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更新2023.02.26

シトロエン2CVに簡易ドライブレコーダー的なアイテムを取り付けてみた!

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まつばらあつし

さて(簡易)と書いた以上は、カンタンにできる方法を計略しましたドラレコ大作戦。


SNSなんかで観てると、2CVにドラレコつけてる人は少なからずいるわけで、ドラレコ買ってきてバッテリーから配線して、とか工作してつけちゃうわけなんですが、ワタクシとしては正直そんな「工作」したくないっす。


もっとカンタンにドラレコしたい!と思っているわけで、色々と試略を頭の中で巡らせて、ネットで検索ググれオレ!



最近のNO SMOKING 的な流れで、あまり使わなくなったとはいえ、ほとんどのクルマには「シガーソケットライター」あるいは「シガーソケット」がついておりますね。


アレを「カチッ」って押し込んで、しばらく待つと、同じく「カチッ」って押し戻されてきて、取り出すと中のニクロム線が(ニクロム線でOK?)熱せられてオレンジ色に妖しくひかり、タバコに火をつける・・・、なんて昭和の小説的な情緒というかオモムキがあって、それはそれでカッコいいとは思うんですが、今は2020年代。元号でいえば令和の時代ですよ。


喫煙者向けの灰皿はオプションで、シガーソケットは今や電源を取るために使われることがほとんど。多くのクルマはUSBソケットがついているのがアタリマエ。



そんな時代にシガーソケットも付いてない旧いクルマなんて伊達や酔狂じゃなきゃ乗ってらんねえよな、ってなもんですが、いや、我々は伊達や酔狂で乗ってンだよ!って答えるしかなんですよ(笑)。マジで。


前回の江戸っ子痩せ我慢といい、旧車乗りってのは様々な苦難やハードル、障害を乗り越えて進む、大障害で府中を走る競走馬みたいなものか、あるいはただのマゾヒストか(笑)。


って、あいも変わらず長い前置きでスミマセン。そんなシガーソケットもついてない旧いクルマに「(簡易)ドライブレコーダー」を装備しようというのが今回のおはなしでしたね。


■前例


旧車乗りに限らず、結構多くの人は「カーナビゲーション」用途として、スマートフォンを使っていると思うのです。かくいうワタクシも、旧い2CVのカーナビとしてスマートフォンを使っております。


なんたってスマートフォンフォルダを装着するだけで、手持ちのスマートフォンがしゃべってナビゲーションしてくれるので、そりゃ超便利!ってもんですよね。もちろんシガーソケットから電源取る必要もございませんね。



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■電源問題


先述ように、多くのドライブレコーダーはシガーソケットから電源を取るようにつくられてます。あるいはバッテリからの直配線。それほど難しい工作でもないし、調べたらカンタンにできそうじゃないかって思うわけです。


でも、そう思うだけで、実際に動かないのが昭和のオッサン。クラッチ踏んでシフトレバーガシャガシャ動かして運転するのは苦ではないのに,ほんの数分の配線工作を「苦」と思っちゃう。とほほ。


なので,できるだけ配線工作はナシの方向で行きたいものです。


■発見!


そこで「前例」より,スマートフォンの動画撮影機能をドライブレコーダーとして使えるんじゃね?という結論に達したのであります。そうだ!スマートフォンをドラレコがわりにしよう!と(笑)。


とはいえ,手持ちのスマートフォンはカーナビ用途で忙しい。ナビしながら撮影って,できるかどうか知らないというか,多分できないような気もするのでそれは却下。


なので,新たに「ドラレコ用」のスマートフォンを手に入れればいいんじゃね?とググったオレが大発見。要は「動画撮影」できればいいので、SIM無しの中古スマートフォン、いわゆる「白ロム」ってやつを買ってくればOKじゃなかろうか。探せば安いのは数千円,3世代くらい前のやつでも1万円も出せば素敵な動画撮影ができるやつが手に入ります。


