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更新2017.08.22

理想型?それとも諸刃の剣?夫婦でクルマ好きは幸せになれるのか

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松村 透

冒頭から「そんなの分かるわけないだろう!」と怒られてしまいそうですが・・・。

程度問題(つまりヘンタイ度)の差こそあれど、夫婦でクルマ好きってレアケースではないでしょうか。エアコンレスのスパルタンなクルマに、35度を超える猛暑日ですら文句ひとついわず助手席に座ってくれるような奧さんは、もはや特別天然記念物(ほぼ幻想)としか思えません。むしろ、黙って座ってくれた代償として何を要求されるんだろう・・・とびくびくするくらいがちょうどいい・・・というべきか、それが現実のように思えます。いささか引用が古すぎますが、この世にメーテルのような女性は存在しないのです。もし実在するなら取材してみたい。

夫婦でクルマ好きは、とどのつまり「諸刃の剣」?


理想型?それとも諸刃の剣?夫婦でクルマ好きは幸せになれるのか

同じ趣味を共有できる喜び。筆者もちょっと憧れます。夢は夫婦でクラシックカーラリーに参戦・・・。そんな老後を送ってみたいものです。しかし、実際に夫婦そろってクルマ好きという知人(旦那さん)に話しを伺ったところ「善し悪しですよ」と現実を突きつけられてしまいました。

その話しを要約すると・・・

●メリット
・旅行などで運転を代わってもらえる(MT車含む)
・話題が増えたり、目的や目標が共有できる
・趣味車にもある程度は理解がある(はず!?)

●デメリット
・クルマのちょっとした変化にも気づかれる
・パーツ類の価格の過少申告はぼぼバレる
・密輸もほぼバレる

確かに善し悪しですね・・・。メリットは長期的に見ても夫婦円満の要素になりそうですが、デメリットの部分を見ていくと、夫婦でクルマ好きは諸刃の剣ともいえそうです。例えばこんな場面もないとはいえません。

妻:「このマフラー、ステンレスでなくてチタン製でしょ?しかもワンオフっぽいし。いくらしたの?白状しなさい!」

夫:「友人がいらないというからもらったんだよ」

妻:「チタン製マフラーをタダでくれるわけないでしょ(怒)」

こんな風に詰め寄られたら何ていい返せばいいのでしょうか?あくまでも想像の世界ですが。

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妻がクルマ好きであろうとなかろうと、黙ってクルマ購入は「禁じ手?」


理想型?それとも諸刃の剣?夫婦でクルマ好きは幸せになれるのか

オーナーインタビューなどで取材していると「妻には黙って購入しちゃいました(つまり事後報告)」というケースがしばしばあります。これを真に受けて同じ行為をしたら、大半の家庭では修羅場になることは既婚者であれば容易に想像がつくはず。よほど旦那さんに甲斐性があるか、どちらかがのご実家がかなり裕福か、奧さんがかなりの放任主義か、はたまた家庭崩壊気味(もし読者でそんな方がいたらすみません)・・・くらいしか想像がつきません。

考えてもみてください。1台のクルマを買う以上、安く見積もっても数10万円、100万円単位の出費はほぼ確実です。懐に余裕がある方であれば、1000万クラスのクルマをポンと買ってしまうのでしょう。それほどの大金のものを、ましてや家族にとってはほとんど役に立たないであろう、同時に興味がない人にとっては迷惑このうえない、おもちゃ同然のクルマを奧さんに相談なしに買ってしまうのですから、修羅場にならない方が不思議です。

「カミさんにバレると殺されるから、ナイショで所有しているんだよ」と豪語する知人もいます。こうなってくると「愛車=愛人」の図式が成立するような気がしてきます。いずれにしても、甲斐性がないとできないことです。

クルマ趣味が原因で離婚というケースも・・・


理想型?それとも諸刃の剣?夫婦でクルマ好きは幸せになれるのか

あるクルマ好きの旦那さんが某国のスーパーカーを購入したくて、奧さんに相談したそうです。もちろん、奧さんは大反対。それでも旦那さんは、憧れのクルマのオーナーになれるという衝動を抑えられなかったのでしょう。勢いあまって某国のスーパーカーを「妻にはプレゼンせずに黙って購入」してしまいます。これまたもちろん、奧さんは大激怒。しかし、何とか所有することを許されたのです。

