アイキャッチ画像
ライフスタイル

更新2021.05.09

アラフィフ世代のクルママニアが直面する『膨大なコレクションの行く末』とは?

ライター画像

北沢 剛司

昔からクルマが大好きで趣味活動を続けてきたクルママニアには、これまでに蓄積してきたコレクションが膨大な数になっている人も少なくないはず。それらのコレクションは、まさにこれまでの人生の随伴者であり、自分の分身のひとつともいえるでしょう。


しかし、自分の年齢が50代・60代になると、もし自分の身に何か起こった場合に、コレクションの行く末が気になるのも事実。今回は、そんなクルママニアの終活について考えてみます。



人生100年時代でコレクションを謳歌することは可能か?



長年にわたりコツコツと積み上げてきたコレクションは、まさに趣味の結晶といえる存在。そのひとつひとつに思い入れがあればあるほど、愛着が湧くのがコレクションの醍醐味です。


最近は「人生100年時代」ともいわれ、日本では健康寿命が世界一の長寿社会を迎えようとしています。仕事をリタイアした後も時間がたっぷりあるため、自分の趣味活動をさらにパワーアップさせることも可能です。特にコレクションの場合は、長年の蓄積が大きな成果につながるため、いたって好都合といえるでしょう。


しかしながら、誰もが100歳まで趣味を謳歌できるわけではありません。例えば認知症になってしまった場合は、趣味を楽しむどころか、日常生活全般に支障が出てしまいます。あるいは事故や天災に見舞われて、ある日突然、命を落としてしまうことも十分に考えられます。その場合、自分のコレクションの行く末はどうなるでしょうか?


残された家族の選択肢は「処分」のみ



もし不慮の事故などでこの世を去ってしまった場合、残された家族は遺されたコレクションの行く末を考えなければなりません。例えば、コレクションの対象がブランド品や高級腕時計などであれば、家族が然るべき業者に持っていくはずなので、特に心配ないでしょう。問題は、コレクションの対象がおもちゃ・模型などのホビー系アイテム、そしてスペアパーツ・カタログなどのクルマ系アイテムの場合です。


基本的にどれに価値があってどれが駄物かなんて、家族が知る由もありません。もちろん、どのアイテムを誰に嫁がせるかなんて、そもそも考えないでしょう。コレクションへの理解がない家族の場合は、一刻も早く「処分」したいと考えるのが自然です。


それでも、例えばホビー専門の買取業者などにまとめて引き取ってもらえれば、まだマシです。そういう業者に買い取られたアイテムは、多くが中古品として流通されるため、再び別のファンの元に行く可能性があるからです。


一番恐ろしい展開が、ゴミとして処分されることです。なかでもクルマの部品、特に部品取り用にストックしておいた廃車体などは、多くの人にとってゴミ屋敷同然の認識でしょう。当然ながら、粗大ゴミとして自治体に回収されてしまったアイテムは2度と流通されません。たとえそれが数百万円の価値のある物品でも、価値が理解できない人にとってはゴミでしかないのです。


人生の貴重な時間を費やして収集した貴重なコレクションが、自分の死後、ゴミとして処分されてしまう悲しい事例は決して少なくありません。そんな虚しい結果を避けるためにやるべきことは、ただひとつしかありません。


それは、「自分でコレクションの行く末を決める」ということです。


どの方法でコレクション整理をするか?



コレクション整理の基本は、当たり前ですがアイテム数を減らすことです。減らすといってもコレクターの多くは捨てるのが苦手なので、売却したほうが心身ともにスッキリするはず。そして現代において、コレクションを金銭に替えるのはとても簡単です。


身近な例では、ホビー商品を扱っているブックオフの店舗に行けば、店頭買取を行ってくれます。査定額はモノによってピンキリですが、知名度の高い大手という安心感と、手軽にコレクション整理ができるというメリットがあります。


査定額にこだわるのであれば、ホビー商品に特化した買取業者に引き取ってもらうのが一番です。多くの買取業者が宅配買取と出張買取に対応しているため、自分にとって一番楽な方法でコレクションを金銭化できます。点数が多い場合は、自宅にいながらその場で現金化できる出張買取がオススメ。キャンペーンで買取額アップを行っている場合も多いので、そういうタイミングを利用するのがベストです。


しかし買取である以上、その金額は中古品として流通している販売価格に比べればどうしても安くなります。買取金額と販売価格の差に納得いかない場合は、自分で売るしかありません。


メルカリなどのフリマサイトで販売すれば、自分の好きな値段で売ることができます。ヤフオクなどのオークションサイトで販売すれば、予想以上の高値で売れることもあります。その代わり、写真撮影と説明文の作成、商品の発送などはすべて自分で行う必要があります。そのため、整理したいアイテムが膨大な場合は、とてもやっていられません。


そう考えると、点数が多い場合は、個々の金額よりも手間と時間を重視した出張買取がベスト。逆に点数が少ない場合は、多少手間ヒマかけても高く売れるネットオークションやフリマサイトを活用するのがベストな選択といえるでしょう。


自分で処分できないなら遺書を書け!



