アイキャッチ画像
よもやま話

更新2023.11.22

そしてロータス・・・(フェラーリやポルシェに乗った友人が最近選んだクルマのこと)

ライター画像

中込 健太郎

先日夕方、私が外回りをしているとメッセージが入りました。「久々にうちにきて飲みませんか?」というものでした。その人は私より年上ですが、今までにいろんなクルマに乗り、私もクルマをススメたりして、公私ともにクルマ好き仲間といえる人です。いつもクルマで移動しているので、なかなか時間があっても飲めなかったりするのですが、この日は電車で移動していたりということもあり、港区の閑静な住宅街のお家へお邪魔することにしました。

お家に到着すると、いつものように、黄色いエリーゼがトップカバーをかぶって軒先に停められていました。
お酒を飲みながら、この日もこのクルマの話になりました。

IMG_4318

この人は今まで、私が知っているだけでもフェラーリF355やポルシェ911カレラなどを乗ってこられた方で、最近はメルセデスベンツに乗っていました。私も一台おススメしたりして、お仕事柄、少しシャレたメルセデスのクーペなどいいかなと思ったものでした。しかし、クルマが大好きなその方は「何か自分に嘘をついている」そんな風に感じられていたようでした。

一度はかつて手放したモデルを買い直そうかとも思ったそうですが、相場がどう考えて割の悪いことになる状態になっていて、それは得策ではないと判断されたとのことでした。ある日試乗の機会があり、それから気になっていて、ずっと軽く、シンプルながら、十分に速くてクルマと一体になれるそのクルマの虜になってしまったのだそうです。

私自身、ここ1年ほど、ロータスのエピソードはよく触れていて、ちょっと気になる存在になっていました。神戸に遊びに行き、とある方のコレクションであるロータス11を拝見させていただくことがありました。かつて、速すぎるからと、ル・マンに出場禁止になっていたほどの速さを誇るクルマだと聞いて、なんと言うクルマだと思ったものです。また、都内で所有車が複数あって、そのすべてがロータスだという方。ご主人もダンディで穏やかな雰囲気、いつも素敵な奥様と一緒にロータスで出かけられており、奥様も「それしかないから」と日常的に運転されるというのです。自分はまだ独り者であまりピンと来ないのですが、ご夫婦としてどんなご夫婦に憧れるかといえば、そのご夫婦だ、というご夫妻なのです。そういう素敵なエピソードを帯びた話と一緒にロータスがしばしば登場するので、小さなエンジンでクルマとして速く走れるそのクルマにある種の魔力のようなものを感じているのです。

そんなロータスを、さらっと選んだその友人のチョイス。私はグっと来てしまいました。ポルシェやフェラーリのような「圧倒的」で「明らか」な立ち位置ではないかもしれません。しかしながら、そのクルマのできる限りの性能を盛り込んでいて、何台も自動車趣味で好きなクルマと向き合ってこられた方が、ただ単に予算ではなく、安くはないものの、もしかするともっと高価なクルマよりも楽しめて、ハデバデしくはないがクルマ好きの経験が豊富だからこそ、心をわしづかみにする魅力を感じることのできる部分がある。まるで手品のように小さなエンジンで最大限の性能を引き出せるクルマに乗ってみる。

そしていわば「アガリのクルマ」にたくさん乗ってきた方が、このクルマに乗ることが、クルマでの楽しみをとことん追求しているように見えるのです。自分など、どちらかというと自動車趣味自体も「若年寄」のようなところがあり、落ち着いてしまっている傾向にあるものの、先輩がロータスを選んでみたり、こういうところに若々しさもかんじるのです。絶対的にどんなクルマが好きかというのとは別に、もっと食わず嫌いをせずに、いろいろなクルマに向き合ってみる。

他のことも同じかもしれませんが、もっとどん欲に、いろんなことにチャレンジしなくては行けない。還暦を過ぎたその人の黄色いロータスを見ていると、果てしない青春の象徴のよう。そんな風に感じられるのでした。

外車王SOKENは輸入車買取20年以上の外車王が運営しています

外車王SOKENは輸入車買取20年以上の外車王が運営しています
輸入車に特化して20年以上のノウハウがあり、輸入車の年間査定申込数20,000件以上と実績も豊富で、多くの輸入車オーナーに選ばれています!最短当日、無料で専門スタッフが出張査定にお伺いします。ご契約後の買取額の減額や不当なキャンセル料を請求する二重査定は一切ありません。