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中古車の豆知識

更新2021.05.10

アバルト 124スパイダーがまさかの生産終了?なぜトヨタとマツダは海外メーカーとタッグを組んだのか?

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外車王SOKEN編集部

2020年の東京オートサロンはGRスープラ一色となりましたが、BMWとの共同開発であることが最大のトピックとなりました。ここでは、トヨタやマツダが海外自動車メーカーとコラボレーションする理由などについてご紹介させていただきます。


輸入車メーカーと国産車メーカーが共同開発をする理由とは?



輸入車メーカーと国産車メーカーが、なぜ共同でスポーツカーを開発するのでしょうか?理由のひとつは単純にコストです。大きな販売台数を期待出来ないスポーツカーを1社で開発することは、もはやあのトヨタでさえ難しいと言われています。また、開発のコンセプトが同じであれば、国境や資本提携に関係なく、いわゆる包括提携による共同開発が行われるようになってきました。


例えば、BMWとの共同開発によって誕生したスープラのアイデンティティは直列6気筒エンジンのFRスポーツカーです。そして、高性能な直6気筒エンジンを搭載しているFRスポーツカーをラインナップしているメーカーを考えた場合におのずとBMWという選択になった訳です。さらに自動車メーカーには無視出来ない大きな問題があります。それは2020年からさらに厳しくなる騒音規制です。そのため、それより前に発売することが必須となり、自社で開発するためのコストだけでなく、時間も圧倒的に足りなかったのです。


もちろん、これらのことを実現するためにいくつもの重要な技術革新があったことはいうまでもありませんが、トヨタとBMWの共同開発を皮切りに新型スポーツカーの開発のトレンドになっていくかもしれません。


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共同開発によって誕生した代表的な車種


BMW Z4&トヨタ GR スープラ



トヨタ GRスープラと3代目にあたるBMW Z4(G29)は、トヨタとBMWの共同開発によって誕生した本格派FRスポーツカーです。プラットフォームなどの車体の基本骨格やパワートレイン系は両車共通としながらも、内外装デザインはそれぞれ専用で、バネレート、ダンパー、制御プログラムなどは両社の独自性を尊重してセッティングが行われています。そして、両モデルともメルセデス・ベンツGクラスなども生産されるオーストリアにあるマグナ・シュタイヤー・グラーツ工場が生産拠点となります。


また、両モデルの最大の違いはボディ形状にあり、トヨタ GRスープラはクローズドボディのクーペ、BMW Z4は電動で開閉するソフトトップを備えたオープンモデルとなります。ユーザー層の傾向としては、トヨタ GRスープラはチューニング目的でとことん走りを楽しみたいユーザー、一方でBMW Z4は、ハイパフォーマンスをオープンエアで楽しみたい大人のためのクルマです。


アバルト 124スパイダー&マツダ ロードスター



アバルト 124 スパイダーは、4代目のマツダ ロードスター(ND)ベースにマツダとフィアット(FCA)の共同開発により誕生したFRオープン2シータースポーツカーです。4代目ロードスターの開発スタート時は、フィアットから(FCA)アルファロメオブランド向けのFRオープン2シータースポーツカーの共同開発が発表されておりました。ところが、ブランド名が途中で変更となり、2015年・2016年にフィアット&アバルトからそれぞれのモデルが発表され、日本にはアバルトブランドのみが販売されることになりました。


基本骨格は、マツダ ロードスター(ND)と共通化しながらも、外装は全く異なるデザインとなっており、内装も高級な本革とアルカンターラのコンビシートなどで差別化を図っています。そして、最も注目する点はアバルト製の170馬力・最大トルクは250N・mを発生するマルチエア 1.4L ターボエンジンをイタリアから輸入し搭載していることです。また、日本でオーダーした場合はマツダの広島工場から各ディーラーへ出荷される運びとなり、アバルト 124 スパイダーは海外ブランドでありながら国産車という、いまだかつてない日本で唯一の存在なのです。


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共同開発によるデメリットはあるのか?


今回、ご紹介させていただいたような共同開発によって誕生したスポーツカーには、どのようなデメリットが存在するのでしょうか?それは、2つのモデルは常に比較の対象になってしまい、カー雑誌の企画によるサーキットのタイムアタックなので、優劣が数字となって現れてしまうということです。


それでも、BMW Z4とトヨタ GRスープラについては、異なるボディタイプにすることで、ポルシェケイマン・ボクスターのような棲み分けを図っているため、影響は限定的と言えます。ところが、アバルト 124 スパイダーとマツダ ロードスターは、エンジンの違いこそがあれど、基本的なコンセプトが同じなため、カー雑誌の格好のターゲットとなってしまいました。さらに悪いことに、アバルト 124 スパイダーを駆る山野哲也選手が、全日本ジムカーナ選手権のPN2クラスにおいて3年連続チャンピオンを獲得し、マツダ ロードスターよりも圧倒的に優れていることを証明してしまいました。


もちろん、ユーザーにとっては、そのことが大きなデメリットにはならないのかもしれません。しかし、共同開発を行った本家のマツダにとっては大きな痛手です。皮肉にもアバルト 124 スパイダーは、2019年末を持って生産終了することがアナウンスされており、スポーツカーにおける共同開発の難しさを予感させる悲しいニュースとなってしまいました。


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あえて輸入車を選ぶメリットとは?


今回、共同開発されたスポーツカー2車種について、ご紹介させていただきましたが、あえて輸入車を選ぶメリットにはどのようなものがあるのでしょうか?先ずは、日本と海外のコラボレーションの第一弾として誕生したアバルト 124 スパイダーを選ぶ理由です。それは、アバルト製ターボ付き1.4リッターマルチエア16Vエンジン搭載で、ベースのマツダ ロードスターに比べ圧倒的にパワフルなことです。さらに見た目がアグレッシブなだけでなく、全日本ジムカーナ選手権3連覇が証明しているコーナーリング性能の高さも魅力です。


次に、トヨタとBMWのコラボレーションによって誕生したBMW Z4についてですが、ベースが輸入車であるBMW Z4となるため、ロードスターベースのアバルト 124 スパイダーとは全く逆のパターンとなります。したがって、アフターサービスで大きな差が生まれることが予想されます。今現在、トヨタ GRスープラは数少ないGRガレージのみのメンテナンスと言われています。それに対して、BMW Z4は乗用車と同じディーラーでメンテナンスが受けられるだけでなく、BMWのノウハウを持つ整備工場であればどこでも問題なくサービスを受けることが可能です。そして、どちらのモデルにも共通して言えることは、希少性の高さからリセールバリューが期待できるということです。 

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