくださる人にはなるべく喜んでいただくため、毎週このコーナー向けの原稿を鋭意執筆した2018年のわたくしではあった。

だがまことに遺憾ながら、しばしば原稿を落としてしまった。つまり「約束の納期に原稿を納めることができず休載に」というパターンを何度も発生させてしまったのだ。

これすなわちわたくしの「不徳の致すところ」が基本的な原因だが、実はもうひとつの理由がある。

ゼニが、すなわち稿料が安いからなのだ。

具体的な金額をバラすのは信義に反し、反するのみならずCL CARS様から民事訴訟を起こされてしまう可能性すらあるため、明記はしない。だがわたくしがやらせていただいている各種業務のなかで「カーゼニ」の稿料は仏恥義理の安さではある。

それゆえ、大変大変大変に申し訳ないのだが、さまざまな業務の納期が思いっきり重なってしまった場合は、無意識にも「わりと高いギャラのコレが終わってからCL CARSには着手するか……」みたいに思ってしまうのである。すみません。で、そのまま落としてしまう事態が何度か生じてしまったのである。

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ゼニ(対価)が安いと人間の身体と心は動かない?




先ほども申し上げたとおり、これはわたくしの不徳の致すところであり、言い訳のしようもない。決してCL CARS様の料金設定のせいではない。わたくしは、最初に提示された稿料に完全に納得しながらスマイリーに「わかりました、やらせていただきます」と申し上げたのだ。

むしろCL CARS様には大感謝しているぐらいだ。だってそうじゃないか。ほとんど個人ブログのような暴言放言丸出しの好き勝手書いてる原稿に対して、なんと「ゼニ」を支払ってくれるのだ。ありがたいとしか言いようがないではないか。

また、わたくしの原稿内容には(たぶん)各所よりクレームやら誹謗中傷やらのご連絡がCL CARS様宛で届いている可能性もある。だがCL CARS様はそういったことなどおくびにも出さず、著者であるわたくしを守ってくださっている。涙が出ます。

そのようなニュアンスでCL CARS様にウルトラスーパー感謝をしているのは事実だ。そして、この好き勝手な原稿を書かせていただけること自体にも感謝している。

だが……それはそれとして「ゼニ(対価)が安いと、どうしても身体と心が動かない」という卑しい自分がいることも自覚せざるを得ない。

「世の中、結局はゼニなのか……」とふと思う、2019年初頭なのであった。

自動車メーカーも、ゼニがない日本市場には興味が持てないのか




いうまでもなかろうが「ゼニがすべて」と言っているわけではない。「人間の肉体と精神を含め、世の中はゼニの力が物をいう場合が非常に多いのだなあ……」ということをわたしは言っている。これに類したことは、日本国内の自動車産業や自動車をとりまく環境についても言えるだろう。

カーマニアの多くは「最近の国産メーカーはグローバル市場ばっか見て、無駄にデカい車ばかり作りやがってけしからん。もっと日本の市場や道路事情にフィットする車も作らんかい」という旨のことをしばしばおっしゃる。

わたくしも(いちおう)カーマニアの端くれではあるので、お気持ちはわかる。だが同時に「それはちょっと難しいでしょう」とも思っている。

なぜならば日本は今、世界的に見れば没落――とまではいかないにしても、シュリンク傾向にある市場だからだ。

要するに、日本市場向けに特化していろいろやったところで、自動車メーカーとしては大してゼニが儲からない。ゼニが儲からないから、やる気が起きない――という、まるでわたしの原稿執筆姿勢のように乱暴な話ではないにしても、つまりはそういうことだ。日本市場を中心に考えるインセンティブがないのである。


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ある程度のゼニもない奴には何もできんのじゃ!




ではどうすれば良いのか? 我々日本のカーマニアは、このまま座して(カーマニアとしての)死を待つほかないのか?

「いや、できることはあるはずだ」と、わたくしは考えている。

できることとは、子供さんたちはちょっとおいといて、我々いい年の大人が「なるべくゼニを稼ぐ」ことだ。

ZOZO前澤社長のレベルはさすがに無理だとしても、少しでも「稼ぐ」ということに対して意識的になり、稼いで幸せな気持ちとなり、使うべきゼニを使い、納めるべき税を収め、そしてこの国の経済を回す。

それによってのみ、今や日本の企業というよりはグローバル企業となった自動車メーカー各社も「さすがに日本市場を無視するわけにもいかんやないけ」というソロバンを弾きはじめるのである。

これに対しては異論反論もあるかとは思う。

「わはは。おっさんなに言ってんの。稼ぐとかじゃなくて、これからは共感とシェアの時代でしょ。わはは、古いよおっさん」

「国産車がダメならば輸入車を買えばいいだけの話じゃない」

さまざまなご意見があろう。それに対して反論も議論もする気はない。「わたしはそう思う」というだけの話であるからだ。

だがわたしは知っている。決して豊かではない家庭に生まれ育ったからこそ、知っている。

「50年後ぐらいにシンギュラリティが起こった後はどうなるのか知らんが、とりあえず今のところはなんだかんだ言って、ある程度のゼニもない奴には何もできんのじゃ!」ということを。

ということで、明けましておめでとうございます。本年も、社会や消費税率がどうなろうとも「個人の幸福」を目指して働き、稼ぎ、健康と愛する人を大切に、楽しく暮らしましょう。それが結果として、集団としての幸福につながると思っています。敬具。

[ライター/伊達軍曹]

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