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カーゼニ

更新2017.07.17

ド古いド中古車全般に対しての悪いイメージは、なぜ生じているのだろうか?

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伊達軍曹

繰り返し述べているとおり普段はあまりクルマには乗らず、もっぱら電車あるいはバスを“マイカー”として利用している自分だ。しかしもちろん、本当のマイカーである初代マツダ(ユーノス)ロードスターに乗らないわけではない。ていうか「クルマに乗るのは土日だけ」というカタギの会社員諸兄と比べるなら、むしろ「乗ってるほう」とすら言えるかもしれない。

そのようにして、たまにではあるがクソ暑い34°Cの日とかに96年式ロードスターに乗っていると、ふと思うことがある。

「そういえば全然壊れねえし、快適だなぁ……」と。

マトモな店で買ってマトモに整備しとけば、そうそう壊れない




自分はもはや中古車に関する感覚がズレてしまっているため、ほとんど何も考えずに96年式ロードスターを乗り回しているわけだが、世間一般はちょっと違うだろう。

もしも「本日は最高気温34°C、湿度90%との予報が出ておりますが、とりあえず21年落ち・走行10万km超のド中古車で東京から栃木まで移動してください。よろしく」と言われたら、「……途中で壊れるんじゃないか? ていうかエアコン効くのかよ?」と、少々ビビるのではないだろうか。

しかし自分の場合は一切何も考えずに「あ、そうすか。了解」という軽い感じで21年落ち・10万km超のド中古車に乗り込み、ボロロンとエンジンを始動させ、栃木まで約100km、往復で約200kmの道を行く。で、普段は特に何も考えないわけだが、時おり冒頭のように「そういえば全然壊れねえし、快適だなぁ……」と思い出すのである。

ド古いド中古車全般に対する世間の悪いイメージと、自分がそれに抱いている良好な(というかごく普通な)イメージとの乖離、いや実態との乖離。それは一体どこからどうして生じているのだろうか?

それはおそらく以下の2点、すなわち「ちゃんと整備してるかどうか」という点と、「ちゃんとした販売店で買ってるかどうか」という点に集約されるのだと思う。

ド古いド中古車だって、ちゃんとした店で買ったモノをちゃんと整備しておけば、そう簡単に壊れるものでもない。や、そりゃ正直たまには壊れたりもするわけだが、「しょっちゅう壊れて、もうまいっちんぐマチコ先生ですよ」というほどの事態にはならないのである。ランチア デルタ インテグラーレとかの難儀な車種でない限りは。

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かといって超絶神経質なメンテナンスもしちゃいない




とはいえ、自分の場合は熱烈熱心にメンテナンスを行っているわけでもない。

カレントライフ読者諸兄は薄々お気づきのとおり、自分はクルマ好きではあるが「マニア」ではなく、メカ関連の知識もさほどない。中等学校の「技術」の成績は常に1か2だったのでまともにネジ1本回すことができず、整備作業はすべて丸投げである。

それも神経質にしょっちゅう工場へと入庫させているわけではない。半年や1年ごとの定期点検をごくフツーに受け、そのほか随時、何かちょっと嫌な予感や妙な音、感触のようなものを察知したときに「ちょいと診てつかあさい」と、近所のディーラーや専門店に持ち込むだけだ。

そんなんでも、21年落ち・走行10万km超のド中古車は灼熱のなか、ビンビンにエアコンを効かせながらトチギとかグンマまで疾走するのである。

まぁこれは初代ロードスターという「シンプルな作りのクルマ」だからというのも多分にあるだろう。以前乗っていたデルタ インテグラーレ エボルツィオーネIIとかだと、なかなかそうもいかない局面はあるはずだ。しかしロードスターに限らず「ロードスター的なシンプルなクルマ」であれば、自分程度の整備マインドであっても特に問題はないのである。

最も重要なのは「マトモな販売店を見つけること」




そしてもちろん、最低限の整備マインドに加えて「もともとの素性が悪くない個体だったから」というのもある。ていうか、こっちのほうがデカいはずだ。

そもそもの素性が、人間で言うところの「成人病という成人病の巣窟で、区の健康診断を受けたのは……思い出せないぐらい昔」みたいな状態の個体では、正直いかんともし難い。

だが幸いにして、自分が購入したロードスターはもともとの状態が大変よろしかったため(過日、近所のマツダディーラーのフロント氏にもホメられました)、あとはそれを購入した自分が日々の……というか半年ごととか1年ごと程度のメンテナンスをサボらない限り、割とフツーに鼻歌まじりで維持できてしまうのである。

では、「もともとの素性がよろしい個体」というのはどうやって見つければ良いのか?

これはもう「よろしい感じの販売店を見つけること」に尽きる。

よろしい感じの販売店が販売する中古車というのは、そのすべてがスーパー素晴らしい中古車ではないかもしれない。しかしほぼ絶対に「大きなハズレ」はない。経験上、よろしい感じの販売店が取り扱う中古車には「かなりイイ感じ」と「まあまあイイ感じ」、そして「まぁ悪くはない」という3種類しか存在しないのだ。

んじゃ、その「よろしい感じの販売店」はどうやって発見選別すれば良いかというと……またもや長くなった。あまり長いのもアレなので、その問題については次回つまびらかにすることとしたい。敬具。

[ライター/伊達軍曹]

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