更新2023.06.25
「欲しい!」。巨額を支払ずとも渇望が現実になる。「意外と箔が付く」輸入車、あります
柴太郎
【箔が付く】という言葉があります。「値打ちが高くなる。評価が高まる」という意味ですが、人間、たまには「箔を付けたい」ときがあるものです。例えば旅行のとき。せっかくだから箔が付くホテルにステイしたい。例えばお出かけするとき。ブランドものを身に着けて箔を付けたい……。「あるある~」と頷いている方も多いと思います。
そして、クルマに目を向けると「意外と」箔が付く輸入車があるのです! 「意外にも」低価格ですが、見た目ではそんなふうに見えない「存在感あふれるブランドのモデル」。そんな輸入車たちです。
■5ドアセダンクーペをSUV仕立てにしたアルカナ。この特有の世界観で399万円!
▲ドイツの高級車にはありますが、お手頃価格でこの特有のスタイルのSUVはアルカナだけ。実は筆者が一目惚れしたクルマ
価格のわりには「存在感があふれ、所有欲も湧く輸入車」。つまり、購入する際、「コスパのいいクルマ」ともいえると思います。それを「意外と箔が付く輸入車」とここでは位置づけて、取りあげてきましょう!
まずはルノーアルカナ。「独自のハイブリッドシステム、E-TECHはいいけど、469万円は手頃価格とは思えないな~」。そう思う方は多いでしょうが、狙い目はR.S.ライングレード。399万円なんですよ! 5ドアセダンクーペの車高を上げたような美しいルーフラインが際立つSUV。他ブランドではあまり見ない稀有なスタイルで、全長4570mm×全幅1820mmというボリューム感も意外と箔が付く要素といえます。
さらにパワートレーンはマイルド・ハイブリッド。モーターアシストによる燃費のよさも加わる電動化モデル。走れば視線が集まり、箔が付くことウケアイです。それでいて価格は399万円ですから!
■「安心してください。意外とありますから!」。アウディのラインナップのなかでも発見
▲1Lターボを搭載。最高出力は110ps/5500rpmで俊敏性の高い走りを体感できます
続いて紹介したいのがアウディのモデル。「ドイツ御三家に意外と箔が付くモデルがあるの?」ときっとお思いでしょうが、「安心してください。ありますから!」。それがA3スポーツバックです。デザインやテクノロジーなどをすべて一新した現行モデルは、写真のようにワイド&ローでスタイリッシュ。
この雰囲気のままに、最廉価の30 TFSIグレードは336万円なんです!価格を考えると「意外と箔が付く」そのものといって過言ではありません。もちろん室内は広々で、ひとつ上の30 TFSI アドバンストグレード(368万円)を選べば、デビュークロス仕立てのシート仕様になるなど、優雅さが増します。
カテゴリーと車格が少し違いますが、スバル レヴォーグの売れ筋グレード、GT-H EXが370万7000円。このクルマを購入する際には、アウディA3スポーツバックも候補の一台に入れてみるのもアリです。なにせ、336万円と368万円のグレードがありますから。
■所有するだけで気分高揚するポルシェ。そのブランドにも意外と・・・あるのです!
▲写真は718ケイマンGT4ですが、ケイマンの最廉価グレードはかなりの狙いどころ
ポルシェですよ、みなさん。誰もが憧れるスポーツモデルの王道をいくポルシェにも、意外と箔を付けられるモデルがあるのです。それが718ケイマン。2Lターボ搭載の最廉価グレードなら、840万円。あのポルシェが三桁万円でラインナップされている喜びなのです。
最高出力300ps、0-100km/h加速5.1秒。さらには最高速度が275km/h……というスペックそのものにはいまさら驚きはないかもしれませんが、そのスペックの持ち主が840万円という部分には、正直驚きます。
SUVの潮流に乗り、最近はカイエンやマカンなどのポルシェSUVが大人気。その傾向はわかります。でも、ポルシェらしさを感じさせるミドシップ・スポーツクーペのケイマンには、ポルシェ伝統の香りが自然と醸し出されます。840万円という価格で!
■オシャレなフランス車モード全開ながら価格は低めで、お財布にやさしい燃費値
▲2023年の5月頃までは300万円台のグレードがありましたが、それでも約425万円はコスパよし!
4台目といきましょう。取り上げるのはシトロエンC4。最初に取り上げたルノーアルカナ同様、特有スタイルのSUVで、全長4375mm×全幅1800mmと、それなりのサイズ感でオシャレなフランス車「全開!」というモデルです。こういう雰囲気のあるSUVで街中やアウトドアを走れば注目の的です、きっと。
それが424万9500円の価格だから、コスパよく箔が付けられること間違いなし! です。1.5Lディーゼルターボエンジンというパワートレーンも二重丸。最高出力は130psで最大トルクは300Nm。WLTCモード燃費がなんと22.6km/L。オシャレな「おフランス車モード」全開ながら、実はこっそりお財布にはやさしい。素敵だと思います。
迫りくる電動化の波のなか、今のうちに内燃機関を味わっておこうという楽しみもある。クルマ好きの心にも刺さる、意外な価格で箔が付くSUV。それがシトロエンC4なのです。
■手頃サイズのSUVにしてお手頃価格。しかもドイツ車。まさに「意外と箔が付く」決定版!
▲室内はスタンダードな作りですが、外観デザインは遊びゴコロもあるVW T-ROC。走りもいい~
ミッドサイズSUVほど大きくはない手頃サイズのSUV。国産車にも輸入車にもここのところ増えてきていますが、「これに乗っていれば、ほかの手頃サイズSUVと一線を画すことができますね!」というモデルがVW T-ROC。VW伝統のゴルフをベースにしたモデルで、写真のようにフロントデザインが洗練されたものになり、注目度はさらにアップ!
それの最廉価グレード、TSIアクティブが394万3000円。この価格で、質実剛健のVWブランドのクルマを手に入れることができます。「意外と箔が付く」クルマ選びそのものではないでしょうか!
ひとたび乗れば誰しも驚く、力強さとシャープさにあふれる1.5Lターボエンジンを搭載。この走り味は、同価格帯の国産SUVではなかなか味わえないんです。これ、ホントです!
……以上のように5つのモデルを紹介してきましたが、いかがだったでしょうか。決して見栄を張るという意味ではなく、巨額を支払ずとも、あの輸入車ブランドに乗れる「意外性」。それに加えて「箔も付けられる高揚感」。こういう視点での輸入車選び。これもアリだと思います!
※車両価格は2023年6月25日現在のものです。
[画像:Renault,Audi,Porsche,Citrioen,Volkswagen・ライター/柴太郎]