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中古車の魅力

更新2021.05.07

小さな車体に大きなエンジン、しかもミッドシップ。ルノー・ルーテシア(クリオ)V6

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外車王SOKEN編集部

リアシートにエンジン様が座ってる?破天荒なルーテシア、スポールV6の魅力とは?



あれはいつだったか、1999年か2001年だったか、東京モーターショーのルノーのブースで見たクリオ・ルノー・スポールV6は実に衝撃的でした。


「リアシートの代わりにエンジンが置いてある……」


直感的に「これ、あかん奴や」と思いました。リアのサイドウインドウ越しにエンジンが見える(カバーが外されてたからですが)って。たとえばミッドシップというとミウラやカウンタックでもエンジンは「車室の外側」、お家でいうとバルコニーというかルーフバルコニーというか、つまりエアコンの室外機のようなポジションに居るのに、これって完全に車室内ですやん!室内機?こんなん日本の道路を走る基準に絶対に合わないでしょ、と。


ところがこれ、その後正式に輸入されるんですね。ルーテシアV6として。(輸入前の名前はクリオ) 



▲お洒落な中にもレーシーさが漂うメーター周り。260という文字が「本気」


筆者はレース活動をしていたわけでもなく、ごく単純なシロートの考えとして常々「小さなクルマに大きなエンジンを積むと絶対に面白い」と思っています。たとえば以前乗せてもらった964タイプの911カレラ2でも、昔のカローラと変わらないサイズの車体に3600ccのNAエンジンが積んである、というだけでテンションだだ上がりでした。アクセルを踏んだ瞬間に「パゥワァアァー!」な気分になれる、それだけでそのクルマは良いクルマだと思えてしまうのです。このルーテシアV6なんて、まさにそれですよね。


横幅こそしっかり3ナンバーの1810mmですが、全長は3803mm。4メーター未満の小さなクルマなんですよね。これだとフェリーに乗るときも安いです。いや、そういうのじゃなくて。重さも1.3トンほど。そこにV6の3リッター、DOHC24バルブエンジンですよ。230ps/6000rpm、30.6kgm/3750rpmの。


たとえばランサー・エボリューションの最後の方の奴だと、同じくらいの車重に280psのエンジンですから、スペックだけで比べるとルーテシアV6はそんなに突出したものではないかも知れません。また、実際に走ってもランエボの方がきっと速いでしょう。しかし、実物を見るとその異様さに圧倒されるのはルーテシアV6なんですよね。全長で600mmも短いというコンパクトさと、まったく似つかわしくないエンジンの存在感。その迫力は見る者の心を鷲掴みしまくりなんですよ、理屈抜きに。


だから「重心が高くてコーナーは速くない」とか「車体の剛性が……」とか、そういう細かいことはどうでもいいのです。いや、ホントはどうでもよくはないのかも知れませんが、少なくともこの特異な小型車の魅力はそんなところだけにあるのではないと感じるのです。



▲ドア後方のエアインテーク。5ターボへのオマージュも含まれている?


ルーテシアV6を「サンク・ターボの再来」と呼ぶ人も居ます。1980年、小型大衆車ルノー5(サンク)をベースにWRCに参戦するためにホモロゲーション用として発売されたモデルでした。もともとFFだったコンパクトカーに、そのFFユニットを逆向けにしてリアに積んでミッドシップにしてしまえ、という破天荒というか思いついても普通はやらない手法で仕上げられました。1トンを切る車重に160psのエンジン、それはそれは楽しいクルマだったに違いありません。


ただしリアシートにぶんぶん回るターボエンジンを積んでいるわけですから、音と熱とさらに微妙な排気の匂いなどで車内環境は相当スパルタンだったと思われます。しかしこのクルマ、「WRCで優勝した初のターボカー」という輝かしい記録を持っているのですね。



▲エンジンからまっすぐ伸びてます、という素直で屈託の無い感じのマフラー


コンパクトな車体、無理矢理感のあるエンジンの積み方。ルーテシアV6は実際この5ターボによく似ています。そういうストーリー性というか、連続した歴史の流れを感じさせてくれる辺り、ルノーはなかなか粋なことをやるよねー、って感じもあります。自動車メーカーにはそれぞれファンが居ると思いますが、ファンの心をつかむ術を心得てますよね。



▲もともと5ナンバー枠だった幅が1810mmに。ブリスターフェンダーの幅がよくわかるアングル


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最後に


全てにおいてバランスの取れた高性能車、というわけではないかも知れません。しかし強烈な個性と魅力を持ったクルマであることは疑う余地がありません。これから先、こんなクルマは二度と出てこないでしょう。あ、いや、ルノーはまた忘れた頃にやるかもしれないですけどね。


「排気量は正義である!」「クルマは小さくて軽いのが最高である!」そして何より「ミッドシップは偉い!」という単純明快な魅力に溢れたルーテシアV6、どーんといっときませんか? 

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