SIMなしでも基本Wi-Fiで繋げるはずだから,データのやり取りなどは無問題!ということで、ワタクシがアキバの中古屋で買ってきたのは「白ロム」のiPhone 6S。 ストレージは128GB。現在の相場感は1万円前後。これなら普段のドラレコ撮影でも十分間に合いそう。バッテリーも数時間は持つので安心!なのであります。



さて,次なる問題は「マウント」場所。


フロントガラスやダッシュボードに吸盤でくっ付けたりするタイプのホルダーは、探せば色々ありますね。2CVのフロントガラスは平面で吸盤がよくくっ付きそうだけど,なにしろ表面積がめっちゃ狭く視界を遮っちゃうので却下。


それならダッシュボード?何それ美味しいの?というように、2CVには「ダッシュボード」と呼べるような面積のある「ボード」がないのでこれも却下。


というわけで,またまたググれオレ。


というわけで見つけたのがコレ。


【ActyGo】というブランドの極太スーパークランプ。って、webサイト見てもどこまでが商品名だかわからない(笑)ちょっと怪しめのヤツ。


値段は「2699円」とお手頃。これならハズレ掴まされても諦めがつこうというモノ。



基本はスマートフォン・ホルダーのついた、バイクや自転車用の自在クランプ。継ぎ手がボールジョイントなのでくるくる色々な角度にセットできることや、ある程度の長さがあること、耐荷重が30kgあると書いてあるけど、マジかなとちょと心配。



ともあれ商品説明には「ドライブレコーダーにもなる!」なんて書かれていたので、とりあえず購入してみました。似たような製品はいくつかあって、値段が微妙に違うのだけれど、だいたい中間点の値段がついたコレをセレクト。


コレなら天井の筋交や助手席側のドア、ダッシュボード的なところに噛んで咥えさせるクランプでイケるのではないか?と判断したのです。


さて、届いたのを開梱してみると、おもったより作りがしっかりしてて、剛性感も感じますね。パタパタ折り畳めばけっこうコンパクトにまとまって、クルマの中に置いておいても邪魔にならない。スマートフォンホルダーだけは、何かのおまけ的な感じで頼りないですが、ともあれ試してみましょう。



ということで、実際悩むのは取り付け場所なのですが、イロイロひととおり試してみましたよ。


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■天井の筋交


屋根を半分開ければ、前席と後席のちょうど中間あたりに屋根を支える筋交がムキ出しになるので、そこにカメラをクランプ・イン!高さはちょうどドライバーの目線あたり。2つあるフロントシートの中間点あたりにセットすれば、ドライバー視点とほぼ同じ感じで撮れるのではないかと期待大!



・・・と思ったら、ちょっとしょんぼり。そもそも2CVは、フロントウインドウの面積が最近のクルマに比べると「狭っっ!」というくらい狭いので、フロントウインドウの上辺と室内、そしてインナーミラーが画面の大部分を占めて、外があんまり見えない状態。ちょっと高さを調整して、開けた屋根から前が見えるようにしても、やはり視界は狭い感じに・・・・・。残念!



■助手席のドア


次は助手席のドアにクランプ・イン!。2CVはブリキのボディと呼ばれるほどガワが薄い(笑)ので、ドアにもカンタンに取り付け可能。ただし、アームが短いので、スマートフォンがちょっとドライバーの方に向いた形に。しかしコレならフロントウインドウを通して広くみるコトができるので期待大!



・・・まあ、コレはコレでありかな、という感じ。先ほどよりも見える範囲は広いが、カメラが左に向いてるので、右側が死角になってしまうのがマイナス面かな、と。



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■ダッシュボード的なところ


先ほどいったように2CVにはダッシュボードというものは存在しないけれど、クランプを噛ませるには充分な場所がいくつかあります。例えば助手席側の「空気取り入れ口」のあたり。運転中の視野にもあまり干渉しない、とても良いポジションなので期待大!



