世界初の実用ロータリー乗用車、マツダ コスモスポーツの魅力

世界初の実用ロータリー乗用車、マツダ コスモスポーツが魅せる「あの頃の未来」

モータリゼーションの黎明期に現れた、まるで日本自動車史におけるオーパーツのような別格の存在。コスモ・スポーツの魅力をご紹介いたします。

マツダ コスモスポーツとは?

1967年5月、マツダから発売されたコスモ・スポーツは、そのまるで宇宙からやって来たようなスマートかつ斬新なスタイリングのボディの中に、実用的な量産車としては世界初のロータリー・エンジンを搭載した、まさにそれまでのどのクルマにも似ていない斬新すぎるスポーツカーでした。

「帰ってきたウルトラマン」に出てきたMATの専用車「マットビハイクル」はこのコスモ・スポーツですが、もともと未来的なデザインだったのでほぼそのまま使われていましたね。


▲0系新幹線を思わせる未来的な、そしてキュートなヘッドライト

マツダ コスモスポーツの魅力

ロータリーエンジン(ヴァンケル型ロータリー・エンジン)は1959年、西ドイツのNSU(アウディの前身)がはじめて実用化しました。原理としてはレシプロエンジンと同じ容積型エンジンですが、往復運動する部分を持たないので効率や震動の面で有利な面が多いと期待されていました。ただし構造上クリアしないといけない技術的なハードルがたくさんあって、このNSUのエンジンもまだまだ実用に耐えるようなものではありませんでした。

国産乗用車メーカーとして後発だった東洋工業は、この将来性は有りすぎるほどに有るけど本当に実用化できるのかどうかわからないロータリー・エンジンにまさに社運を賭けたのです。


▲240キロまで目盛られたメーター。高速域でのロータリーエンジンの静粛性はこの時代のレシプロを遙かに超えていた

レシプロエンジンの場合、燃焼室を密閉しているのは丸いピストンリングですが、ロータリーではそれがローターの三角のそれぞれ頂点にあるアペックスシール、ローター側面とハウジングの間にあるサイドシールなど複数必要で、それぞれ求められる性能が違います。実用エンジンは世界初ですから、既存のノウハウはありません。その最適な素材選びから始まって、開発のすべてが高い高いハードルの連続でした。また、仮にそれをクリアしたとして本当にロータリーはレシプロよりも優れているのか、結局は及ばないんじゃないのか、という否定的な意見も世の中に多く、技術者のモチベーションの維持も大変だったことでしょう。そんな厳しい状況を乗り越えて、コスモ・スポーツは世に出たのです。


▲ボディを大きく上下に分けるサイドライン

まず目を惹くのが、まるでFRとは思えない低いボンネット。レシプロエンジンではあり得ない、軽量コンパクトなロータリーだからこそなし得たフォルムです。そこからまるで当時イメージされた宇宙船のような流線型のボディラインは、上下を二分割するかのようなサイドラインとともに、アメリカ車のように長いテールのオーバーハングへと続きます。そしてそのテールがまた、素敵に薄いのです。



▲長くシャープなテールのライン

全長4140mm、全幅1595mm、全高1165mmのコンパクトな車体は940kgと軽量で、10A型982cc2ローター110馬力のエンジンは当時としてはかなり高性能なクルマだったでしょう。ただし価格は148万円でした。その頃のダットサン・フェアレディ2000が88万円でしたから、かなり高価なクルマですね。

1968年7月、発売から1年2ヶ月で早くもマイナーチェンジして、128馬力にパワーアップしました。同時にオプションでクーラーの装着が可能になりましたが、このクーラーがまた40万円以上というもので、車両本体価格も158万円にアップしたこともあり、ますます高価なクルマになりました。まあ当時はそれ以上に世の中の物価や給与がどんどん上がっていた時代で、1967年から1968年はGDPで1.06倍というデータもありますから、あながち「値上げ」とも言えない程度ではありますね。

このマイナーチェンジを境にした前期型と後期型を合わせ、コスモ・スポーツは1972年の販売終了まで、累計で1176台生産されました。

ロータリーは4サイクルのレシプロエンジンと比較して、クランク軸の回転ごとに爆発の回数が2倍になります。レシプロエンジンの排気量は燃焼室の容積と同じですが、ロータリーはこの爆発回数のため理屈の上では燃焼室の容積を2倍にしたものが排気量と考えられます。ただし実際は、馬力は2倍ではなく1.5倍程度なので、税制上の排気量区分は1.5倍ということになっています。コスモ・スポーツは982ccですから、1.5リッターということになりますね。

混合気は2倍吸うのに出力は1.5倍ということで、ロータリーはレシプロよりも3割ほど効率、つまり燃費が悪いとされています。また、1970年代の排ガス規制に対して、ロータリーは排気温度が高いため当時は触媒が使えず、排気ガスの未燃焼ガスを再燃焼させる装置に頼ったのですが、これがまた燃費を悪化させました。そこにオイル・ショックでガソリンの価格が高騰したことが、コスモ・スポーツの終了に繋がったと言われています。

最後に、マツダ コスモスポーツとは

時代の波に翻弄された革新的国産スポーツカー、コスモ・スポーツ。その魅力は現在も衰えるどころか、いっそう輝いているように思えます。あの頃誰もが抱いていた「夢の未来」を体現した希有な自動車コスモ・スポーツ。21世紀のいま、あえて選んでみてはいかがでしょうか。

[ライター/外車王編集部]

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