熱いラテンの血が騒ぐ小粋なスポーティ・セダン。1973年式 アルファロメオ ジュリアスーパー1300

小さくシンプルなアルファロメオ ジュリアスーパー1300の魅力とは?

アルファロメオというと筆者はいつも「何となくセミっぽい顔立ちをした奴だなあ」という印象があるのですが、あのフロントグリルまん中の形は「楯」をモチーフにした意匠なのだそうです。その楯に収まるのは、ミラノ市の紋章とヴィスコンティ家の紋章「サラセン人を呑み込む大蛇」があしらわれたエンブレムなのだそうで……。白状します。筆者はいままでこれ「火を噴いている蛇」もしくは「舌を出している蛇」だと思っていました。呑まれつつある人間だったのですね、この赤いの。

しかし、人を呑んでいる大蛇って……。ヨーロッパの人の感覚ってよくわからないですね。たとえば日本で「旅人を呑み込むうわばみ」なんていう家紋があったらかなり引きそうでしょ?そういえばヨーロッパの噴水とかも、台座のところに人の顔があって口からゴボゴボ水を吐いているとか、そういう不思議な感覚ってありますよね。って、話がずいぶん逸れてしまいましたが。


▲まん中に時計を配したメーター。ベリアはいちいち文字が洒落ている

アルファロメオが生まれたのは1920年。「アルファ」は前身の社名A.L.F.A.(Anonima Lombarda Fabbrica Automobili)、「ロメオ」はニコラ・ロメオさんという人名に由来します。初期からレース活動に力を入れていて、市販車も少数生産の超高価格なモデルを展開していました。1930年代から一般市販車モデルにもDOHCエンジンや四輪独立懸架を採用していました。

なお、あのエンツォ・フェラーリもアルファロメオのレース活動から独立したので、フェラーリのルーツとも言える名門ですね。

イタリア敗戦後、1950年には大衆向けの量産車を生産する方向に方針転換しますが、それでもエンジンはDOHCを守って、高性能なアルファロメオというブランドイメージを定着させていったのです。


▲ワイパー、ランプ、ファン。トグルスイッチに刻まれたマークが楽しい

そんなアルファロメオのジュリアはジュリエッタの後継として1962年にデビュー、1977年まで作られました。小型軽量な車体に高出力なDOHCエンジンを搭載して、スポーティさを狙っていました。なおジュリアの後継モデルは2017年に登場して、いまも現行モデルですが、これは名前こそ同じもののまったく新しいクルマです。


▲ダッシュボードにはアルファロメオ栄光の「クアドリフォリオ・ヴェルデ」

今回ご紹介する「ジュリアスーパー1300」は1970年に出たモデルで、1トンほどのボディに89馬力のDOHCエンジンを積んでいました。ボディはオーソドックスなセダンですが、デザインはジウジアーロで、当時としては珍しく風洞実験も行われたようです。ブレーキも四輪ディスクで、5速ミッションが奢られていました。


▲アルファロメオのエンブレム。確かに呑まれていますね、サラセン人。

自動車好きの間で有名な西風先生の「GT Roman」では、最初の頃にこのジュリアスーパーに乗る青年が登場します。天気が良いと仕事をさぼって峠に出かけて「ラテンブラッドは熱いぜ」なんて言ってしまう、そんなシーンが印象に残っています(もしかしたら違うかも知れません)。その中で、ジュリアは一速へのシンクロがないので一速に入れるときにはまず二速に入れてから、なんてことが書かれていましたが、実際にはジュリアはフルシンクロで基本的にそれは必要ではありません。個体によってそうなってしまっているものもあるのかも知れませんが。でも、エピソードとしてはそういう癖があった方が面白いですね、きっと。


▲マルチリフレクターが発明されて以来、異形流行のヘッドライト。こういう丸いのを見るとココロが和みます。

最後に

廻していくとカムに乗ってぐんぐん加速するDOHCエンジン。小さくて軽量なボディ。スポーティな足まわり、加えてジウジアーロデザインの美しいスタイリング。ABSだのトラコンだのアイドリングストップだの、そんな走るために必要で無いものの一切付いていないプリミティブかつ純粋無垢なコックピットから見る新緑のワインディングロードは、たぶん「シアワセ」以外の何ものでもないでしょう。フェラーリやランボルギーニ、マセラティとはまた違った、カジュアルなイタリアン。

自由奔放で情熱的な走りを楽しめるアルファロメオ ジュリアスーパー1300。さぁ、あなたもちょっとシアワセになってみませんか?

[ライター/外車王編集部]

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