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更新2021.01.08

ディーラー下取りはなぜ損と言われるのか?失敗談やメリット&デメリットついても紹介

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外車王SOKEN編集部

車の売却は、かつては何も考えずに廃車にしてしまうことも多かったと聞きます。しかし、今では多くの人がディーラー下取りに出しているのが現状です。

ディーラー下取りの一番のメリットは、次の車を買う際の予算の足しにできることです。ところが、近年は下取り以外の売却方法が増えてきており、注目を集めています。その代表的なものが、専門店による買取です。

 ただし、ディーラーには「メーカーの看板があるから安心」「次の車が安く買える」「次の車の納車まで乗ることができる」といった一般的に享受できるメリットがあります。一方で、買取には「年中下取り強化キャンペーンやってて信用できない」「査定額の基準がわからず不信感がある」などの決してよい面だけではない評判があるのも事実です。

本記事では上記のようなそれぞれのメリット・デメリットを整理して、車を売却する選択肢のひとつである「ディーラー下取り」について、詳しく解説します。

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ディーラー下取りにだす理由と3つのメリット

ディーラー下取りは、いうなれば今までの車や次の車を通したディーラーとの付き合いのひとつといえます。お付き合いなどというと少し大げさかもしれません。しかし、自動車というものは決して安い買い物ではなく、とても高価なものです。当然、買う側だけでなく売る側も慎重になり、より相手に合った自動車を提案しようと多少なりともお客さんの私情を気に掛ける必要が出てきます。つまり、お付き合いをする必要が出てくるといえます。

では、そのようなディーラーでの下取りはというと、一般的に高い価格での買取に特徴のある買取専門店などとは異なり、多少低い価格での買取になります。お店にある在庫車や地域などさまざまな要素にもよりますが、一般的に買取専門店の方が高い価格での買取になります。

このように低い価格での下取りになるにもかかわらず、一定数の方がディーラー下取りを選択するには理由があります。以下にいくつかまとめてみましたので、参考にしてください。

下取り価格を交渉したり値引きのネタにできる

すでに自動車を購入したことがありお付き合いがあるディーラーであれば、車の乗り換えの際にオプションの追加などを出して下取り額アップに向けた交渉を行うことができます。ただ一方的に「下取り額を上げてほしい」と、こちら側が要求をするだけでなく、ディーラー側にもメリットがある交換条件のように提示できるので、とても建設的な話しをすることができます。

また、下取り額という切り口ではなく、次の車の値引きを切り口に交渉を開始することもできます。したがって、交渉の切り口として利用できるという点はディーラー下取りのメリットひとつと言えるでしょう。

なんとなく信用度が高い

基本的に自動車メーカーの看板を背負っているため、ディーラーのさまざまな対応に信用がおけるというメリットがあります。

昨今のコンプライアンス意識の高まりにあわせ、在庫車の押し売りや過剰な整備などは激減していることはすでに知られていることです。また、メーカーの直接資本のディーラーも多く、ユーザーの信用度をあげる要因になっています。

下取りも含めて新車を購入する手続きを行ったとしても、途中で倒産し頼んだ車が来ないなどのリスクはほとんどないに等しいと言えます。

アフターフォローも充実している?

すこし抽象的な表現ですが、面倒見がよいという点もメリットと言えるでしょう。

例えば、今乗っている車を下取りに出すということは、当然のことながらそのディーラーで新車を購入するということになります。さらに、近年の新車にはメンテナンスプログラムが標準で組まれていますので、3年目の初回車検までは、ディーラーから逃げるわけにはいきません。

他にも車を下取りに出してから納車までの間、確実に代車の貸し出しサービスが受けられたり、下取り車を納車日まで乗ることが可能だったり、とにかく車を購入してくれたユーザーを大切に扱います。

つまり、次の車を買ってもらうための、いわゆる囲い込み戦略をとるわけです。

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ディーラー下取りの大きな3つのデメリットと注意点とは?


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ディーラー下取りの悪いところ、つまりデメリットはどのようなものがあるのでしょうか。一般的に言われるところとしては、やはり買取専門店と比べて査定額が低いといったところでしょう。特に相場などが存在しない希少車などにその傾向が顕著にあらわれます。

ディーラー下取りは決して少額の取引ではないので、ユーザーはできることなら少しでもデメリットを排した状態で安心して取引したいと考えるはずです。以下、代表的なデメリットをまとめてみましたので、参考にしてください。

下取りの査定額が低い

ディーラーは買取専門店と比べた場合、査定額が低くなりがちといわれています。一説には、1〜2割程度差が出るという話もあるので、無視することの出来ないデメリットと言えるでしょう。ただし、低いことにはれっきとした理由があります。

例えば、納車日まで下取りに出す予定の車を乗ることになったとします。この場合、納車までの間に相場が変動して価値が下がる可能性がありますが、査定額が下げられることはありません。もちろん、廃車寸前になるような事故などは例外ですが、下取り額がこれ以上下がらないという保証と引き換えに査定額が低くなっているとも言えるのです。

