アメリカの電気自動「テスラ モデルS」を体験!はじめてのEV試乗の備忘録

アメリカの電気自動「テスラ モデルS」に試乗してみた時の話

とかく電気自動車というと、まるで枕詞のように「エコカー」だとか「環境」だとかそういう表面的優等生風な語られ方をするのだけど、テスラモーターズの人の口からはそういう台詞は出てこなかった。

「フルに充電するのに、夜間電力だと800円ほどです。それで500キロ走れます」

エコノミーは言うけど、エコロジーなんて小賢しいことは言わない。

あくまでも個人的な意見だけど、エコロジーを言う人は街中でクルマなんて乗らない方がいい。人間一人運ぶのに1トン近い箱ごと動かす、どんな理屈を付けてもそれがエコなわけがない。なんて僕は普段から思っているので、テスラモーターズの姿勢には潔さを感じた。

「テスラ モデルS」310kwタイプ

今回試乗させてもらったのはモデルSの310kwのタイプ。左ハンドルで、全幅は2メートル近く、全長も5メートルに近い。重さは2.1トンもあるらしい。しかし、310kwというと単純に計算して420馬力に近い。それもフラットトルクな電気モーターで。これらの要素から、一体どんな走りをするのか、全く想像が出来ない。

想像できないというと、まずこのクルマのドアノブはボディに埋まり込んでいて、そのままではつまむことができない。が、リモコンキーを持って近づくと、おもむろにこれが「かっ」と飛び出て来て、正しいノブになる。

この辺りから既に想像できないが発揮されている。乗り込むと、メーターは完全に液晶ディスプレイで、コンソールボックスにも17インチの縦型ディスプレイが貼り付いている。ブレーキを一回踏むと電源が入り、ハンドル奥右側のレバー(国産車だとウインカーのレバー)を下に下げるとDレンジに入る。ちなみにPレンジでは自動的にサイドブレーキがかかる。これで動き出せる状態なのだけど、エンジンはないので、何かが回転する音は全くしない。ブレーキを緩めると、するするとクリープで動き出す。ちなみにこれ、クリープするかしないかはコンソールのタッチパネルで設定が出来る。また、ハンドルの重さも同様に、簡単に変えることが出来る。

一旦走り出してみるとこれが、思いのほか普通に走る。電気自動車の癖みたいなものは何も感じないし、インバーターの音も聞こえない。ただアクセルを戻すと、一瞬置いてかなり強めの回生ブレーキがかかる。普通のクルマで言うとエンジンブレーキのようなものだけど、このクルマは減速しながら、その運動エネルギーを電気に換えて蓄え、再利用するのだ。

普通に走っていて、完全に停止するとき以外、減速にはブレーキを踏む必要がないくらいに回生ブレーキが効く。ちなみにメカニカルなブレーキはブレンボのかなり良く効きそうな奴なのだけど、これはつまり運動エネルギーを熱に変えて捨ててしまう通常のブレーキなわけで、出来るだけ使わずに回生ブレーキで電力を回収した方が良いのは言うまでもない。

道路の前方が空いたところで、くいっとアクセルを踏み込んでみた。途端に、音もなくとんでもない加速を始めた。ぐわっ、でもなく、ごおっ、でもなく、ふわぁっと猛烈な加速。たとえばエンジンだったら「踏む→エンジンが吹き上がる→加速する」というプロセスを踏むのだけど、電動だと当然そんな排気音が高くなるとか、何かが回転するとかいう予備動作みたいなもの無しにおもむろに加速するので、虚を突かれて余計に速く感じる。

今までに乗ったどんなクルマとも違うので表現しにくいのだけど、強いて言えば、前方に向かって落下していくような感じ。お尻の下から「ぞわっ」とした感じが這い上がってくるような、ちょっと現実離れした加速感。この加速を水で数倍に薄めると新幹線の加速感になるのかなぁ。とにかくこれは、すごい…。

そんなものすごい動力性能を持っていて、しかも大柄で重い車重なのに、とにかく乗りやすい。試乗したのは大阪・梅田の、クルマのひしめく都心部だったのだけど、全く普通にするすると走れてしまう、この違和感の無さ。

テスラモーターズとは

話は変わるのだけど、テスラモーターズの名前の由来は、交流電気を発明したニコラ・テスラなのだそうだ。交流モーターを搭載するにあたって、敬意を表して名前を頂いた、とのこと。また、テスラモーターズの考え方として、世の中はスマートフォンやタブレットなど、どんどん便利になっていってるのに、なぜクルマのITはあまり進んでいないのか、それを埋めていきたい、というのがあるのだという。

このクルマのオーナーには、iPhone専用のアプリが用意されていて、インターネットを通じて(Wi−Fiやブルートゥースではなく)世界中どこに居ても自分のクルマの所在、移動状況などが確認できるようになっている。また、iPhoneからの操作で、ほぼタイムラグ無しに電気を点けたりクラクションを鳴らしたりすることも可能だ。一見余計な機能にも思えるが、しかし使いようによってはたいへん有効な場面もあるかも知れない。何より、面白い。

実際に乗ってみる前は、「やっぱり電気自動車って面白くないよなぁ」なんてごくありふれた感想になることを予想してたのだけど、それはもう完全にひっくり返されてしまった。これは、面白い。もちろん、内燃機関にはモーターに代えられない味があるし魅力があるのだけど、でもモーターだって、これくらい圧倒的なパワーになると、そこに味というか他に代え難い面白さが出てくるのだというのを初めて体験した。

実は今まで日産リーフを「欲しい」と思ったことは全く無い。あの航続距離は「日頃の通勤と、休日にショッピングモールに行くため」のような気がして、クルマの向こうに楽しい人生みたいなものを感じない(全く個人的な意見です)から。でも、このテスラモデルSの向こうには、刺激的で楽しい人生が見えたような気がする。購入から8年間はバッテリーも含め全て保証、走行距離は無制限。もしかしたら実はお買い得かも知れない、なんて気分になってくるからおそろしい。

これは、知ってはいけない世界を知ってしまったかも知れないな…。

[ライター/外車王編集部]

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