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中古車の豆知識

更新2018.11.13

車の査定での傷はどう評価される?傷に対する減点基準と減点方法を解説

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外車王SOKEN編集部

車を売ろうと考えている方で傷があるから高く買ってもらえないのではとか、大きい傷なので修理してから査定してもらった方が高く買ってもらえるのでは?などと考えて売る事を躊躇している方もいるのではないでしょうか。

結論から先に申し上げますと、板金修理をしてから売却しても修理費用分の査定価格の上乗せはありません。

例えばバンパの擦り傷があり修理した場合、減点ポイントは15点なので基本査定額マイナス15,000円と想定した場合、板金修理にてバンパ1本を塗装修理すれば最低でも30,000円は掛かりますので結果マイナスとなってしまいます。傷が大きくなればなるほど修理費用は大きくなり、査定額はさほどプラスにならないため損をする割合が大きくなります。

この記事では査定の際の傷の減点基準と、減点内容、ポイントについて詳しく紹介していきます。

買取業者が基準にする傷による減額・ポイントについて




傷に対する減点ポイント・減額の目安を紹介していきます。。今まで説明してきた傷に対する減点ポイントを例として下記に説明します。明記している価格は1点1,000円にて試算しています。

1cm未満の傷やヘコミ:0円(0ポイント)

爪の引っかからない程度の擦り傷:0円(0ポイント)
 ※ドアハンドル部ドアハンドルを持つ際に出来る擦り傷程度

ボンネット傷塗装A4サイズ未満
 ※プリウス:20,000円(20点)
  GT-R:44,000円(44点)

バンパ交換
 ※プリウス:50,000円(50点)
  GT-R:110,000円(110点)

ドア交換(フロント)
 ※プリウス:80,000円(80点)
  GT-R:187,000円(187点)

1cm未満の傷や凹み、爪が引っかからない程度の擦り傷などは減額されません。普通に走行していれば勝手についてしまう傷だから、またこのような軽微な傷は買取業者がすぐに修理可能なためです。

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査定時の減点内容・減額金額の詳細


減点の内容を説明していきたいと思います。おおむね1点につき1,000円と考るとよいでしょう。
※車種例は乗用車、ボンネットバン、ボンネットワゴン、オフロードタイプ

1)1cm未満の傷、ヘコミは減点無し
2)外板に交換跡、波状の修理跡及び塗り替跡のあるものは減点10点
3)同色以外の一般色に塗り替えられた場合は減点100点
4)元色以外の特殊色に全塗装した場合は減点250点
5)爪のひっかからない薄い擦り傷及びタールの付着、水垢の汚れ減点5点

修理必要内容による点数:
塗装(小):カードサイズ以上A4サイズ未満、塗装(大)はそれ以上
板金(小):カードサイズ以上A4サイズ未満、塗装(大)A4サイズ以上1/2未満

外板
     

バンパ・スポイラー
                    

ガーニッシュ
               

車査定時の中古車車両のクラス分けと係数について


中古車には車両のクラス分けがあります。

国産車のクラス
特C⇒特B⇒特A⇒Ⅰ⇒Ⅱ⇒Ⅲ⇒Ⅳ⇒軽
Ⅲが基本クラス、特Cが高級車、軽が文字通り軽自動車

参考例)
特C:日産GT-R Ⅲ:プリウス 軽:NBOX

輸入車のクラス
特⇒Ⅰ⇒Ⅱ⇒Ⅲ⇒Ⅳ⇒Ⅴ⇒Ⅵ

参考例)
特:ベントレー Ⅱ:ポルシェ911 Ⅴ:ルノールーテシア

次に減点の内容について説明していきます。先に説明した通り中古車にはクラス分けがあり国産車の場合はⅢクラスが基準、輸入車はⅥクラスが査定点の基準となりクラスによって係数があり、基準クラス以外の点数は基準の点数×各クラス毎の係数で点数を求めます。

下記にクラス毎の係数を示します。

国産車の係数
特C:2.2、特B:1.8、特A:1.5、Ⅱ:1.2、Ⅲ:1.0、Ⅳ:0.8、軽:0.8

輸入車の係数
特:7.0、Ⅰ:3.8、Ⅱ:3.0、Ⅲ⇒2.4、Ⅴ:1.3、Ⅵ:1.0

年数による係数
当年~3年:1.0、4年:0.9、5年:0.8、6年以上:0.7

傷が無くても減額になる修理歴


査定時には傷のチェック以外に「修理歴」があるかをチェックします。修理歴ありの車は減額対象となります。

「修理歴あり」とはどういうことか


「修理歴あり」とはどういうことか。交通事故等で「車の骨格部位に損傷を受け、修理もしくは部品を交換した車体」のことです。

インサイドパネル
フレーム(サイドメンバー)
クロスメンバー
ピラー
ダッシュパネル
ルーフパネル
フロア
トランクフロア

が「「自動車の骨格部位」です。上記部分、要は根幹的な部分がダメージを受け修理をした車が「修理歴あり」の車となります。

「修理歴あり」はしっかり申告しましょう


査定時に修理歴があるかは正確に申告しておく必要があります。車の査定士はプロです。修理歴は見抜いてしまうので、嘘はつけないと考えた方がよいでしょう。ごまかしてバレると心象もよくなく、査定に響く可能性があります。そのため修理歴についてはしっかりと申告しておく必要があります。

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小傷程度の修正は自分でやるべきか?