下取り強化キャンペーンなどの期待外れ感

当たり前ことですが、ディーラーは車を下取りすること以上に新車を多く売りたいと考えています。新車のプロモーションや値引きキャンペーンで新規のユーザーを呼び込むことに注力していますが、同時にこれまで車を買ってくれたユーザーをリピーターにすることも考えています。
そのため、下取り強化キャンペーンなどを実施するディーラーも少なくありません。

ここでディーラーにとっての課題は、多くのユーザーの乗り換え時期はそれぞれ異なっていて、下取りキャンペーンをある時期に集中して実施することは、理にかなわないという点です。もしより多くのユーザーをリピーターにしたいと考えた場合は、1年中下取りキャンペーンを実施することになります。

しかし、同じようなキャンペーンばかりだとユーザーの興味を引き続けることができなくなります。そこで、打ち出し方を工夫して、1年中違うキャンペーンをやっているかのように見せることでリピーター化を図っているのです。ただしよくよく見ると、キャンペーン内容はいつもと同じ下取り強化キャンペーンであったりします。つまり、キャンペーン中の査定価格が通常の下取り額になりつつあると言えるのです。ここで賢いユーザーはある種の期待外れ感を抱き、下取り額が決して高くないことに気づくことになります。

本当の下取り額がわかりづらい

これは下取りから納車、アフターフォローまで一貫して請け負えるディーラーだからこそのデメリットとも言えるものです。例えば、ディーラー下取りをするということは、自動的に新車を購入することまでがセットになっています。つまり、すべてを含んだ1枚の注文書で契約を交わすことになります。

そして、値引き交渉はこの1枚の書類のもとで行われることが一般的です。「このオプションをつけるなら新車価格の値引きをしたいが、もろもろ考慮すると下取り価格で調整した方が会社に評価してもらえる」などということをディーラーの営業マンは常に考えています。したがって、下取り額はより不明瞭なものになっていくのです。

担当する営業マンによって下取り額が違う

ディーラー下取りに出す車の状態によって当然査定額は変わってくるのですが、他に担当する営業マンの営業成績によっても下取り額に差が出ることがあるようです。これはどういうことかというと、上司が成績のよい営業マンは「下取り額を上げることで、さらに新車売ってもらいたい」と考えることがもとで起こることのようです。

どのような担当営業マンが付くかは運次第ともいえます。また成績のよい営業マンはアフターフォローも抜かりなくできることから売れているともいわれるため、査定額以上に今後のカーライフを左右する要素でもあります。

ディーラー下取りの失敗体験談

ディーラー下取りの失敗談はさまざまな噂を耳にしますが、金額にまつわるものがほとんどようです。ディーラー下取りに出したあとに後悔しないよう、ここでは具体的なユーザーの失敗談を紹介します。

下取り0円と言われてそのままディーラーに車を渡したが…

ディーラー下取りは、「0円と言われてそのままディーラーに車を渡したが、後で買取専門店に確認すると10万円以上の査定額が付くと言われた」といったケースをよくききます。

先ず下取りに出す場合は、客観的な査定価格をあらかじめ把握しておくことが大切です。自分だけで判断するのではなく、最近はインターネットなどで簡単に買取相場を知ることが可能になっています。上記にもある通り1ヶ所だけで査定してもらって後悔される人が多いので注意が必要です。

理想は買取専門店に査定を依頼して、相場をある程度把握しておくことです。しかし忙しかったり面倒くさくてできない方もいると思うのでせめてインターネットなどであらかじめ査定価格がどんなものか知って行くだけでも、「こんな低く買い取られるとは…」という後悔は防げるはずです。

ナビとアルミホイールを付けたまま査定に出したが…

ナビとアルミホイールを付けたまま査定に出したが、その分高く買い取ってもらえると思ったが逆にマイナスされてしまったという話しもよくききます。

ディーラーは、このような後付けでのオプション(オーディオ、アルミホイール、ポータブルナビ、オーディオ、マフラー等)がある状態を嫌う傾向があります。そのようなオプションがない状態をオリジナルコンディションといい、ディーラーには好まれます。しかし、買取専門店では高く買い取ってもらえるケースがほとんどですので、あらかじめどのようなオプションなのかをチェックしておくとよいでしょう。

査定前に愛車に傷があったので自分で直そうとしてみたが…

愛車に傷は市販のスプレーなどを使って直すと、かえって目立ってしまって査定で指摘されてしまうこともあります。査定に出す車の傷やへこみなどが気になる気持ちは分かりますが、ご自身がプロでもない限り自分で修理するのはやめた方がよいでしょう。

しかし、車を綺麗にしておくことは大切です。ディーラーに限らず、先ず綺麗な状態だと査定の際の印象はよくなります。また車を大切に使っていたのだということが伝わります。中には、元ディーラー営業マンの話しで洗車されていない状態で下取りに出してきたら、約1~3万円程度査定額を下げていたという話もあるくらいです。

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ディーラー下取りと買取専門店どちらに向いているのか?

