
カーゼニ
更新2017.01.09
イラつく運転に心を乱されないための、伊達軍曹とっておきの作戦とは?

伊達軍曹
無事故のための秘策、名付けて「ウンコ作戦」

栄光の無事故記録を約30年間更新し続けている秘訣は、これまた前回申し上げたことだが「極力イライラしないよう創意工夫すること」である。
平常心を失ったり、妙な闘争心にあふれてしまっては、操作ミス等による事故の可能性がいや増すのは自明の理。そうならないために、何かとイラつく要素が多い一般公道のなかで、自らのマインドを常に明鏡止水の域へと導く各種工夫を行っているのだ。
そんな工夫の一つに「ウンコ作戦」がある。
……賢明なる自動車愛好家が多数集う一流媒体『カレントライフ』にふさわしいとは思えぬフレーズを出してしまい、誠に恐縮ではある。しかしこの作戦は非常に有効だと思うゆえ、恥を忍んであえて口外および共有させていただく次第だ。
世にはびこるバカドライバーに心を乱されないために

で、「ウンコ作戦」の内容をご説明しよう。
先ほど申し上げたとおり何かとイラつかされることの多い一般公道上で、よくある「イラつかされ要素」としては以下のものがあるだろう。
1. 前方が詰まってるのにガンガン煽ってくる後ろのバカ
2. 高速道路で急激なレーンチェンジを繰り返しながら無茶な追い越しをしてるバカ
3. 逆に、混雑していない追い越し車線をやたらトロトロ走ってる人
4. 子供や自転車が飛び出してくるかもしれない生活道路でぶっ飛ばしてるバカ
5. 一時停止しないバカ
6. ウインカー出さないバカ
7. 前回も申し上げたトンネル内でライトを点けないバカ
8. その他のバカ
これらの激烈バカそれぞれには当然、それぞれの制裁が行政および刑事当局から加えられるべきだが、それ以前にまずは自分自身が、公道上に腐るほどいるこれら激烈バカに遭遇した際にも心を乱されないよう、心がけねばならんわけである。そうしないと自分が事故ってしまいますからね。
バカを目撃しても、あるいは後ろからバカに煽られても、激昂せずに心を静めることができるとっておきの方法。それが「ウンコ作戦」である。
一瞬で心を落ち着かせる魔法のフレーズ

例えば高速道路追い越し車線の前方が比較的詰まっているため、ゆっくりめに走っている自分に対し、なぜか後ろのバカが煽ってくる。「……バカか? バカの人なのか?」と思い、非常に不快に感じるシーンである。場合によってはその不快感が怒りへと変わり、その結果事故を起こしてしまうかもしれない。
そんなとき、こうつぶやくのだ。
「あぁ、後ろの人はたぶんウンコが漏れそうなんだな……」
もう今にも漏れそうで、一刻も早く次のSA/PAにたどり着かねば人間の尊厳に関わる事態が出来してしまうため、後ろの者はとにかく急いでいる。きっとそうなのだ……と思えば、先ほどまでの不快感や怒りはすべて雲散霧消し、「かわいそうだな」「大変だな」「申し訳ないけど笑っちゃうな」といった感情が代わりに湧き起こるのである。
実際は、後ろの者はウンコが漏れそうな人ではなく、ただのバカなのだろう。しかし問題はそこではない。「怒りの感情」が溶け、平常心が戻ることが重要なのだ。
「無灯火バカ」以外にはだいたい使える高い汎用性

この魔法のフレーズさえ覚えておけば、あとはもうしめたものである。
前述2の「高速道路で急激なレーンチェンジを繰り返しながら無茶な追い越しをしてるバカ」も、ウンコが漏れそうだから、右へ左へと危険なレーンチェンジをしつつ、高速出口またはSA/PAを目指しているのだ。かわいそうではないか。ていうか笑っちゃうではないか。
3の「トロトロ走っている人」は、たぶんだがお腹が極限状態に達しているため、速度を上げられないのだ。速度を上げると必然的にキツくなるハーシュネスが、彼の極限の腸を刺激するのである。そのため速度を上げられないのだ。仕方ないではないか。
4の住宅街をぶっ飛ばしてるバカも、あとで逮捕してもらいたいところだが、まずは便所に急行である。5の一時停止もそうだ。6のウインカーを出さない人は、漏れそうなためそれどころではないのだろう(でもあとで逮捕)。
……7の「トンネル内でライト点けないバカ」に対してだけは無力なこのウンコ作戦だが、それ以外のケースにおいてはほぼ万能であることがおわかりいただけたと思う。著作権のようなものを主張するつもりはないので、ぜひ皆さまに無料にて広くお使いいただき、世の中の交通事故を1件でも減らすお役に立てたなら幸いである。敬礼。
[ライター/伊達軍曹]