更新2022.12.24
聖夜にちなみ、イエス・キリストにまつわるクルマに関わるエピソードとは?
きもだこよし
12月にも入ると夜の街にはさまざまなLEDライトが灯り、いかにもクリスマスシーズンの到来を感じさせられます。
皆さんは最近クリスマスがサンタクロースがプレゼントをくれる日だ、となっていたりしませんか?
クリスマスは元々は「キリストの誕生日を祝う日であり、生誕祭」だということを思いだしてみてください。そこでクリスマスにちなんで、キリストにまつわるあまり知られていないお話をしたいと思います。ご存じでしたか?実はイエス・キリストにまつわるクルマに関わるお話があるのです。
■海外の交通安全の神様とは
日本ではクルマを購入すると、最初にお祓いをしてもらう方がいますよね。
最近はどうかはわかりませんが、昔は川崎大師やそうした神社で交通安全のお札やお守りをもらったものです。今でも旧めのクルマのトランクやリアバンパーに、そうしたお札ステッカーや、お守りを下げたクルマを見た記憶がありませんか?
では海外はどうでしょう。もちろんそうした縁起を担ぐ習慣はあります。「メダイ」というレリーフの形をしたモノがそれにあたります。こちらはネックレスになっていたり、最近ではカードなどにもなっているそうです。
これを旅行や交通安全のお守りとして身に着けたりプレゼントしたりするそうです。この「メダイ」のレリーフには、幼いイエスを背負い川を渡るクリストフォロスの図として描かれています。
■キリストとクリストフォロス
それではそのクリストフォロスとはどんな人物なのでしょう?
クリストフォロスは元々はローマ人で名を「レプロプス」といいました。彼はキリスト教に改宗し、イエス・キリストに仕えるようになったといいます。
レプロプスはキリスト教の宗教者に、より親しくイエスに仕える方法はないかとたずねます。するとその宗教者は、人々に奉仕することでその道が拓けるとして、流れの急な川を示して、そこを渡る人々を助けることを提案しました。
レプロプスはこれを聞き入れて、川を渡る人々に無償でつくしたといいます。
■クリストフォロスが背負った「重さ」とは?
あるとき小さな男の子が川を渡りたいとレプロプスにいいます。
彼は小さな男の子ひとり、お安い御用と引き受けたのですが、川を渡るうちに男の子はみるみる大きく重くなり、レプロプスは倒れそうになります。あまりの重さに男の子がただものでないと感じたレプロプスはていねいにその名をたずねます。
すると男の子は自らが「イエス・キリスト」であると明かしました。川を渡り切ったところでイエスは彼を祝福して、今後はキリストを背負った者という意味の「クリストフォロス」を名乗るように命じたといいます。
ちなみにクリストフォロスが背負った重さは、イエスが全世界の人々の罪を背負っているので、その重さだったといいます。それはとんでもない重さですよね。
■すべてのドライバーへのプレゼント
こうしてクリストフォロスは海や河の守護聖人として、クルマや交通の安全を見守る神様になりました。
ヨーロッパではこのメダイをお守りにしてクルマに乗る方や旅をする方もいると思われます。
クリスマスにおける交通安全の守護者のお話。
クリスマスにサンタクロースがプレゼントを配るのは子供たちだけではなく、我々大人にもこうした交通安全という目には見えないプレゼントがされているのかもしれません。
■きもだ こよし プロフィール
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[画像/Adobe Stock・ライター/きもだ こよし]