・・・と思ったら、クランプを噛ませたパネルが、ちょっと柔い素材でできているので、実際に走らせると振動が激しくぶるぶる震えて、撮った画面もぶるぶる。観ているとキモチ悪くなりそうなので、コレはNG。



■フロントガラスの上


屋根を開けた時、フロントガラス上部にもフレームがあるので、そこにクランプ・イン!。取り付け部もガッチリしているし安定感が何より。助手席前ならそれほど視界も遮らない、いわゆるドラレコポジションなので、コレは期待大!



・・・ビンゴ!コレはいい按配!遮るモノなく前方の視界がほぼ全て収録可能!このポジションが正解かな、という感じであります。取り付け時の安定度も高いです。



実際に使ってみると、スマートフォンの手ブレ機能を持ってしても、スタート時のボディがぶるぶる震える振動や、ゆっくりとピッチングする2CVならではのクルマの挙動を拾ってしまいますが、それでも走っている最中は安定した画像を記録してくれるのでこれはいい!もちろん音もバッチリ。モノホンのドライブレコーダよりもいい音で録れるんじゃないかなと思うのです。



あと、この位置だと、スマートフォンのインカメラ(画面側についているカメラ)に切り替えれば、車内の様子や後方の動画も撮影可能!というポイントも見逃せませんね。まあ、前後ろ両方が同時に撮れるわけではないので、実用性に関しては???ではありますが。



さて、使ってみると、いくつかの不満点も出てくるわけで、そのひとつが視野の広さ。これは使っているスマートフォンのカメラに依存してしまうのですが、今回使った「iPhone 6S」のカメラのレンズは、基本広角気味とはいえ、左右の写る範囲はマジのドライブレコーダーには及びませんねえ。


そこで出番なのが、100円ショップでも売っているレンズアダプター。スマートフォンのレンズの前にクリップみたいに止めるだけで、あら不思議!レンズがたちまち広角に!・・というやつなのですが、コレって基本自撮りの時に、自分も写って「うぇーい!」ってやるためのもの(笑)なのです。


装着してみたら確かに映る範囲は広くなるけど、劇的に広くなるわけではないし、レンズの収差が激しい。周辺部の歪みやフォーカスが甘くなるといった、この手のレンズアダプターのマイナス面が出てしまって、ちと残念。


とはいえ「使えない」わけではないので、広い範囲を撮りたい場合は有効でしょう。そもそも広角レンズがついた中古のスマートフォン探してくりゃいいのかもしれませんが(笑)。



というわけで、色々試しつつ「旧車に安くドライブレコーダーを付ける」というチャレンジ、実際この状態でワタクシ運用しておりますが、今のところ大きな問題もなく、ドライブ動画を撮り溜めております。


もちろんスマートフォンの容量が128GBと、大した容量ではないので、家に戻ったらパソコンにデータを移動させて、スマートフォン本体は常に軽い状態にしておけばOK。レコーダー用途以外に使わないのであれば、不要なアプリはインストールしないでカメラだけ使えればヨロシイわけで、これはこれでなかなか良い買い物をしたのではないかと思うわけです。



また、みなさんご存知かとは思いますが、スマートフォン向けの「ドライブレコーダーアプリ」というものもいくつか出ております。興味があれば調べてみるのもいいかもしれませんね。


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■結果として


・中古のiPhone 6S が11,000円
・極太スーパークランプ が 2,699円


なので、14,000円程度で、工作の必要がない簡易ドライブレーコーダーシステム(笑)ができたのであります。


オプション的な広角用のレンズアダプターは以前から持ってたし、バッテリー切れが心配ならモバイルバッテリーの1つや2つ、みなさんお持ちでしょうから、電源も無問題。ともあれ、これで、万が一の時にでも役に立つ(と思う)はずです。



スマートフォンって、すげえね。


●まつばらあつし(Atsushi Matsubara)
・東京右半分生まれ
・お絵かき屋さん&文字書き屋さん・ときどきガッコの先生


[撮影・ライター/まつばらあつし]

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