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コラム

更新2020.08.20

日本に現存するのは数えるほど?ミニERAターボは、異端児ゆえに愛される1台

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松村 透

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MINI(以下、ミニ)といえば、クラシックなミニと、BMWミニ、どちらを連想されますか?

世代によって異なりそうですが、BMWミニのを連想する世代が増えつつあるのかもしれません。

筆者も、販売終了となるクラシックミニの購入を本気で考えた時期があり、地元のディーラーで見積もりを出してもらいました。筆者が希望していたボディカラーは、いまでも鮮明に記憶している「サーフブルー」という名の水色。しかし、よくよくセールス氏に話しを伺うと、すでにその色は完売しているというではありませんか。


新車のミニを買うのはこのタイミングがほぼラストチャンスのはず(事実そうなりました)。この際、買っちゃえよ…。たかがボディカラー。されどボディカラー。結局、1晩悩みに悩んで購入を断念しました。そんなわけで、いまだにクラシックミニの中古車検索を怠らない日々です。女々しいヤツと思ってください。欲しいと思ったときに手に入れないと、こういうことになるんですよね…。

クラシックミニといえばさまざまなバリエーションや限定車もありました。なかでも異端な存在といえる1台は「ミニERAターボ」ではないでしょうか。

この「ERA」とは、当時ローバー社と協力関係にあった、エンジンなどの研究および開発を行う企業である「Engineering Research & Application社」の略称です。ミニにターボ?インパクトのある外観とともに、ミニにターボエンジンを搭載してしまうという、当時としては賛否の分かれる領域に踏み込んだモデルです。

同年代のミニ クーパーとボディサイズを比較してみると…

ミニクーパー 1.3(キャブレター) 全長×全幅×全高:3100x1440x1335mm

ミニERAターボ 全長×全幅×全高:3060x1600x1335mm

オーバーフェンダー分の全幅が広がっていることが分かります。このオーバーフェンダーを含めたエアロパーツやホイールも、ERA社が手掛けたものといわれています。このオーバーフェンダーには165/60HR13タイヤが収まります(ミニクーパー1.3は145/70SR12)。



ミニERAターボは、1.3L 直4OHVエンジンにギャレット製ターボを搭載。ミッションは4速MTで、駆動方式はFF。車両重量は760kg。最高出力は95ps/6130rpm、最大トルクは12.0kgm/3600rpmを発揮しました。


ちなみに同年代のミニクーパー 1.3(キャブレター)は、1.3L 直4OHVエンジンを搭載。ミッションは4速MTで、駆動方式はFF。車両重量は690kg。最高出力は61ps/5550rpm、最大トルクは9.2kgm/3000rpmでした。70kg増に対して30ps以上のパワーアップです。ボディカラーはグリーンとレッドの他に紺色なども存在するようです。

室内も8連のメーターや無骨なシフトノブに加えて、コノリーレザーの表皮があしらわれたダッシュパネルとシートが素のミニとは一線を画す雰囲気を漂わせています。

ミニERAターボの価格は359万円。当時のミニ クーパー1.3は198万円だったのです。クーパーのほぼ倍の価格だったことを考えると、必然的に希少なモデルとなる運命にあったのです。

[ライター/江上 透]
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松村 透

株式会社キズナノート代表取締役。エディター/ライター/ディレクター/プランナー。輸入車の取扱説明書制作を経て、2006年にベストモータリング/ホットバージョン公式サイトリニューアルを担当後、2013年...