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オーナーインタビュー

更新2023.12.29

992ターボと理想的な2台態勢を実現!2023年式Volkswagen Golf R 20 Years

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松村 透

今回、取材させていただいた岩岡秀明さんと初めてお会いしたのは2017年。ポルシェ911ターボ(991)のオーナーインタビューのときでした。


お会いするまでは「お医者様ということで、とても厳格な怖い方なのかも」と勝手に思い込んでいましたが、実際には紳士的で筆者を気遣ってくださるとても優しい方でした。


取材を通じて多くの方とお会いする機会に恵まれますが、その多くが1回限りであったり、疎遠になってしまったり・・・といったケースが大半を占めています。それって実はさびしいものがあります。しかし、岩岡先生はお忙しいにも関わらずその後もご連絡をくださり、いろいろなことを教えてくださいました(先生ありがとうございます!)。


そんな岩岡先生がスペシャルなGolf「Golf R 20 Years」を手に入れたと伺い、慣らし運転が終わったころを見計らって取材させていただきました。この「Golf R 20 Years」はとても入手困難なモデルであり、実車を見るのは筆者も初めて。そこで今回は、オーナーインタビューに加えて、Golf R 20 Years専用アイテムについてもご紹介いたします。


── オーナーご紹介 & どのような仕事をされているのですか?


 ▲オーナーの岩岡秀明さんと愛車である2023年式Volkswagen Golf R 20 Years


糖尿病・内分泌内科が専門の勤務医として、約200床ほどのベッドがある病院で働いています。


*糖尿病・内分泌内科が専門医として読者の方へのアドバイスをいただきました。その内容を記事の後半でご紹介しています。


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── 現在の愛車である「Golf R 20 Years」を手に入れるきっかけを教えてください 


▲ナンバーはさりげなく「・8 20」になっています


もともとGolfは好きなクルマなんです。かつて、Golf5 GTI、Golf6 GTIを乗り継いだこともありました。


少し前まではもう1台の愛車であるポルシェ911ターボ(992/以下、992ターボ)と、友人と共同でアルピーヌA110を所有していました。でも、アルピーヌA110は2シーターで、妻を乗せると荷物を置くスペースがありません。そうなると992ターボの出番がどうしても多くなりがちでした。


結局、アルピーヌA110は共同所有していた友人が引き取ることになり、別のクルマを・・・と考えていたときに目に留まったのが現行モデルのGolf Rだったんです。Golfのトップモデルですし、専門家の評価も高い。さらに、最高出力320psという、専用のハイパワーエンジンとトルクベクタリング機構付きの4WDシステムにも惹かれるものがありましたね。


── それにしても、よくGolf R 20 Yearsが手に入りましたね


▲"R"のエンブレムがブルーになのはGolf R 20 Yearsの証


もともとGolf Rの購入を考えていましたし、たまたまGolf R 20 Yearsの発売時期と重なったことが大きいですね。6月にオーダーして、10月に納車されました。


当初、妻が乗っていたスズキ スイフトスポーツを乗り換える際にGolf Rを考えていたんですが、妻に一蹴されまして(苦笑)。結局、妻はBMW MINI Cooper S Resolute Edition(以下、ミニクーパーS)に乗り換えました。


妻の許しも得て、いよいよGolf Rを手に入れることが現実味を帯びてきたタイミングで、ミニクーパーSを購入したディーラーがフォルクスワーゲンも扱っているということで店長さんを紹介していただいたんです。そうしたら、タイミングよくGolf R 20 Yearsの抽選枠が押さえられるかもしれない・・・ということでエントリーしてみたら当選できたんです。


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── 「Golf R 20 Years」を選んだ決め手は何でしたか?


▲サイドから見ると、専用のリアスポイラーが目立ちます


タイミングがよかったんでしょうね。たしかにノーマルのGolf Rよりも高額になりましたが、Akrapovicチタンエキゾーストシステムや専用チューニングエンジン、レザーシートなどのGolf R 20 Yearsだけの装備品を考えたら良心的な価格設定かもしれないと考えています。


ボディカラーをディープブラックパールエフェクトにしたのは、イメージカラーのラピスブルーメタリックだと差し色のブルーが目立たないのと、ピュアホワイトは992ターボと同系色だし・・・ということで、消去法で選んだ形になります。


▲Golf R 20 Years専用チューニングとなる、2.0リッター4気筒「EA888」型直噴ターボエンジンの最高出力は、ノーマル比13psアップの333ps!


── 今回、奥さまをどのようにして説得されたのですか? 


▲ドアミラー上部のカバーとボディサイドの"R"の文字がブルーになっているのもGolf R 20 Years識別ポイントのひとつ


2年ほど前から「Golf Rを買いたい!」と妻を説得して、ようやく機が熟したといえばいいんでしょうか(笑)。妻がミニクーパーSを手に入れたことも要因のひとつですね。


このGolf R 20 Yearsを手に入れるために、現在勤務している病院とは別の施設で仕事を請け負って収入を増やしたり・・・。実は地道に頑張っています(笑)。


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── 奥さまや、職場の方、運転していて周囲の方の反応はいかがですか? 


