更新2024.01.16
EUが排ガス新規制案「ユーロ7」で合意、大型車で厳格化へ
外車王SOKEN編集部
欧州連合(EU)加盟国と欧州議会は12月18日、EUの新たな自動車排ガス規制案「ユーロ7」について合意した。排ガスの許容限度は大型車(トラック、バス)で引き下げられ、規制が強化されるが、乗用車と小型商用車(バン)は現行規則「ユーロ6」が継続適用されることになった。
EUは脱炭素化戦略の柱のひとつとして、ガソリン車など内燃機関車の新車販売を2035年までに事実上禁止することになっている。ただ、35年以降も新車以外の内燃機関車はしばらく走行するため、欧州委は22年10月、ユーロ7の原案を発表していた。
加盟国と欧州議会が合意した大型車、乗用車、小型商用車の排出規制は、欧州委の原案を踏襲したもの。規制対象となる粒子状物質に関しては、粒径10ナノメートル(nm)以上とし、ユーロ6の23nm以上から厳格化する。
このほか、EVを含む乗用車、小型商用車と大型商用車について、タイヤとブレーキの摩耗で生じる粒子状物質の排出を初めて規制することなども決まった。
新規制は加盟国と欧州議会の承認を経て、乗用車と小型商用車は2030年7月、大型車は31年7月から適用される。欧州委はそれぞれ25年、27年に設定していたことから、この点では原案より緩やかな内容となった。
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