あのMiniの後継車、ADO16六兄弟で一番スポーティなMG1100。程度のいい中古はそろそろ最後かも知れません

バッジエンジニアリングで製造されたADO16六兄弟

「Mini」というと、いまではBMWが作ったあのボディサイズが5ナンバー枠からはみ出してしまっためっちゃでかいMiniを思い浮かべる方が多いことでしょう。

でもそれじゃなくて、オリジナルのMiniってありますよね。モンテカルロラリーでポルシェ911に勝ったMiniクーパーとか、モーリスMiniとか、ローバーMiniとか、いろいろと変遷しながら20世紀後半を生き抜いてきたあのMiniです。

あれって元々はBMC(ブリティッシュ・モーター・コーポレーション)というメーカーが作った、プロジェクト名ADO15というクルマだったんですね。それで、Miniの成功を受けて次にADO16というクルマが企画されました。1962年に市場に出たそのクルマは、車体の四隅いっぱいいっぱいに配置した車輪、横置きエンジンの真下にトランスミッションを押し込んでFFにしたレイアウトなど、Miniと同じやり方で小さな車体に大きな居住空間を確保していました。

また、ラバーコーン式前後関連型サスペンションのラバー部分に液体を封入した「ハイドラスティック・サスペンション」や、フロントディスクブレーキを新たに採用していました。

▲細いハンドルにシフトレバー。このシンプルさが実に時代の空気感

設計はMiniと同じサー・アレック・イシゴニスさんで、デザインはカロッツェリア・ピニンファリーナです。

このADO16はいわゆるバッジエンジニアリングというやつで、同じ1つのクルマをベースにモーリス、MG、オースチン、バンデン・プラ、ウーズレー、ライレーという6つのブランドで製造・販売されました。なんか六つ子みたいですね。

Miniの「かわいい」印象からちょっと大人の顔になったMG1100

今回ご紹介しますのは、その中でもスポーティな方向に振られていた1971年式のMG1100です。1962年10月にデビューしたMG1100は、水冷直列4気筒OHV1098ccのBMC・Aタイプエンジンにツインキャブレターを装備、最高出力は55馬力、トップスピードは85mph(136km/h)だったといわれています。

ADO16はその後、1967年にはエンジンが1300になるなどマイナーチェンジを受けつつ1974年まで作られますが、コンパクトなボディに大人4人が普通に乗れること、ピニンファリーナのトラディショナルな英国風デザインが好評だったことなどもあってヒットし、その中で最終的にMGは1100と1300を合わせて124,860台生産されました。

▲いわゆるリボン式メーターがなんともいい雰囲気を醸し出している

Miniの後継車ということで、全体的にMiniを少しだけ大きくしたようなデザインと言えるかも知れません。というと現行のBMW・Miniのようなものを思われるかもしれませんが、方向性が全然違います。

とても大きくなった車体にMiniの丸っこさを採り入れて、そのかわいらしさで実際の大きさを感じにくく演出したような現行Miniに対して、MG1100はMiniに適度にセダンっぽい四角さを採り入れつつ実用的な大きさにしたような感じで、それでもやはり現代のクルマに対してかなりコンパクトなサイズで作られているのですね。

▲基本的にMiniを踏襲したレイアウト。エンジンはOHV

このサイズの広げ方というか、かわいいMiniからちょっと成長したMG1100へのアレンジの仕方って、なんとなく「のび太君としずかちゃんが大人になった時の顔立ちの変化」っぽいなと、ふと筆者は感じてしまいました。あるいはメルモちゃんが青いキャンディーを食べた時とか、銀河鉄道999の鉄郎がTV版の10歳から映画版で15歳になっていたあの感じというか。かわいらしさから上品さへの転換が上手く成功したような印象なんですよね。

上品というと、同じADO16きょうだいのバンデン・プラ・プリンセスは、ウォールナットや本革を贅沢に使った豪華な内装で「ミニ・ロールス」なんて呼ばれています。西風さんの漫画でも「ホテルにベンツとバンデン・プラ・プリンセスが同時にやってきたら、ちゃんとわかっているドアボーイは先にバンデン・プラ・プリンセスのドアを開ける」なんてエピソードがありましたね、確か。

▲特徴的なフィンのあるテール。ピニンファリーナのデザインが美しい

Miniという偉大な兄の下の、ADO16の六つ子の兄弟。中でも一番スポーティなMG1100は「おそ松さん」でいうと「十四松」のキャラ、いやいや、おそ松さんでいわなくてもいいですね。

とにかく上品かつスポーティなMG1100。さりげなく乗り回すと、きっととてもお洒落でいい感じです。製造中止から45年、程度のいい個体は貴重になってきています。乗るとしたらきっと、今ですよ。

[ライター/外車王編集部]

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