 ▲精悍なリアビュー。見る人が見ればひとめで「いかにも速そうなクルマ」であることが分かるはず!


妻はこのボディカラー、ブルーとブラックのコントラストが気に入ったようです。職場にはクルマ好きのスタッフがいないので、この手の話題で盛り上がれないのが残念です。


Golf R 20 Yearsを運転していると、同じGolf8や、パサート、アルテオンのオーナーさんは存在に気づいてくれますね。フォルクスワーゲン車以外だと、GR86のオーナーさんも気づいてくれました。


▲Golf R 20 Years専用の大型リアスポイラー


── 992ターボと比較して、それぞれの良い点・気になる点を教えてください 


▲リアゲートの"R"のエンブレムがブルーなのもGolf R 20 Years識別ポイントのひとつ


992ターボとGolf R 20 Years、どちらも毎日乗れる、日常の足としても使えるのが魅力ですよね。ただ、992ターボの方は全幅が1900mmあるので、狭い道を走るときは気を遣います。自宅から病院まで片道20キロほどの距離なんですが、渋滞していると燃費が5km/L前後なんですね。


▲大人2人が快適に過ごせるリアシート。短時間であれば3名もどうにかなりそう?


その点、Golf R 20 Yearsは渋滞時でも8km/L、流れに乗ると9km/Lを超えます。そして、大人が座れるリアシートがありますし、いざというときには最大で5名乗車が可能な点もいいですね。


以前も997カレラ4SとGolf6GTIの2台体勢という時期がありましたが、今回の組み合わせが理想的かもしれません。安全かつ快適に高性能な内燃機関を味わうことができる最後かもしれませんから。


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── Akrapovic チタンエキゾーストの音色はいかがですか?


 ▲岩岡先生のドライビングはあくまでもジェントルですが、多くのドライバーは、高速道路でこの後ろ姿を見送ることになるはず


意外に思われるかもしれませんが、普段乗っていると静かなんです。DCC(アダプティブ・シャシー・コントロール)は通常、スポーツモードなんですが、「レースモード」に切り替えると音が大きくなり、急に存在を主張してきます。


 ▲Golf R 20 YearsはAkrapovicチタンエキゾーストシステムを標準装備


シフトダウンするときのブリッピング音も変わるので、このあたりは今後じっくりと楽しみたいと思います。


── Golf R 20 Years の気に入っている点、気になる点がありましたら教えてください 


 ▲Bピラーの付け根にさりげなく配された「20」のエンブレム


●気に入っている点


見た目はノーマルのGolfっぽいけれど、実はハイパフォーマンスモデルであること、さらに20周年記念特別仕様車であるところですね。ディープブラックパールエフェクトのボディカラーにブルーの差し色の組み合わせは個人的にもすごく気に入っています。


Golf8の内装はあまり評価が高くないようですが、ナパレザーシートの質感、ブラックを基調にブルーの差し色の組み合わせも気に入っています。Golf R 20 Yearsには専用のリアルカーボンデコラティブパネルや、運転席にはパワーシートも装備されていますし、高級感があります。


あとは、Rパフォーマンス トルクベクタリング付き4MOTIONシステムを活かしたコーナリングですね。


▲Golf R 20 Years専用のナパレザーシート ▲Golf R 20 Years専用のリアルカーボンデコラティブパネル ▲リアシートのヘッドレストもGolf R 20 Years専用品


●気になる点


しいていうなら助手席のパワーシートの設定がないこと、エアコンの操作のときなど、照明がなくて暗い場所だと不便であること、タッチセンサーに慣れが必要なことですね。あと、これはノーマルのGolf Rに関してですが、オプション設定でもいいので本革シートを設定してもらいたいです。


▲賛否あるタッチパネル。フェイスリフトが噂されるGolf8.5(?)ではどうなる?


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── Golf R 20 Years の魅力をひと言でいうと? 


▲Golf R 20 Years専用のレザーマルチファンクション ステアリングホイール("R"の文字がブルーに)


「良い意味での二重人格なクルマ」です。


普段の足からスポーツドライブまで、これ1台でこなせてしまう。それも高い次元で。DCCはまだ試し切れていないので、20 Years専用モードである「スペシャル」と「ドリフト」モードに切り替えたときの変化も味わってみたいです。


▲DCCも「スペシャル」と「ドリフト」のGolf R 20 Years専用モードが追加されている


2014年に他界された徳大寺有恒さんも、最後のクルマはGolfでしたよね。今後、年齢を重ねるにつれて体力的にポルシェに乗るのが厳しいとなったとき、どれか1台を選びなさいとなったらGolf Rがいいんじゃないか。そんなふうに思わせてくれるクルマです。


── 岩岡先生にとって、Golf R 20 Years はどのような存在ですか?