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ディーラー下取りと買取専門店では、それぞれの特徴やメリットデメリットがあり、どちらに向いているかはユーザーの考え方次第と言えるでしょう。

ここでは、ディーラー下取りと買取専門店の特徴から、どちらに向いているかについて解説しますので、参考にしてください。

買取専門店のほうが向いている人

さきほども申し上げたとおり、ディーラー下取りは一般的には低めの査定額です。ただし、低いということにはそれなりの理由もあるため、一概に悪い事とも言い切れません。しかし、買取金額にこだわってお店を選ぶことなら間違いなく買取専門店でしょう。

やはり、査定額の点で見ていくと、一般的には買取専門店に分があります。ディーラーとは異なり、買取額と買取可能車種の幅広さに力を入れ差別化を図っていることも理由だといわれています。ディーラーでは査定ができない希少車を得意としている専門店も多いようで、マニアのようなユーザーからも高い支持を得ています。

ディーラー下取りのほうが向いている人

長い目で見て得られる利益を考慮することもひとつだといえますが、附帯するサービスに価値を見出せる人であれば、ディーラー下取りに向いていると言えます。単純な下取り額だけではなく、値引き額やアフターサービスなども考えるとディーラー下取りのメリットは高いはずです。

ディーラーでの下取り額と、買取専門店での買取額を単純に比べるだけではなく、次の車のことも考えた上で判断するとよいかもしれません。

ディーラー下取りされた車のその後

今まで乗ってきた愛車がその後どうなるかは、詳しくご存知ない方が多いのではないでしょうか。では、ディーラー下取りされた車はどこに行くのでしょうか。ここでは、一般的な中古車の流通経路ついて紹介します。

中古車として市場に流れていく

車の状態が著しく悪くなければ、多くは中古車として市場に流れていきます。自社の車は基本的にディーラーで売りに出されますが、大半はオートオークションに流れていきます。そして、全国の中古車屋に引き取られ、新しいオーナーのもとに向かうのです。車の状態が悪い場合は、そのまま解体されますが、部品の一部が板金部品として売られることもあるようです。

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ディーラー下取りが難しい車はあるの?


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外装や機関などに改造を加えている車、海外メーカー製の車、廃車を決めている車などを引き取ってもらうことは可能なのでしょうか。

最近では改造車に対する法規制が緩和されたり、外車の品質が向上したりしていることもあり、査定不可・引き取りも不可といったことは以前に比べて少なくなってきているようです。しかし、廃車間近の車や車検切れで公道を走れない車については、ディーラーよって対応が変わることがあるようです。

ディーラーで改造車は下取りできるのか

改造車であっても道路車両運送法などの規定に合致していれば基本的に下取りは可能です。もちろん、規定から外れる装備を付けている場合は不可となる場合もあります。どちらともいえない状態の車に関しては、ディーラーの方針や担当の営業マンにもよりますが、下取りしてくれるところもあります。ただし、ディーラーとしてはリスクがあるため、歓迎されることはありません。

国産メーカーのディーラーで外車は下取りできるのか

国産メーカーのディーラーにおいて輸入車の下取り可能です。もちろん、ディーラーごとの方針や得意不得意がありますので、一概にはいえない部分もあります。しかし、輸入車は確実にシェアを拡げており、中には下取り額を高めに設定し、乗り換えを促しているディーラーもあるようです。

廃車する車はディーラーで下取りできるの?

廃車する車の下取りは基本的には可能と言えます。壊れる寸前の車であってもディーラーでも値段を付けてくれることもあるようです。その後、ディーラーや担当者の判断で、修理の上、中古車として販売することもあります。また、修理せずにそのまま業者へ売りに出すこともあります。

しかし、そもそも得意分野ではありませんので、専門店以上の価格を期待することは難しいと言えるでしょう。

ディーラーでも車検切れの車は下取りできるのか

車検切れの車も基本的には下取り可能です。ただし、車の引取りにはコストがかかるため、諸々の条件によってはあまりおすすめできません。一般的には、買取専門店に依頼した方が好条件が提示される場合が多いようです。いずれの場合も、それぞれ車両の状態を確認し、適切な方法を選びましょう。

まとめ

車の売却は、買取専門店の買取額の高さか、ディーラーでの手厚いフォローか、どちらに魅力を感じるかによって選択肢は異なってきます。

インターネットで調べて手配できるという方は、買取専門店への査定依頼がよいでしょう。また高価買取を希望される場合も、買取専門店に分があります。

逆に手厚いフォローが欲しいという方は、ディーラー下取りの方がよいかもしれません。愛車の売却金額はもちろんこと、アフターフォローの価値なども考慮した上で、適切な方法を選びましょう。

[ライター/外車王編集部]

外車王SOKENは輸入車買取20年以上の外車王が運営しています

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