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ドイツ現地レポ

更新2019.06.20

古いビートルを運転して楽しくベルリン観光!きめ細かいサービスが嬉しい「Berlin Oldie Käfer Tour」を紹介

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守屋 健

基本設計を変えないまま60年以上生産され続け、単一車種としては史上最多の2,152万9,464台という累計生産台数記録を持つ、ドイツが誇る伝説的大衆車「フォルクスワーゲン・タイプ1」。英語圏ではビートルやバグ、日本ではカブトムシ、ドイツではケーファー(Käfer、カブトムシの意)の名前で親しまれています。2003年の生産完了からすでに15年が経過していますが、その人気は衰えるどころか、ますます高まっていると言っていいかもしれません。

そんなフォルクスワーゲン・タイプ1を生まれ故郷のドイツで運転できるサービスが、首都ベルリンに存在します。今回は、タイプ1ファンはもちろんのこと、ドイツに出かける機会のあるかたにぜひ知ってもらいたいサービス、「Berlin Oldie Käfer Tour」について紹介します。

タイプ1に乗ってベルリンを観光しよう!




https://www.oldie-kaefer-tour-berlin.de/de

「Berlin Oldie Käfer Tour」には、大きく分けて2つのサービスが存在します。ひとつは「Tour」の名の通り、隊列を組んで観光すること。もうひとつは、クルマのレンタルサービスです。それぞれのサービスについて、詳しく解説していきましょう。

ひとつ目のサービスは、いわゆるベルリン観光ツアーです。もっともオーソドックスなプランが、タイプ1を自ら運転して、ベルリンの観光名所を隊列を組んで2時間でまわる、というもの。1台のタイプ1には2人から4人が乗車でき、それぞれ料金が異なります。2人乗車で99ユーロ90セント(約1万2,000円)、3人乗車で124ユーロ90セント(約1万5,000円)、4人乗車で149ユーロ90セント(約1万8,000円)。一人当たりで計算すると、かなりのお買い得と言えるのではないでしょうか。

実際に運転するのは、1969年から1997年までの、愛情を持って丁寧にレストアされた10台のタイプ1たち。中には、Hナンバー(historischの略。生産から30年以上経過し、かつオリジナル度の高いクルマに付与される、特別なナンバープレート)を付けたクルマや、サンルーフ付きのクルマ、そしてカブリオレモデルもあります!

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有効な免許がない、そんな時は?




予約は非常に簡単。ウェブ上で、乗車人数と日時を選ぶだけです。決済もウェブ上で完了します。当日は集合場所に行って、クルマの操作方法や、ツアーについてのレクチャーを受けます。その後、隊列を組んで出発!クルマに搭載された無線機からは、ガイドからの解説や指示(ドイツ語、もしくは英語)が流れてきますので、それを聞きつつ運転します。クルマで回る場所は、ブランデンブルク門、戦勝記念塔、国会議事堂、ポツダム広場など、ベルリンの名所ばかり。停まって写真を撮る時間も十分にあります。

ここでネックとなるのが、免許証の問題です。実は、自分で運転するためには、23歳以上であることと、少なくとも5年前から現在も有効なEUの運転免許証もしくは国際運転免許を持っていなければならないのです。日本在住の人々にとっては、少々ハードルが高い条件かもしれません。

しかし、あきらめるのはまだ早い!このツアーでは、運転手付きのフォルクスワーゲン・タイプ2、いわゆる「ワーゲンバス」に同乗して参加することができるのです。最大で6人まで予約できるので、グループで乗車してワイワイ観光するのも、きっと忘れられない経験となるでしょう。

フレキシブルなレンタルサービス




ふたつ目のサービスは、レンタルサービスです。これらの古いタイプ1を最大24時間までレンタルすることができます。また先述のワーゲンバスや、カブリオレモデルもレンタル可能。また、先ほど紹介したような隊列を組むのではなく、個人のガイドを申し込むこともできます。さらに、結婚式やイベントなどで、これらのクルマを複数台、まとめて借りることも可能です(メールにて要問い合わせ)。自分の結婚式で、古いタイプ1で隊列を組んで走る…。非常にドイツらしい雰囲気の、素敵な結婚式になりそうですね!

日本でもクラシックカーのレンタルやカーシェアリングは徐々に増えてきているものの、ここまで土地に結びついた観光ツアーやレンタルサービスは未だ存在していません。例えば、「日産の本社所在地・横浜で、ダットサン・フェアレディに乗って港町の観光ツアー!」や、「ホンダS800で行く、ホンダ鈴鹿製作所見学と鈴鹿サーキット走行会」などがあれば、非常に楽しく、意義のある旅になると思うのですが…。国産旧車が改めて見直されている今、日本でもこうした観光ツアーやレンタルサービスの登場に期待したいですね。それではまた、次回の記事でお会いしましょう!

[ライター・カメラ/守屋健]

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