ドイツ現地レポ 更新 2020.10.15 公開 2020.10.15

交通ルールの厳守が徹底されているドイツ。日本人ドライバーとの気質の違いとは?

自動車大国として名高いドイツ。ドイツ製のクルマは日本でも多く走っていますし、速度無制限区間がある、無料の高速道路「アウトバーン」も日本ではよく知られた存在です。しかし、ドイツを実際に走っているドライバーたちの「気質」については、あまり知られていないのではないでしょうか?彼らが一体何を考えて、どんな運転をしていると思いますか?

今回の記事では、ドライバーの気質について日本とドイツではどんな違いがあるのかを紹介していきます。とはいえ、ドライバーは一人一人異なる人間ですし、ドイツは州ごとに地域色が豊かですから、一般化して論ずるのは非常に難しいというのが本当のところ。あくまでベルリン在住の筆者の観測範囲で、というただし書きが付きますが、ぜひ最後までおつき合いください!

ドイツのドライバーはせっかち?




仮にあなたがドイツでレンタカーを借りて公道を走ったとします。おそらく、最初に気づくのが「みんなが交通ルールを厳守している!」ということではないでしょうか。

制限速度表示が50km/hの場合、ほとんどのクルマが53km/hくらいまでの範囲で走っています。車間距離は必ず開けて走るので、あおり運転などはほとんどありません。また、追い越し禁止の道路区間は限られているので、少し辛抱すれば遅いクルマを追い越すのは簡単です。信号も絶対厳守が基本で、急な赤信号で止まるために強めのブレーキをかけることは珍しくありません。

こうした「交通ルールの厳守」という気質は、ドイツの交通ルールが非常に厳しいという土壌から育まれました。速度自動取り締まり機は市街地・郊外問わず多数設置され、制限速度から4km/h超過すれば写真を撮られてしまいますし、レーダー探知機の使用は違法です。車間距離を詰めて走っているのがパトカーに見つかれば必ず捕まりますし、信号機には「信号無視自動取締り機」が多数設置されているので、赤信号で進入すれば撮影されて、後日罰金の請求がやってきます。

さらに、信号のサイクルが非常に早い、ということにもすぐに気づくでしょう。ドイツでは「信号の待ち時間が長いとドライバーにストレスが溜まる」という観点から、信号のサイクルを日本に比べて極端に短くしています。そのため、信号が青に変わったのに発進しないでいると、後続車両から容赦なくクラクションを鳴らされます。「前のクルマ、青に変わったのに気づいてないのかな?待ってあげようかな?」なんて思っていると青信号はあっという間に赤に変わってしまうので、ドライバーたちは信号が変わるタイミングについて神経をとがらせているのです。

結果的に、ドイツでは「信号が変われば制限速度まで勢いよく加速、制限速度に達したら巡航、赤信号を守るためなら急ブレーキも辞さず」という、キビキビとした運転が求められます。またそれを受けて、ドイツのドライバーたちは制限速度内でかなりダイナミックにクルマを走らせます。制限速度も市街中心部は30km/h、市街地は50km/h、都市間の一般道は100km/hと頻繁に変わりますし、アウトバーンも速度無制限から130km/h、100km/h、80km/hと区間によってさまざま。そのたびに急な加速・減速を繰り返すので、こうした道路事情がドイツ車のエンジン、ブレーキ、ボディやサスペンションを鍛え上げてきたのでしょう。

■クルマは単なる移動のための道具?