とはいえ、コレクションの整理に抵抗がある人は少なくないはず。どうしても自分で処分できない場合は、生前に遺書を書くしかありません。


遺書に自分のコレクションの嫁ぎ先を書いておけば、何も用意していない場合に比べて、貴重なコレクションが廃棄されてしまうリスクは軽減されます。そして故人の意思を最大限尊重してもらうためには、今のうちから良好な家族関係を築いておかなくてはなりません。


逆に家庭内にまわすべきお金を趣味につぎ込んでしまったり、家の中がコレクションで溢れかえっているような場合は要注意です。その場合はコレクションがゴミ認定されてしまうリスクが高いといえるでしょう。


自分のコレクションを仲間に引き継いでもらうためには、まず自分の家族を幸せにするという原理原則が重要なのです。


趣味を続けながら収入も得られる「究極の終活」とは?



筆者自身、子どもの頃から半世紀近くにわたって収集してきたアイテムが膨大にあり、正直なところ「どうしたら良いものか?」というレベルにあります。人生の折り返しを迎えるにあたり、何らかの解決策を探さなければと思っていたときに目に飛び込んできたのが「終活ショップ絆」という販売サイトでした。


これは終活年代になった収集家を対象にした愛蔵品の販売サイト。第1号店として「終活ショップ 絆 モデルカー店」がオープンしていて、アストンマーティンの1/43レジン完成品ミニカーを中心に、数十点の商品が販売されています。


店主の「ASTON-HAMADA」さんは、1/43のモデルカーをこよなく愛する70歳代のコレクター。終活の一環として20年以上にわたるモデルカー・コレクションを販売することを決意し、ショップ開設に至ったといいます。


そんな「終活ショップ絆」の内容が気になったので、運営を行うアクティブ・ソーシング・ジャパン株式会社の代表取締役社長 森崎利直さんに話を伺いました。


日本で初めての「終活ショップ絆」サービスを始めたワケとは?



そもそも終活ショップという発想が生まれたのは、第1号店の店主「ASTON-HAMADA」さんが、終活の一環としてご自身のコレクションをどうするべきかを森崎さんに相談したのがきっかけとのこと。


終活期に入ったコレクターにとって、自分の身に何かあったときに、大切なコレクションが無造作に廃棄されたり、不本意な形で転売されるのは絶対に避けたいところ。それであれば、自分が元気なうちに自らの意思で同じ趣味を持つ人たちに自分のコレクションを譲り、末長く世の中に残していきたいと考えるのはごく自然なことでしょう。


その橋渡しをする初めてのしくみとして、2021年4月9日に「終活ショップ絆」をオープン。すでに販売を通じて店主と購入者との間でコレクター同士の新たな絆ができるなど、終活ショップというプラットフォームが実際に機能し始めています。


「終活ショップ絆」の最大の特徴は、コレクター自身が店主として、専用のショッピングサイトを運営できること。例えば既存のECショッピングモールに出店する場合は、コレクションをビジネスライクに売りさばくだけの作業で終わってしまうため、味気なさを感じる原因になります。


その点、「終活ショップ絆」では、これまで収集してきたアイテムへの想いや経緯、長年にわたる趣味活動で得られた楽しい話題や貴重な情報などを、ブログや画像・動画などで紹介しながら販売することができます。終活をしながら、今までとは違った形で楽しい時間を過ごせることが大きな魅力といえるでしょう。


もちろん、買う側にとってもメリットがあります。ベテランのコレクターさんの愛蔵品には、とんでもない貴重なアイテムがあったりするからです。本当のレア物は表に出ることなく、人から人へ渡っていくもの。貴重なクルマであればあるほど市場に出てこないのと同じです。


実際に第1号店のモデルカー店では、準備中のコレクションリストを見た海外の目利きコレクターから「もし売るときは真っ先に声をかけてくれ」とリクエストが来たといいます。単にポチるだけでは得られないお宝探しの楽しみも、終活ショップの大きな醍醐味といえます。


シニア世代コレクターの理想郷とは?



「終活ショップ絆」では、元気(アクティブ)で堅実(ステディ)な60歳以上を、色あせずに長年輝き続けるという意味を込めて「プラチナ世代」と表現。さらに50歳代を「プラチナ予備軍」と呼び、これらの世代のコレクターを対象にしたさまざまな活動を企画しています。


具体的には、年内に1号店と同等の内容で6店舗を新規にオープンする予定とのこと。例えば、レコード・カメラ・模型・人形など、終活の一環としてコレクションを販売したいと考えている方であれば、自分のカラーとジャンルを活かしたショップを開店できます。5月31日まで、出店を希望するプラチナ世代の収集家を募集しているとのことなので、興味のある方はお早めに問い合わせを。


またこれとは別に、小規模のコレクションを短期間で販売する「終活ショップ バザール店(仮称)」の開設も検討中とのこと。いきなり本格的なショップを構えるのはちょっと、という場合は、まずはこちらから終活を始めることもできます。


この「終活ショップ絆」は、楽しみながら終活できるという意味において、シニア世代コレクターにとっての理想郷といえるかもしれません。


■終活ショップ絆
https://shukatsushop-kizuna.com
年中無休24時間、メールにてお問い合わせ等受付
TEL.0120-22-4826 ( 平日10時〜17時)


[ライター・画像/北沢剛司]