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更新2020.03.28

「旧車」とカテゴライズされるのは19○○年〜?その定義づけを考えてみた

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ユダ会長

一般的に「旧車」とカテゴライズさせるクルマには、各年代やその人の考え方によってそれぞれ概念が異なるように思う。したがって「どこからが旧車なのか?」の定義づけは、これまでも議論されてきているであろう永遠のテーマである。いろいろと意見の分かれるところではあるが、今回は著者の個人的に考える「旧車」の定義を書いてみることにする。

そもそも、旧車のカテゴライズとは?


ユダ会長 HCC95

主に「旧車」と言っても色々なジャンルに細分化している。

クラシックカー、ヒストリックカー、ネオヒストリックカーなど。
海外では「ビンテージカー」「ベテランカー」などといった呼び名も存在する。

定義はある程度決められているものの、確証めいたことを明言するものは少なく、またその考え方もまちまちだと思う。

これは年代が進み、クルマの進化が成熟していくにつれ、考え方が微妙にずれ込んできているところにも起因しているのかもしれない。

そういった観点から見ると、決してWikipediaはいうまでもなく、ネット上に書いてあることが確実ではなく、各年代で考え方によってニュアンスが異なると思うのだが、著者の年代で考える(40代~50代)カテゴライズで考えてみた。

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30年前から変わっていない「旧車」のカテゴライズ


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著者が最初に購入した旧車(と考えている)は、1992年頃に購入した「オースチン・ヒーレー・スプライトMk3」だ。その当時の時点で1965年式であったこのクルマは既に27年落ちだ。そのため、「旧車」としての認識が世間一般の見方だったように思う。

しかし、これを現代に置き換えて考えてみて欲しい。「たった27年前のクルマ」なのだ。

2020年を起点とした場合、27年前といえば1993年になる。ちょうど、著者が「オースチン・ヒーレー・スプライトMk3」を購入した時期とシンクロしている。

1993年といえば、トヨタ スープラ(A80型)が登場し、スカイライン GT-R(R32型)や初代ホンダNSX(NA1型)、マツダ…ではなく、アンフィニRX-7(FD3S型)などが新車で販売されていた頃である。画像にあるポルシェ911(964型)も新車で販売されていた。

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著者の考えを述べると、この当時に販売されていたクルマは、いずれも現在発売されているモデルとほとんど変わりのない、既に熟成された技術を投入されたイメージなのである。

確かに最近ではネオヒストリックカーというジャンルが確立されてきてはいるが、電子制御されているクルマを、筆者の世代(40代~50代)世代ともなると、「旧車」というイメージで頭にインプットすることは少々難があるのかもしれない。

・先代スープラ/A80型 - オースチン・ヒーレー・スプライトMk3 =27年
・現行スープラ/DB型 - 先代スープラ/A80型 =27年

前者の27年には大きく車に進化が見られることがイメージできるはずだ。こうして見比べてみると、同じ27年でもクルマの技術の進歩の度合いが、かなり異なるように思えてならないのである。

では、一体何が違うのであろうか?

著者の考える旧車のカテゴライズとは?


ユダ会長 HCC95

著者が考える「旧車のカテゴライズ」とは、排ガス規制前(後述するが、この時点ではどの時代の排ガスかの特定はしない)のクルマや、それに伴う同形式のクルマを「ヒストリックカー」、それ以降に生産され、販売から25年ほど経過しているクルマを「ネオヒストリックカー」と、脳内で勝手に分類している節がある(一般的に戦前車はクラシックカーの分類とされている)。

排ガス規制に伴い保安基準も強化され、衝突安全性等で外観も含めて一気にクルマの仕様が変更されているのも主な理由だ。

しかし、排ガス規制前と一括りしても、細かく分類していくと1960年代後半から徐々に進んでいるので、どこまでが規制前と捉えていいのかは筆者自身も漠然としている部分がある。そこで今回は、特に異なる部分と自分なりに解釈しているものをリストに並べてみた。

■バンパー
いわゆる「5マイルバンパー」は、1973年後半からアメリカ(北米向け)に衝突安全性を求めて衝撃を吸収する目的で、北米の保安基準にあわせて各メーカーが仕様を変更していった。これにより金属製のバンパーが世間から消えていくことになった

■ヘッドレスト
1969年3月以前は運転席、助手席も含めて不要であった。この変更により、内装の「いわゆる旧車らしさ」から現代のクルマの内装に近くなったと思う。ベンチシートなどもこの変更後から、あまり見られなくなった

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■シートベルト
上記に同じく1969年3月以降から装備が義務付けられる。ヘッドレストも含めて仮に装備されていなくとも車検に支障がない。また著者も何度か経験したが警察の検問の際などもスルーされる

■キャブレター
国内では1973年から1978年までマスキー法(大気汚染防止法排出ガス中の一酸化炭素、炭化水素、窒素酸化物等を削減する)により徐々にキャブレターの存在が薄れていった

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■マフラー
上記により国内では1973年の排ガス規制で触媒の取り付けが義務つけられた

他にも細かく挙げたらきりがないが、こうやって羅列してみると、やはりそのどれもが現代へ至るクルマの進化には欠かせない法案の内容であり、それに伴い、デザインがアップデートされていったのは紛れもない事実である。

これらを踏まえると、「排ガス規制以前のクルマ」と「排ガス規制以降のクルマ」のデザインの著しい変化も頷ける。そのため、「それ以前のクルマ」を旧車としてカテゴライズするのも至極当然のような気もするのである。

この時期の日本は排ガス規制で随分と苦しめられたものだが、それにより、今のように急激な自動車産業の発展へと繋がったのではないかと思っている。

余談ではあるが、「昔のデザインのままで販売したら、もっと売れるのに!」などという人がいるが、上記の事実を考えると、いろいろな部分で不可能なのは明白であろう。

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著者の思う結論とは?


ユダ会長 HCC95

今回はあくまで著者の年代(40代~50代)で考える「旧車」とカテゴライズされるクルマについて思ったことを書いてみた。とはいえ、著者の年代で考えるよりも一回り下の年齢の世代の方々は、当然同じ考えではない。

これは時代の変化において当たり前のことであり、特に否定する部分でもない。さらに一回り下の世代になるともっと考え方が異なるであろう。

ユダ会長 HCC95

以前、ヒーレースプライトを購入した際に、一回り上の世代の方に「ちょっと旧い中古車だよ」と言われたことがある。つまり、筆者よりも一回り上の年代の方も当然、考え方に相違があると思っている。

しかし考えてみて欲しい。

自動車の歴史は、まだ100年ちょっとしかないのである。さらに100年後、自動車はどのような形へと変貌を遂げているのであろうか…。

[ライター・撮影/ユダ会長]

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