小さなキズやヘコミは、査定に大きな影響はありません。ですので査定に出される前提であれば修理しなくても問題ありません。

爪が引っかからない程度の傷でも修理に出さないと直せないと思っている方も多いのではないでしょうか、実はその程度の傷は方法さえ知っていれば簡単に出来る場合がありますので、その方法についてもご説明します。

車をキレイに洗車

十分に拭き上げ乾燥

超微粒子タイプ(仕上げ用)のコンパウンドで磨く

この時の注意点は最初、あまり目立たない部分で小さい範囲かつ、力を入れすぎずに磨いてみてください。それで傷が消えるようであれば徐々に範囲を広げて傷を消していきましょう。

コンパウンドの価格の目安500円~6,000円程度と考えてください。
※先に解説してますが爪が引っかからない程度の傷は5点減点(=5,000円)位ですので簡単に消えない場合は無理に消そうとする事はやめましょう。

自分で傷修理する際の注意点


大前提として自分でのキズ修理はおすすめしません。それでも自分で修理をする際の方法を紹介していきます。よくカー用品店やホームセンターなどで補修用のパテやサンドペーパー等が売られておりますが、このあたりの部材を使わなければ修正できないような傷やヘコミの修理は自分でやる事はおすすめしません。また、中途半端にスプレーペイント等を使用して下地が見えているボディの塗装補修もやめましょう。

ここで説明しています小傷とはヘアラインと呼ばれる髪の毛程度の太さの傷で、塗装が剥がれていない状態のものを言います。この程度の傷であればボディ表面の砂埃や、泥汚れ等を綺麗に洗い流し、乾燥した状態で、仕上げ研磨用の目の細かいコンパウンドであまり力を入れずに、最初は小さい範囲にコンパウンドを塗り、ウエスで拭きあげて傷が消える事を確認してください。傷が消えるようであれば小傷全体にコンパウンドを塗り、拭きあげて傷を消していきます。

また、別の注意点としまして、バンパー等の樹脂、プラスチック部分の傷に関してはプラスチッククリーナー等を使用した方が良い場合があります。次にヘコミに関していえば基本的にはそのままにする事をおすすめします。

先にも少し触れておりますが、パテを使ったり、サンドペーパーを使うような補修はかなり高度が技術を必要としますし、失敗すると綺麗な部分まで傷をつけてしまう可能性がありますので手を出さないでください。また磨きすぎにより塗装へダメージを与えてしまう可能性がありますので、車全体を磨く場合もボンネットやトランク、ルーフ部分は特に注意が必要です。

ドア、フェンダー部分に比べ直射日光や雨、雪等の影響を受けやすい部分ですので塗装もそれらの部分よりも劣化している場合があり、ドアの磨きの際には問題が無い場合でも、ルーフ、ボンネット、トランクを磨いたら、塗装のクリアー層の劣化が激しく塗装が曇ってしまう場合もあります。いっきに広い範囲を磨かづに、小さい範囲且つあまり目立たない部分で様子をみながら小傷を消すようにしてください。

また石はね等による小さな塗装の剥がれ部分は、錆が進行しない様に早めにタッチアップペイントで傷部分を保護しましょう。この際にもあくまでも塗装が取れている部分にのみ塗料を塗ってください。

傷やヘコミがある車を上手に高く売るには


お店によっては板金修理が自社で出来る場合もあります。その様な場合は修理にかかる経費が少なくすむため、その分高価に買い取ってもらえる場合がありますので、「傷があるから」「ヘコミがあるから」といってあきらめずに買取専門店に査定を依頼してみる価値はあります。

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車の査定時の傷のまとめ


車の傷と実際の査定額の関係はお分かりいただけましたでしょうか。

修理をする必要がある場合は修理をしてから査定を受けることはおすすめしません。車両を購入後自分好みの色に塗り替えようと思った場合、特殊な色に塗装をするのに数十万の費用がかかると同時に、売却の際は30万弱のマイナス査定になる事を覚悟して塗装をしましょう。

買取業者は自社工場がある場合は修理にかかる費用が安く済みます。その分高く車を買い取る事が可能であることを憶えておきましょう。また、買取業者により得意な車種がある場合がありますので、査定を依頼する前に調べておくとよいかと思います。

また余談ですが、ボディカラーは白か黒またはパールホワイトが一般的にプラス査定になります。この三色が安定して人気がある色と言えるためです。赤や黄色、青などの濃色系は車種にもよりますが基本的には市場であまり求められる色ではなく、販売する側にはリスクのある色となりマイナス査定となる傾向があります。

[ライター/外車王編集部]

外車王SOKENは輸入車買取20年以上の外車王が運営しています

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