更新2021.05.18
独アウディ、生産・物流のデジタル転換に取り組むプロジェクトスタート
外車王SOKEN編集部
フォルクスワーゲン(VW)・グループ傘下の高級車メーカー、アウディはこのほど、ドイツのハイルブロンにあるディーター・シュヴァルツ財団のキャンパスで、自動車生産および物流のデジタル転換に取り組むプロジェクト「オートモーティブ・イニシアチブ2025(AI25)」をスタートした。ドイツのネッカースウルムにあるアウディの拠点をパイロット工場として実証試験を行い、生産・物流分野のデジタル転換の実用化を目指す。
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同プロジェクトでは、ミュンヘン工科大学、フラウンホーファー・労働経済・組織研究所(IAO)と協力する。また、ITソリューションは、米アマゾン・ウェブ・サービス(AWS)、独ソフトウエア大手のSAP、アウディと仏コンサルティング・ITサービス大手のキャップジェミニが設立した合弁会社XL2が提供する。
プロジェクトの実施期間は5年。自動車生産やサプライチェーンをデジタル化し、効率改善や柔軟性の向上を目指す。人工知能(AI)や人間と機械の直観的な連携を可能にする技術などを活用する計画で、ネッカースウルム工場における小規模生産および量産のノウハウも投入する。
VWグループは、グループのすべての工場の機械や産業設備、システムのデータを「デジタル・プロダクション・プラットフォーム(DPP)」に統合し各拠点が産業クラウドの一部を構成する仕組みを構築する計画。アウディの拠点では現在、ネッカースウルムとインゴルシュタットがすでにDPPに統合されており、他の拠点も年内にDPPに接続される予定。将来的には、VWグループのサプライチェーンもDPPと連携する方針を示している。
[提供元/FBC Business Consulting GmbH]