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よもやま話

更新2023.11.22

この初夏のお買い得車といえば、ベントレーではないだろうか?

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中込 健太郎

最近ではありがたいことで、時々発表会などにも呼んでいただけたりして。クルマが好きですから、目新しいクルマに触れることはなににも代えがたい歓びでもあるのです。それが例えば2000万円以上の高級車だったり、希少車スーパーカーだったりすれば自然と心躍るというものです。



そんなクルマ実際に買えないんだし、整備代も高そうだから自分には無縁、という話もあるのですが、案外私は当事者意識をもって見ていたりするのです。単に価格の安い高いという序列のほかに、踏み込んでみなければわからない世界がこういうクルマにはあったりするからです。



それを痛感したのは今乗っているマセラティ430を購入してからでした。あれはマセラティが作るクルマでは普及版ですし、日本では割とわかりにくいキャラクターのクルマだと言えるでしょう。そして皆がこだわるインパネの金時計ですが、そもそも時間に追われて仕事をするような人の乗り物ではないのです。広大な先祖代々受け継いでいる土地で採れるブドウでワインかなんか作っていて、時々ミラノまで出かける。そんな乗り方がマセラティの乗用車なのではないでしょうか。

個人的にはW124、メルセデス・ベンツのミディアムクラスなども好きでしたし、いいクルマだとは思いましたし、ほぼ同じような価格帯のクルマでもありました。でもキャラクター的には、マセラティははるかに高級車で、メルセデスは労働の対価をたくさん得た人が乗る上等な道具なのです。こういうこともどちらがいい悪いではなく、実際に体験しなければわからないようなところがあると思います。



2月のことでしたでしょうか。ベントレーがコンチネンタルGT V8S「ムーンクラウドエディション」を発表しました。日本向けに12台だけ用意された特別注文部門「マリナー」の手によるこのクルマは、それまで4ドアのリムジンモデルのみに設定されていたデュオトーンペイントや、上位車種ミュルザンヌで選ぶことができたヒドン・デライトと呼ばれる仕様が採用されていました。それでベース車比約100万円プラス。正直買い得だなあと思ってしまいました。



ウェブメディア全盛時代の今、原稿料と言ってもなかなか安く、2500円を紡ぎ出すことだって大変です。そんな私が買い得感を感じたところで買えるはずもないのです。しかし、世の中お金持ちにいいようにできているとはよく言ったもので、2500万円の特別仕様車は250万円の特別仕様車の比ではないほど、明らかな買い得感を感じたのでした。

実は今更こんな2月の話を持ち出すのは、2500万円の買い得感を感じさせる事例が別にもあったからなのです。その話はまたの機会にしたいと思いますが。マリナー代だけだってもっとしそうな印象がありますが、実際付与されたオプションの内容と、それが付くことでアップする魅力を考えると、実に甲斐のある内容ではないか。そんな風に感じるのです。



各メディアの関係者の皆さま、原稿料上げてください、記事書かせてください。上げたいのはエンゲル係数でも血圧でもなく、そんな「リーズナブルな2500万円」をチョイスできる生活水準だったりするわけでして。でも、それに見合うくらいいろんな体験も積んでいきたいものですね。金があるから買えた、ではなく、広げられた風呂敷の中身がわかる、響くからお金を払う。お金があってもそういうことが大事なんだと思うんですよね。そのためには、本も読まねば。芸術にもっと触れなければ。いろんな方の話ももっと聞いてみなければ。ですよね。この春からなんとなく感じている「2500万円の買い得」についてでありました。


▲日本には年間80台が割り当てられるというベンティガ。超低速から、不快感をすべて抑え込む重量級のボディを瞬く間にスポーツカーのような速度域まで到達させることができる12気筒のオフロードモデル。このクルマでこそ手に入る世界がしっかりとある一台。人気なのもうなづける一台だ


▲大幅に装備をオプションで選べるようにしたカジュアルな仕様のベンティガオニキスエディション。「2399万円のカジュアル」を笑ってはいけない。即納だったり、最近では選択肢も広がっているエアロ装着などを念頭に置けば、この仕様を歓迎する人は案外少なくないことは想像に難くない。しかし個人的には、こんなフレンドリーな色で、このまますで乗ってみたいなんて思ってしまうわけですが


▲この日会場近くで見かけたEB110。大好きなスーパーカーの一台だ。やはりガンディーニは偉大だと思う。

[ライター・カメラ/中込健太郎]

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