ふう、これにて一件落着・・・となればよかったのですが、そうは問屋が卸しません。あるとき、所用のため夫婦そろってクルマで出掛けることになりました。旦那さんは大ハリキリで、奧さんを助手席に乗せ、自慢のスーパーカーでいざ出発。旦那さんもついつい舞い上がってしまったのでしょう。この機会に某国のスーパーカーの神髄(?)を奧さんに味わってもらおうと、ここぞとばかりに高速道路で「素晴らしい走り(察してください)」をしてしまいます。悲鳴をあげる奧さんを横目に、「素晴らしい走り(察してください)」を止めない旦那さん。ついに堪忍袋の緒が切れた奧さん、もろもろの鬱憤がたまっていたのでしょう。このあとしばらくして離婚を申し出たそうです。果たしてその結末は・・・怖くて聞くことができませんでした。

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理想は妻がクルマに「無関心?」


理想型?それとも諸刃の剣?夫婦でクルマ好きは幸せになれるのか

これまで公私ともに取材してきたオーナーインタビューをまとめると、妻がクルマに「無関心」がひとつの理想型のように思えてきます。口では「そんなおもちゃ(クルマ)売ってきなさい!」といいつつも、本気で詰め寄ったりはしない、はたまた夫婦喧嘩の切り札にしない。国内外のインターネットオークションで購入した密輸品も、(ある程度は)見て見ぬフリをしてくれる・・・。

ただ、一連の「密輸品」に関して注意しておくことがあります。すべてとはいわないまでも、ほぼ確実にバレていると思った方がいいです。中学生のとき、ベッドの下にエロ本を隠して、「しめしめ。ここなら誰も気づかれない」・・・と思っているのは本人だけというパターンと同じです。

結局は奧さんの手のひらで踊らされているのでしょうか。夫婦円満(?)のため、無関心を装ってくれている可能性も充分にありえます。そのために、日ごろから涙ぐましい「ポイント稼ぎ」をしている、ヘンタイレベルのクルマ好き旦那さんを何人も知っています。いまどき、関白宣言なんて言葉はもはや死語。逆に、奧さんから鬼嫁宣言とともに倍返しされるのが関の山です。「ヘンタイがヘンタイであるために」。それには下手に波風を立てないのが一番なのかもしれません。

結論:夫婦でクルマ好きは幸せになれるのか?


理想型?それとも諸刃の剣?夫婦でクルマ好きは幸せになれるのか

結局は「夫婦それぞれ」ということでしょうか。しかし、このままではありがちな着地点としてモヤモヤ感が残りそうです。

株式会社プラネットが2016年11月に実施した意識調査によると・・・


■夫婦関係「うまくいっていない」人は、共通の趣味「とくにない」が8割近く
表5「夫婦で共通の趣味やスポーツがあれば教えてください」についての回答
https://www.atpress.ne.jp/releases/115829/img_115829_5.png

今度は、夫婦でどんな共通の趣味があるかを聞きました。1位は「旅行」27.8%、2位「食べ歩き」17.6%、3位「映画鑑賞」14.8%という順でした。1位の「旅行」は、特に60代・70代以上の中高年齢層で好まれていました。定年退職後の時間を夫婦でゆったりと楽しむ人が多いのかもしれません。
結果を“夫婦関係の評価”別に比べてみましょう。全体で1位の「旅行」は、「うまくいっている」人では39.2%と約4割なのに対し、「うまくいっていない」人では4.5%。一方、「うまくいっていない」人は「とくにない」の項目が高く、78.9%と8割近くに上りました。夫婦関係が良くないから共通の趣味がないとも言えますが、共通の趣味を持つことによって、夫婦関係に良い影響が期待できるのではないでしょうか。


「クルマ」という項目はありませんが、「うまくいっている夫婦」の共通の趣味として、ドライブが5位にランクインしています(ちなみに「うまくいっていない夫婦」では4位とのこと)。

旦那さんの趣味全開のクルマに、奧さんが黙ってついてきてくれる。そんなことは年に(数年に?皆無??)1,2回かもしれませんが、感謝の気持ちを常に伝えることが大事なのかもしれません。今日の仕事帰りに、ちょっとした手土産でも買っていってあげてください。もしかしたら「また何か悪だくみでもしようとしているの?」と勘ぐられるかもしれませんね。

[ライター・画像/江上透]

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