▲1台でこれだけオールマイティに使えるクルマもなかなか見つからないかも・・・


私にとっては「まさに理想的な妻」みたいなものですね。女性としても非常に魅力的であり、良妻賢母としての一面も持ち併せているような、そんな存在です。


▲キーもGolf R 20 Years専用デザイン。「第63回」日本レコード大賞で「レコード大賞」を受賞した5人組ダンス&ボーカルグループ「Da-ice」はデビュー当時から応援している


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── 取材後記



ふとした偶然と幸運が重なり、レアモデルであるGolf R 20 Yearsを手に入れることができた岩岡先生。奇しくも、もう1台の愛車である992ターボと同じ4WDモデルです。


医師の方の取材というと緊張をともなうこともしばしばありますが、岩岡先生はお会いするたびに、こちらの緊張をほぐしてくださり、取材しやすい雰囲気を演出してくださる優しい方なんだということを実感します。



ここには書けないようなオフレコトークが飛び出してしまうほど、筆者もついついリラックスしてしまいました。


また長年にわたり、糖尿病の専門医としてご活躍の岩岡先生。病院での診察の他に、講演や本を出版されるなど、多方面でその知識を活かした活動を行っていらっしゃいます。



専門用語を多用するようなことはいっさいなく、筆者のような一般の人に対して、非常に分かりやすく、思わずドキリとしてしまうほど的確なアドバイスをいただきました。


以下、特に働き盛りの40代以上の方は必読です。筆者もとても勉強になりました(と同時に他人事とは思えない・・・)。



── 糖尿病の専門医としてのお立場から、読者の方へのアドバイスがあればぜひお願いいたします


糖尿病は予備軍を合わせると、日本では2千万人くらいの人が関係のある病気だと思ってください。特に40代〜50代の方は糖尿病予備軍の可能性があるので、最低でも1年に1回は健康診断を受診してください。そこでご自身の血糖値が正常か確認しておくと安心ですね。


健康診断時に「血糖値が120以上」と診断されたら、速やかに専門の病院で再検査を受けてください。


── 40代以上の読者の方はドキリとしたかもしれません。具体的には・・・?


具体的な数値は「糖尿病予備軍が111~125まで。126以上あれば糖尿病」の可能性が考えられます。食後の血糖値が140未満なら正常です。「140~199までが糖尿病予備軍で、200超えたら糖尿病」の疑いがあります。


HbA1c(ヘモグロビンA1c)という値の2ヵ月の平均血糖が6.5%以上あれば糖尿病の疑いがあります。血糖値とA1cの検査を受けてください。放置しないことが何より重要です。


糖尿病の初期の段階では自覚症状が出ませんから、定期的に検査を受けてください。繰り返しになりますが、それが非常に重要です。


── 食生活で気をつけるポイントはありますか?


もっとも働き盛りの世代の方だと、昼食のときに「かつ丼&ざるそばセット」とか「ラーメン&チャーハンセット」といった糖質ばかりの食事を摂られるケースがあると思うんです。そんなときでもできるだけ糖質を控えるように心掛けてみてください。


あとは、食べる順番も大事ですね。最初に野菜、次に肉や魚、ご飯は一番最後にしてみてください。


飲み物も、お茶類、ブラックの缶コーヒーなど、できるだけ砂糖が含まれていないものを選ぶのがおすすめです。


── 糖尿病になる前兆は分かるものなのでしょうか?


ご家族、ご親族に糖尿病の方がいらっしゃる場合、二十歳の頃より体重がかなり増えている方も要注意です。当時と比べて10kg以上増えている方は特に気をつけてください。


たとえば、体重が80kgある方がダイエットしてないのに急に5kg痩せたときはかなり血糖が高いと思われます。体重が増えてる段階ではまだ予備軍くらいなんですが、血糖値が高くなるにつれて、糖が尿ともに排出されて減ってしまうんですね。


あと、40代くらいからひんぱんに喉が渇いて、トイレの回数も多くなってきたら要注意です。体のだるさや疲れやすさ、それから体にブツブツ(発疹)ができやすい、あと足がよくつる、これは糖尿病の初期症状の可能性があります。


早期に発見して、早期に対策。いまはいい薬たくさんありますし、食事療法もちゃんと気を付ければまた正常な血糖値に戻ります。放っておいてよくなることはない病気が糖尿病なんです。


── とても分かりやすく教えていただき、ありがとうございました!


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── オーナープロフィール



・お名前:岩岡秀明さん
・ご年齢:67才
・ご職業:内科の医師・勤務医
・現在の愛車(年式およびグレード):2023年式フォルクスワーゲン Golf R 20 イヤーズ & 2021年式ポルシェ911ターボ(992)


*岩岡先生の最新の著書が2024年1月25日に発売されます!


■プライマリ・ケア医のための新・糖尿病診療
https://www.amazon.co.jp/dp/4296204157/


[ライター・撮影/松村透]

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