更新2025.06.24
輸入車のリセールが悪い理由とは?損せず高く売るコツも解説
外車王SOKEN編集部
「輸入車はリセールバリューが悪い」と思われがちですが、すべての車種で価格が落ちるわけではありません。需要のある人気モデルであれば、輸入車でも高いリセールバリューを期待できます。
本記事では、リセールバリューがよい輸入車と売却時に損しないコツを解説します。「輸入車を買いたいが、リセールが気になっている」人は、ぜひ参考にしてください。
輸入車のリセールが悪い理由
輸入車のリセールが悪い理由として、主に考えられるのは下記の3つです。
・日本国内での輸入車需要が限定的
・維持管理コストがかかりやすい
・新車販売時の値引きが影響している
日本は国産車の需要が高く、国内における輸入車の販売台数は全体の1割もありません。マーケット規模が小さく買い手が限られるため、中古車市場での買取価格も低くなりがちです。
また、輸入車は故障時の修理費や日常の維持費がかかりやすい傾向があります。古いモデルだと国内に交換部品がなく、海外から取り寄せて修理対応しなければなりません。こうした維持管理コストも、リセールを低くしている要因といえるでしょう。
新車値引きもリセールに影響を与えます。一部の輸入車メーカーでは在庫過剰モデルの販売やフルモデルチェンジの際、新車でも大幅な値引きをすることがあります。これにより、値引き後の価格が実質的な価値と見なされ、中古車市場のリセールも低くなるのです。
とはいえ、すべての輸入車においてリセールが悪くなるわけではありません。中古車の価格はマーケットの需給バランスで決まります。供給量以上に需要があれば、良好なリセールを期待できます。
リセールがよい輸入車
リセールがよい輸入車の人気モデルは下記の3つです。
メルセデス・ベンツ Gクラス
メルセデス・ベンツのGクラスは、軍用車をベースに作られた高級SUVであり、本格的なオフロード車です。独自のスクエアフォルムと高い走行性能、メルセデスのブランド価値により、高級車市場で安定した需要を維持しています。
ジープ ラングラー
ジープのラングラーは、角形ボディと丸目のヘッドライトが象徴的なクロスカントリーSUVです。アイコニックなデザインに高いオフロード性能の組み合わせに魅了されたファンが多く、アウトドアブーム以前から根強い人気がありました。時代に左右されないブランド性を確立しており、今後も安定したリセールバリューを期待できます。
ポルシェ マカン
ポルシェのマカンは、街乗りにも適した高級コンパクトSUVです。ポルシェならではの滑らかなハンドリングと強力な加速、同社SUVのカイエンよりひと回りコンパクトなサイズ感が魅力です。ポルシェのなかでは価格帯も手頃なため、中古車市場でも堅調なリセールを維持しています。
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輸入車を売る際に損しないためのコツ
輸入車の買取価格に影響するのは潜在的なリセールバリューだけではなく、タイミングや売り方も作用します。ここでは、輸入車を売る際に少しでも損をしないためのコツを解説します。
売却タイミングは3年以内が目安
一般的に、輸入車メーカーの新車保証は3~5年以内で、期間内であれば所定のメンテナンスを無償で受けられます。そのため、新車登録から3年以内の輸入車は、「メーカー保証と充実した整備で状態も良好」とみなされやすくなっています。3年落ちの車輌は需要も高いため、高額買取が期待できるでしょう。
ディーラーより買取専門店・複数査定が有利
輸入車ディーラーに下取りを出すと、スムーズに次のクルマに乗り換えられます。しかし、一般的にディーラーの下取価格は専門店の買取価格より低くなる傾向があるため、要注意です。
少しでも高く売却したい場合は、ディーラー任せにせず、複数の買取専門店で査定に出すことをおすすめします。特に高値を期待できるのは、輸入車の買取実績が豊富で、独自の販売ルートをもつ専門店です。
メンテナンス履歴の保存提示も重要
定期的にメンテナンスを受けている車輌はコンディションがよく、買取時に高く評価される傾向があります。輸入車の売却を考えている人は、法定点検から日常のオイル交換まで、あらゆるメンテナンスを記録簿に残しておきましょう。
細かいメンテナンス履歴がわかる記録簿の有無は、買取価格に影響を与えます。査定時にすぐ提示できるよう、大切に保管しておいてください。
リセールバリューがよい輸入車の特徴
先述のとおり、リセールバリューがよい輸入車とは市場の供給量を需要が上回るモデルです。たとえば、下記のような特徴をもつ輸入車が該当します。
根強い人気がある
根強い人気があるモデルは安定した需要を見込めるため、リセールバリューも期待できます。先述したGクラスがよい例で、1979年の初登場以降、多くのファンを魅了してきました。このようなモデルは長年の歴史が培った信頼性と高いブランド価値があるため、たとえ低年式でもリセールが落ちにくいのが特徴です。
希少性が高い
コレクター向けの希少な輸入車もリセールバリューが高い傾向があります。希少車とは、すでに生産が終了したモデルや限定販売車など、中古車市場での流通が極めて少ないクルマです。
たとえば、メルセデス・ベンツとポルシェの共同開発である 「500E」や、BMWの初代M3である「E30 M3」は代表的な希少輸入車です。いずれも初登場から数十年経っているものの、今でもなお1,000万円を超える高額取引の対象になることがあります。
デザイン性が優れている
優れたデザインの輸入車は固定ファンが付きやすく、中古車市場でも一定の需要があります。たとえば、BMWのMINIシリーズは独自のデザインで個性を表現しながら、同時に所有満足度も高めてくれるモデルです。
MINIのように、他のブランドで代替できないデザイン性をもつクルマは長く愛好するファン層を形成します。買い換えの際もまた同車種が候補になりやすいため、リセールにもよい影響を与えるでしょう。
まとめ
輸入車のリセールバリューが悪い理由には、日本での需要の低さや維持管理コストの高さ、新車販売時の値引きなどが挙げられます。とはいえ、根強い人気のあるモデルや希少車など、需要があれば輸入車でも良好なリセールが期待できるでしょう。
また、輸入車の買取価格には売却タイミングや記録簿の有無、専門店の選定なども影響します。特に大切なポイントは、実績のある複数の買取専門店に査定を依頼することです。場合によっては、メーカーの下取りを上回る買取価格も期待できます。本記事の内容を参考に、輸入車のリセールについて理解を深めてみてください。