ドイツでは一般的に、クルマはあくまで「お金のかかる道具」として見られていて、クルマを「自己表現のキャンバス」として扱う文化がありません。日本のようにステッカーを貼ったり、ダッシュボードいっぱいにぬいぐるみを飾ったり、マフラーやホイールを交換したりするなどの「自分らしさを表現する」ということが行われていないのです。

これにはふたつの理由があります。ひとつはマフラーやホイールの交換をするたびにわざわざ車検を通さなければならないので、クルマのカスタマイズが一般的ではないということ。もうひとつは単に移動のための道具としてしか見ていないことが多い、ということです。

特にふたつめの「単に移動のための道具としてしか見ていない」というのは日本と異なる感覚と言えそうです。ドイツ人に言わせると「みんなクルマは大事にしてるよ。クルマは値段が高いしね!」ということなのですが、ビルト誌によるとドイツ人の年間平均洗車回数は6回、つまり2ヶ月に1回しかクルマを洗いません。一方で、オイルの交換などはきちんとしたタイミングで行う人が多いですし、年配の女性がボンネットを開けて自分でウォッシャー液を注ぎ足す、という光景もよく見られます。

ドイツ人が言う「クルマを大事にする」という言葉の意味は、クルマを常に洗車してピカピカにする、自分らしさを表現してカスタムするというような意味ではなく、外観は汚れていてもメカニズム部分を万全にして、遠出のときも不安がないようにしておくということのようです。

もちろん、クルマを「お金のかかる道具」として見るのではなく、「お金のかかる趣味道具」として見ている人たちも存在します。ラリーやサーキットでクルマを走らせるのが好きな人や、クラシックカーをいつもきれいに維持している人たちが該当しますね。こうした場合では、クルマで「自分らしさを表現する」のは珍しくありません。

速く、安全に、疲れなく




ドイツで会社員として働いている人たちには、多くの場合、毎年およそ1ヶ月分の有給休暇が与えられます。長期有給休暇の主役はやはりクルマ。高速道路は無料ですし、日本のような大型連休が存在しないため、数十kmにもおよぶ渋滞が発生することもありません。飛行機や鉄道を利用するときのような乗車券費用もかからず、ガソリン代だけでどこへでも移動できるクルマは非常に重宝されます。

休暇の時間をできるだけ目的地で使いたい、という考えから、ドイツのドライバーたちは目的地までできるだけ速く、安全に、到着時に疲れが残らないように運転したいと思っています。こうした場面で選ばれるのは、メルセデス・ベンツ、BMW、アウディのステーションワゴンや、VW、ポルシェなどのSUV。クルマの走行速度が速いドイツでは、正確な運転動作や衝突時の安全性の観点から、ほとんどの人が正しいドライビングポジションで運転します。背もたれを極端に倒したり、肘を伸ばしてハンドルを握っている人はほぼいないといってよいでしょう。

アウトバーンのサービスエリアはあくまで中継点で、長居をする場所ではありません。そもそもお土産の文化がドイツに存在しないため、施設のつくりそのものはとても質素です。一方で、オイルやワイパーブレードなどのケミカルや交換部品、整備用の施設などが非常に充実している点は特筆すべきでしょう。クルマに問題がなければ、ドライバーたちは軽く体操したり、コーヒーを飲んだり軽い食事をすませたりして、目的地に向かってさっさと出発します。そう、目的地にできるだけ速くたどり着いて、思う存分遊びたいのです!

■ドイツの社会が、ドイツのドライバーの気質を育てた




ドイツのドライバーの気質をざっくりまとめてしまうと、「交通ルールは厳守、制限速度範囲内でキビキビ走らせる」「クルマはあくまで道具であり、外観などはあまりこだわらないが、メカニズム部分に関しては常に整備・点検しておく」「目的地には速く安全に疲労なく到着したいので、正しいドライビングポジションで運転する」などが挙げられます。

これらの気質が育った理由として、ドイツの交通ルール、道路事情、休暇事情などが大きな要因となっていることがわかります。個人的には、ドイツの交通ルール厳守の姿勢は本当に素晴らしいと言わざるを得ません。制限速度通りに運転していれば何の問題もないですし、後続車にあおられた経験もなく、筆者のような外国人も安心して運転できるクルマ社会が実現されているのです。

一方で、ドイツのドライバーたちは制限速度内ではかなりやんちゃなのも事実です。もしドイツで運転される場合は、青信号になるタイミングだけは逃さないようにしてくださいね!

[ライター・カメラ/守屋健]

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