フォード社の日本撤退からフォードの歴史について考えてみた

フォード社の日本撤退

2016年に入って輸入車業界に流れた衝撃のニュース。アメ車好きの方もそうでない方も覚えているでしょう。

そうです、「フォード社、日本撤退」です。

アメリカの自動車会社BIG3の一角、フォード社が、日本市場に見切りをつけた(この見解には賛否あると思いますが)というのは、日本の輸入車業界にとっては一大事件だったでしょう。

私がフォードと言われて真っ先に思いつくクルマが、「フォードT型」です。
名車、というよりも、そのうち歴史の教科書に載るんじゃないかという気がしますね。

フォードT型とは

1908年の販売開始から1927年まで、モデルチェンジも無く1,500万台も生産されていますが、これを上回るのは、2,100万台を売り上げたフォルクスワーゲン・タイプ1のみです。

フォードT型の名が残り続けている理由、それは単にクルマとして優れていたからだけではなく、大量生産技術の発展の歴史そのものだからです。

それまではシャーシを据え置きし、工員が入れ替わり立ち替わり部品を取り付けていく形態だった組立工程でした。ですがそれでは、生産効率が上がらず、クルマの価格を下げることもできません。そこでフォードが導入したのが、「流れ作業方式」です。

工場では当たり前になっている流れ作業方式、今では進化して様々な形態がありますが、それを初めて仕組み化した会社がフォードであり、その時生産された車こそ、フォードT型なのです。

この流れ作業方式により、T型の生産台数は1910年は1万8000台強であったのに対し、1916年には53万台にまで伸びています。

それに比例して、1910年は950ドルだった車輌価格は、1925年には290ドルにまで下がり、自動車が一般大衆にも手の届くモノとなったのです。

フォードT型が与えた影響

流れ作業方式での生産ラインの単調な作業は、労働者に通常の工場労働以上の肉体面・精神面での著しい負担を強いることになり、モノづくりの喜びは失われました。それをチャールズ・チャップリンは映画「モダン・タイムス」の中で激しく非難しています。

ですが、フォードとフォードT型がなければ、今日私たちがクルマに乗ることは出来なかったかもしれません。
その功績は偉大ではないでしょうか。

[ライター/外車王編集部]

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