アイキャッチ画像
中古車の魅力

更新2021.05.10

新世代ポルシェ 928の魅力。近未来フォルムに秘められた高性能とは

ライター画像

外車王SOKEN編集部

ポスト911を目指して開発された新世代ポルシェ928。今回はそんな「ポルシェ 928GTS」の魅力についてご紹介いたします。


ポルシェ928とは



1978年、日本がスーパーカーブームに沸いていた頃に、突如として現れたのがこのポルシェ928でした。 あれは当時小学生だった筆者がスーパーカー番組を食い入るように見ていたとき。不意に14インチブラウン管に現れた928を見て「ええっ」と驚きました。なんかとても普通だったんです。そう、その頃のポルシェと言えば「早瀬左近の乗る白い930ターボ」のイメージで、巨大なスポイラーと張り出したウイング(漫画だから誇張されてたんですね)の、憎たらしいほどに速いモンスターでした。それの新型となるといったいどんなものすごい形をしているのだろうと思っていたのですが、予想に反してその928は妙に大人しい形をしていたんですね。ヘッドライトこそミウラのようでしたが、カウンタックやベルリネッタボクサーの尖ったウエッジシェイプに対して全体的に丸く、スーパーカーのマストアイテムだった大きな羽根も付いていませんでした。


実は非常に無駄のない完成されたフォルムだったのですが、そんなポルシェ928のかっこよさを理解するには、ぼくの感性はあまりにもお子様すぎたのですね。


外車王バナー外車王バナー旧車王バナー旧車王バナー

ポルシェ928の魅力



▲純正アルミホイール。ブレーキのキャリパーにもPORSCHEのロゴ


911はもう誰がなんと言おうとゆるぎのない名車ですが、そのあまりにも完成されたイメージのせいでポルシェは自ら「空冷フラットシックス、RR」という枷を課してしまっていた部分も有るのでしょう。全くの新型として作られた928はそんな殻を打ち破って、水冷V型8気筒FRという完全に新しい構成でした。


ポルシェにとって大きなマーケットはやっぱり北米だったでしょう。アメリカ人の心に強くアピールするのはもう、フラット6ではなくて断然V8です。最後に公開されたマッドマックスではとうとう「神」になってしまったほど圧倒的な支持を集めているエンジン形式、V8。V8を積んでてATも用意されていて居住性抜群のラグジュアリーなGT、となるとこれはもうあざといほどに北米を意識したと言われても仕方ないですね。


エンジンも駆動方法も全てが新しい、実に力の入った(お金がかかった)モデルで、911シリーズに代わるフラッグシップを、というポルシェの意気込みがひしひしと感じられるものです。



▲PORSCHE純正カセットデッキ。時計が付いている辺りGTの匂いが


しかし、ポルシェと言えば911(930)というファンの意識は根強く、928が911に取って代わることは市場が許しませんでした。余談になりますが、これに近い時期にBMWの二輪車もフラットツインのRシリーズから直列4気筒のKシリーズに移行しようとしたのですが、Rに対する根強いファンの支持があって結局失敗しました。ポルシェもBMWの二輪車も、どちらもこれまで生産された半数以上が現役とされる寿命の長さを誇っていますが、一度完成されてファンが根付いてしまうとなかなか変われなくなってしまうのですね。その辺りは良くも悪くもドイツの製品と言うことでしょうか。


911シリーズは50年以上ロングランを続けていますが、それはあくまで「911シリーズ」であって911、930,964と中身はモデルチェンジしています。その中にあって実は928は、1978年から1995年まで続いた「ポルシェで一番息の長いモデル」なんです。しかしどうしても911の影に隠れがちで、現在ではあまり見かけなくなってしまいました。


その後、928は後継車種もなく絶えてしまっています。2020年に929が出る、という予測もありますが定かではありません。



▲GTSには大型のウイングが装備されていて、まさにスーパーカー


928のミッション配置はトランスアクスルで、5速MTとメルセデス・ベンツ製の3速AT(S4からは4速AT)が選択できました。日本に入ってきているのはATが多いと言われていますが、全モデルにMTが設定されていました。


928にはコーナリング時、横方向にGが掛かると外側の後輪が最大2度切れ込んで安定させる「ヴァイザッハ・アクスル」という機構が付いていました。この機構のコンセプトは後に日産のHICASや各社の4WSにつながっていったものと思われます。



▲フルスケール300km/hのスピードメーターを振り切る実力を持つ


ポルシェ 928 の買取相場についてチェックする >

最後に、ポルシェ928とは


現在では「量産車初の4WSは日産R31スカイラインのHICAS」とされています。ヴァイザッハ・アクスルは外側の後輪だけがステアするので言わば3WSなんですが、考え方としては実はこちらがルーツだと言えるでしょう。


928は発売以来928S、928S2、928S4、928GT、928GTSと進化しました。排気量もどんどん大きくなり、最初の928では4.5リッター/230hpだったエンジンはGTSでは5.4リッター/340PSになりました。公表されているGTSの最高速度は294km/h。実測でこれだけ出ればメーターはきっと300を振り切ってしまいますね。スーパーカー少年が熱狂したカウンタックは当時公称300km/h、ベルリネッタボクサーは302km/hでした(あくまで公称ですが)から、928は掛け値無しの、まさにスーパーカーです。 なお、ポルシェ928は1978年のヨーロッパ・カー・オブ・ザ・イヤーを受賞しています。後にも先にも、スポーツカーでは唯一の受賞です。 

外車王バナー外車王バナー旧車王バナー旧車王バナー

ポルシェ 928を高く買い取ってもらうには

ポルシェ 928 を高値で売却したい場合は外車王がおすすめです。輸入車に精通した専門スタッフは ポルシェ 928 の特徴及びセールスポイントを把握しているため、一般買取店では評価が難しい車種でも正確かつ高額査定を実現します。一般買取店で思った金額が出なかった方、ディーラー下取りに不安のある方、一括査定にうんざりの方など、愛車の価値を少しでも理解してほしいとお考えでしたら、ぜひ外車王にお任せください。

ポルシェ 928 の買取専門ページはこちら >

外車王SOKENは輸入車買取20年以上の外車王が運営しています

外車王SOKENは輸入車買取20年以上の外車王が運営しています
輸入車に特化して20年以上のノウハウがあり、輸入車の年間査定申込数20,000件以上と実績も豊富で、多くの輸入車オーナーに選ばれています!最短当日、無料で専門スタッフが出張査定にお伺いします。ご契約後の買取額の減額や不当なキャンセル料を請求する二重査定は一切ありません。